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公開番号2024058613
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2023172921
出願日2023-10-04
発明の名称面発光レーザ、レーザ装置、検出装置、移動体及び面発光レーザの駆動方法
出願人株式会社リコー
代理人個人,個人
主分類H01S 5/183 20060101AFI20240418BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】裾引きを低減した短パルス光を得ることができる面発光レーザ、レーザ装置、検出装置及び面発光レーザの駆動方法を提供する。
【解決手段】面発光レーザは、活性層と、前記活性層を挟んで対向する複数の反射鏡と、電源装置に接続され、前記活性層に電流を注入することが可能な電極対と、を有し、前記電源装置により電流が注入される期間を電流注入期間、前記電流注入期間の後であって前記活性層に注入される電流値が前記電流注入期間における電流値よりも低下する期間を電流減少期間として、前記電流注入期間に注入される電流値が第1の電流値である場合、前記電流注入期間に少なくとも1回レーザ発振し、前記電流注入期間に注入される前記電流値が、前記第1の電流値を上回る第2の電流値である場合、前記電流減少期間に少なくとも1回レーザ発振する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
活性層と、
前記活性層を挟んで対向する複数の反射鏡と、
電源装置に接続され、前記活性層に電流を注入することが可能な電極対と、
を有し、
前記電源装置により電流が注入される期間を電流注入期間、前記電流注入期間の後であって前記活性層に注入される電流値が前記電流注入期間における電流値よりも低下する期間を電流減少期間として、
前記電流注入期間に注入される電流値が第1の電流値である場合、前記電流注入期間に少なくとも1回レーザ発振し、
前記電流注入期間に注入される前記電流値が、前記第1の電流値を上回る第2の電流値である場合、前記電流減少期間に少なくとも1回レーザ発振する、
面発光レーザ。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記電流注入期間に注入される前記電流値が前記第1の電流値である場合、前記電流注入期間に複数回レーザ発振する、請求項1に記載の面発光レーザ。
【請求項3】
前記電流注入期間に注入される前記電流値が前記第2の電流値である場合、前記電流注入期間に少なくとも1回レーザ発振して第1の光を出力するとともに、前記電流減少期間に1回レーザ発振して前記第1の光よりも強度の大きい第2の光を出力する、請求項1に記載の面発光レーザ。
【請求項4】
出力ピーク値の1/e

となる時間幅を光パルス幅として、前記電流注入期間における少なくとも1回の前記レーザ発振によって、110ps以下の光パルス幅を有する単一のパルス光を出射する、請求項1又は2に記載の面発光レーザ。
【請求項5】
光の射出方向に垂直な面内に、相対的に屈折率の高い高屈折領域と、該高屈折領域よりも屈折率が低く、該高屈折領域を取り囲む低屈折領域と、を有し、
前記低屈折領域は、酸化狭窄により形成されており、
前記高屈折領域の厚さは、35nm以下であり、
前記低屈折領域と前記高屈折領域との境界の先端部から3μmの位置における前記低屈折領域の厚さは、前記高屈折領域の厚さの2倍以下である、請求項1又は2に記載の面発光レーザ。
【請求項6】
前記低屈折領域と前記高屈折領域の境界の先端部で囲まれる領域の、光の射出方向に垂直な面内における面積が120μm

