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公開番号2024058473
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022165869
出願日2022-10-14
発明の名称筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの発現抑制剤、線維症治療用医薬組成物、並びに、in vitroで筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの産生を抑制する方法
出願人国立大学法人九州大学,ソマール株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A61K 31/7028 20060101AFI20240418BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】筋線維芽細胞や活性化星細胞を不活性化することで線維化を抑制し、且つ、正常な線維芽細胞に復帰させることが可能な筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの発現抑制剤を提供する。
【解決手段】筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの発現抑制剤は、一般式(I)で表される化合物を含む。なお、一般式(I)中、n11は2以上10以下の整数である。R11は炭素数1以上18以下のアルキル基である。
[化1]
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特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(I)で表される化合物を含む、筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの発現抑制剤。
TIFF
2024058473000011.tif
83
170
(一般式(I)中、n11は2以上10以下の整数である。R
11
は炭素数1以上18以下のアルキル基である。)
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記化合物の重量平均分子量Mwが1000以上8000以下である、請求項1に記載の筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの発現抑制剤。
【請求項3】
前記化合物の数平均分子量Mnが500以上7000以下である、請求項1又は2に記載の筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの発現抑制剤。
【請求項4】
前記化合物において、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが1.0以上2.5以下である、請求項1又は2に記載の筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの発現抑制剤。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの発現抑制剤を有効成分として含有する、線維症治療用医薬組成物。
【請求項6】
線維症が、筋線維芽細胞及び活性化された星細胞からなる線維症である、請求項5に記載の線維症治療用医薬組成物。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの発現抑制剤を筋線維芽細胞に結合させることを含む、in vitroで筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの産生を抑制する方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの発現抑制剤、線維症治療用医薬組成物、並びに、in vitroで筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの産生を抑制する方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
組織の線維化は、繰り返される傷害に伴う慢性炎症によって引き起こされる。慢性炎症は、線維芽細胞や星状細胞を変化させ、組織を筋線維芽細胞に維持し、星状細胞を活性化させる。この活性化により、これらの細胞の増強とコラーゲン等の細胞外マトリックスの豊富な産生が促進される。このようにして生じた組織線維化、癌、自己免疫等の慢性炎症性疾患は、断続的且つ反復的な組織傷害による継続的な炎症によって引き起こされる。繰り返される組織傷害によって引き起こされる重篤な組織傷害は、死にゆく細胞から放出される大量の細胞片の発生をもたらす。損傷細胞や死滅細胞から放出される細胞残屑に含まれる細胞内分子の中には、炎症細胞に組織の損傷を認識させる役割を果たすものがあり、損傷関連分子パターン(DAMPs)と呼ばれている(非特許文献1)。DAMPsは、危険信号として、組織の損傷や感染等の有害な状況から宿主組織を守るために炎症反応を誘導する。High-mobility group box 1(HMGB1)、熱ショックタンパク質(HSP)、アデノシン三リン酸(ATP)等は、細胞内で明確に定義された機能を有しているが、これらの分子が死にかけた細胞から漏れ出た後、細胞外空間でDAMPとして作用する。重度の組織損傷後の豊富なDAMPsの存在は、炎症性サイトカイン及び線維形成促進サイトカインを分泌する免疫細胞のリクルートと活性化を誘発する(非特許文献2)。最終的に、これらのサイトカインは、星状細胞や線維芽細胞の活性化星状細胞や筋線維芽細胞へのトランス分化を誘導し、組織のリモデリングの際に過形成や線維化を促進する(非特許文献3)。このように組織の線維化は、繰り返される傷害に伴う慢性炎症によって引き起こされる。慢性炎症では、豊富なコラーゲンの沈着とともに実質細胞が排出されることで、最終的に線維化組織の機能不全が引き起こされる。
【0003】
組織の線維化から回復するためには、筋線維芽細胞や活性化星状細胞を選択的に標的とし、各細胞の活性化を抑制する必要がある。例えば、SERPINE2に暴露されたヒト肺線維芽細胞におけるコラーゲン1A1及び/又はα-平滑筋アクチン(αSMA)の発現レベルを阻害するために、ヒと肺線維芽細胞にSERPINE2のアンタゴニストを投与する方法(特許文献1)が提案されている。また、慢性炎症や線維化部位を標的とする治療薬としては、例えば、特手のアミノ酸配列からなるポリペプチド、又は特定のアミノ酸配列と85%以上の同一性を示すアミノ酸配列からなり、COL1A1、COL1A2、及びαSMAからなる群より選択される少なくとも1種を含有する、線維症治療薬(特許文献2)が提案されている。また、発明者らは、これまでに、O結合型N-アセチルグルコサミン化タンパク質様物質を用いて疾患部又はその付近でGDF15の発現を増加させ、効果的に抗炎症作用や増殖抑制する方法(特許文献3)を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2012-509941号公報
特開2022-066026号公報
国際公開第2021/095828号
【非特許文献】
【0005】
Bianchi ME., “DAMPs, PAMPs and alarmins: all we need to know about danger.”, J Leukoc Biol., Vol. 81, Issue 1, pp. 1-5, 2007. doi: 10.1189/jlb.0306164. Epub 2006 Oct 10. PMID: 17032697.
Bolourani, S., “The interplay of DAMPs, TLR4, and proinflammatory cytokines in pulmonary fibrosis.”, J. Mol. Med. (Berl)., Vol. 99, Issue 10, pp. 1373-1384, 2021.
An, P. et al., “Hepatocyte mitochondria-derived danger signals directly activate hepatic stellate cells and drive progression of liver fibrosis.”, Nat. Commun., Vol. 11, Article No. 2362, 2020.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のような知見はあるものの、筋線維芽細胞や活性化星細胞、さらには線維化組織に効率的に治療剤を届け、しかも筋線維芽細胞や活性化星細胞を不活性化することにより線維化を抑制し、且つ正常な線維芽細胞に復帰させることが可能な抗線維化剤はこれまでに知られていない。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、筋線維芽細胞や活性化星細胞を不活性化することで線維化を抑制し、且つ、正常な線維芽細胞に復帰させることが可能な筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの発現抑制剤及びこれを含有する線維症治療用医薬組成物を提供する。また、前記筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの発現抑制剤を用いた、in vitroで筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの産生を抑制する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のN-アセチルグルコサミンを構成単位とする化合物が筋線維芽細胞や活性化星状細胞を標的とし、これらの細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの発現を抑制することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
(1) 下記一般式(I)で表される化合物を含む、筋線維芽細胞のα-平滑筋アクチン及びコラーゲンの発現抑制剤。
【0010】
TIFF
2024058473000001.tif
83
170
(【0011】以降は省略されています)

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