以下である、請求項5に記載の面発光レーザ。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の面発光レーザと、
前記電極対に接続され、前記面発光レーザに電流を注入する電源装置と、
を備えるレーザ装置。
【請求項8】
請求項7に記載のレーザ装置と、
前記面発光レーザから発せられ対象物で反射された光を検出する検出部と、
を備え、
前記検出部からの信号に基づき前記対象物との距離を算出する、
検出装置。
【請求項9】
請求項8に記載の検出装置を備える移動体。
【請求項10】
活性層と、
前記活性層を挟んで対向する複数の反射鏡と、
電源装置に接続され、前記活性層に電流を注入することが可能な電極対と、
を有する面発光レーザの駆動方法であって、
前記電極対からの前記電流を注入することで、前記面発光レーザをレーザ発振させるレーザ発振工程を有し、
前記電源装置により前記電流が注入される期間を電流注入期間、前記電流注入期間の後であって前記活性層に注入される電流値が前記電流注入期間における電流値よりも低下する期間を電流減少期間として、
前記レーザ発振工程は、
前記電流注入期間に注入される電流値が第1の電流値である場合、前記電流注入期間に少なくとも1回レーザ発振させる工程と、
前記電流注入期間に注入される前記電流値が、前記第1の電流値を上回る第2の電流値である場合、前記電流減少期間に少なくとも1回レーザ発振させる工程と、
を含む面発光レーザの駆動方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、面発光レーザ、レーザ装置、検出装置、移動体及び面発光レーザの駆動方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
人間の目に対するレーザの安全基準はアイセーフのクラスにより分類され、IEC.60825-1Ed.3(準ずる国内規格JIS C 6802)により規定されている。距離測定装置を様々な環境で使用するためには、安全対策や警告が不要となるクラス1の基準を満たすことが望ましい。クラス1の基準の一つとして平均パワーの上限が規定されている。パルス光の場合は、ピーク出力、パルス幅、デューティ比から平均パワーに換算して規格値と比較する。パルス光のパルス幅が短いほど許容されるピーク出力が高くなるため、高ピーク出力でパルス幅が短いレーザ光源は、アイセーフを満たしつつ、TOF(Time Of Flight)センサにおいて高精度化と長距離化の両立のために有用である。
【0003】
1ns以下の短パルス化を実現する手段として、ゲインスイッチング、Qスイッチング、モードロックなどがある。ゲインスイッチングは、緩和振動現象を利用して100ps以下のパルス幅を実現する手段である。パルス電流の制御だけで実現できるため、Qスイッチングやモードロックに比べて構成が簡易である。
【0004】
しかし、ゲインスイッチングでは、緩和振動現象を利用するため先頭のパルス以後に複数のパルス列が出力されやすい。あるいは緩和振動がおさまった後に広いパルス幅のテール光(裾引き)が出力されやすい。これらの現象は応用する上で望ましくない。例えば、単一光子アバランシェダイオード(Single Photon Avalanche Diode:SPAD)を用いてガイガーモードで検出する場合、最も高いピーク出力だけがセンシング対象となり、対象とするパルス以外にパルスが複数あるとノイズとなり、またテール光は不要なエネルギーであるためアイセーフの観点で不利になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
裾引きを低減した短パルス光を発生することのできる面発光レーザには検討の余地がある。
【0006】
本発明は、裾引きを低減した短パルス光を得ることができる面発光レーザ、レーザ装置、検出装置、移動体及び面発光レーザの駆動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示の技術の一態様によれば、面発光レーザは、活性層と、前記活性層を挟んで対向する複数の反射鏡と、電源装置に接続され、前記活性層に電流を注入することが可能な電極対と、を有し、前記電源装置により電流が注入される期間を電流注入期間、前記電流注入期間の後であって前記活性層に注入される電流値が前記電流注入期間における電流値よりも低下する期間を電流減少期間として、前記電流注入期間に注入される電流値が第1の電流値である場合、前記電流注入期間に少なくとも1回レーザ発振し、前記電流注入期間に注入される前記電流値が、前記第1の電流値を上回る第2の電流値である場合、前記電流減少期間に少なくとも1回レーザ発振する。
【発明の効果】
【0008】
開示の技術によれば、裾引きを低減した短パルス光を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施形態に係る面発光レーザを示す断面図である。
第1実施形態における酸化狭窄層及びその近傍を示す断面図である。
参考例における酸化狭窄層及びその近傍を示す断面図である。
実測に用いた回路を示す等価回路図である。
参考例についての実測結果を示す図である。
第1実施形態についての実測結果を示す図である。
構造による電界強度及び透過屈折率の分布の相違を示す図である。
時間変化に伴う電界強度及び透過屈折率の分布の変化を示す図である。
参考例におけるキャリア密度及びしきい値キャリア密度についてのシミュレーション結果を示す図である。
参考例における光出力についてのシミュレーション結果を示す図である。
第1実施形態についてのシミュレーションで用いた関数の例を示す図である。
第1実施形態における光出力についてのシミュレーション結果を示す図である。
第1実施形態におけるキャリア密度、しきい値キャリア密度、光子密度及び横方向の光閉じ込め係数のシミュレーション結果を示す図である。
図13中の一部を拡大して示す図である。
パルス光の実測結果及びシミュレーション結果の例を示す図である。
シミュレーションに用いた第1モデルを示す図である。
基本モードの電界強度分布の断面プロファイルを示す図である。
光閉じ込め係数と酸化狭窄層の厚さ及び非酸化領域の直径との関係の計算結果を示す図である。
第1モデルについての酸化狭窄層の厚さと光閉じ込め係数との関係の計算結果を示す図である。
シミュレーションに用いた第2モデルを示す図である。
シミュレーションに用いた第3モデルを示す図である。
第2モデル及び第3モデルについての屈折率の低下量と光閉じ込め係数との関係の計算結果を示す図である。
シミュレーションに用いた第4モデルを示す図である。
第4モデルについての境界から外側に3μm離れた位置における酸化領域の厚さと光閉じ込め係数との関係の計算結果を示す図である。
電流狭窄面積とピーク光出力との関係を示す図である。
パルス電流値が大きい場合のパルス光発振特性を説明するための図。
パルス電流値が小さい場合のパルス光発振特性を説明するための図。
第2実施形態に係る面発光レーザを示す断面図である。
第3実施形態に係るレーザ装置を示す図である。
デューティ比とパルス光のピーク出力との関係を示す図である。
第4実施形態に係る距離測定装置を示す図である。
第5実施形態に係る移動体を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省くことがある。
(【0011】以降は省略されています)

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