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公開番号2024058088
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022165231
出願日2022-10-14
発明の名称シリコーン・酢酸ビニル共重合樹脂を含む樹脂組成物及びその製造方法
出願人日信化学工業株式会社
代理人弁理士法人英明国際特許事務所
主分類C08L 51/08 20060101AFI20240418BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【解決手段】本発明は、(A)特定する一般式で示されるオルガノポリシロキサンに由来するオルガノポリシロキサン単位と(B)酢酸ビニル単位との共重合樹脂と、(C)水溶性高分子を含む樹脂組成物であって、上記(A)オルガノポリシロキサン単位と上記(B)酢酸ビニル単位との質量比が(A):(B)=10:90~95:5であり、上記(B)酢酸ビニル単位と上記(C)水溶性高分子との質量比が100:5~50であることを特徴とする、シリコーン・酢酸ビニル共重合樹脂を含む樹脂組成物を提供する。
【効果】本発明の樹脂組成物は、摺動性、基材密着性、有機溶剤溶解性を有し、各種基材のコーティング剤、接着剤、構造物や建材等の外装・内装用塗料、化粧料などに好適に用いられる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンに由来するオルガノポリシロキサン単位と(B)酢酸ビニル単位との共重合樹脂と、(C)水溶性高分子を含む樹脂組成物であって、上記(A)オルガノポリシロキサン単位と上記(B)酢酸ビニル単位との質量比が(A):(B)=10:90~95:5であり、上記(B)酢酸ビニル単位と上記(C)水溶性高分子との質量比が100:5~50であることを特徴とする樹脂組成物。
TIFF
2024058088000007.tif
26
120
(式中、R
1
は同一又は異種の置換もしくは非置換の炭素数1~20の1価炭化水素基であり、R
2
はメルカプト基、アクリロキシ基もしくはメタクリロキシ基置換の炭素数1~6のアルキル基、又はビニル基である。Xは同一又は異種の置換もしくは非置換の炭素数1~20の1価炭化水素基、炭素数1~20のアルコキシ基又はヒドロキシル基、YはX又は-[O-Si(X)
2

d
-Xで示される同一又は異種の基で、X及びY中の少なくとも2個はヒドロキシル基である。Zは炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基又はヒドロキシル基である。aは0~1,000の正数、bは100~10,000の正数、cは1~10の正数、dは1~1,000の正数である。)
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
粘度(25℃)が1~500mPa・sであるエマルジョンの形態である請求項1記載の樹脂組成物。
【請求項3】
上記式(1)で示されるオルガノポリシロキサンの粘度測定による重量平均分子量(Mw)が10,000~1,000,000である請求項1又は2記載の樹脂組成物。
【請求項4】
上記式(1)で示されるオルガノポリシロキサンが、環状オルガノシロキサン、α,ω-ジヒドロキシシロキサンオリゴマー、α,ω-ジアルコキシシロキサンオリゴマー又はアルコキシシランと、下記一般式(2)で示されるシランカップリング剤との重合物である請求項1又は2記載の樹脂組成物。

3
(4-e-f)

4
f
Si(OR
5

e
(2)
(式中、R
3
はメルカプト基、アクリロキシ基もしくはメタクリロキシ基置換の炭素数1~6のアルキル基であり、R
4
は炭素数1~4のアルキル基であり、R
5
は炭素数1~4のアルキル基であり、eは2又は3、fは0又は1で、e+fは2又は3である。)
【請求項5】
コーティング剤,繊維処理剤,接着剤,塗料及び化粧料の群から選ばれる製品として用いられる請求項1又は2記載の樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1又は2記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする分散液。
【請求項7】
(A-1)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンと(B-1)酢酸ビニルとを、(A-1):(B-1)=10:90~95:5の質量比で乳化重合させ、さらに乳化重合時に(B-1)酢酸ビニル100質量部に対し、(C)水溶性高分子を固形分量で5~50質量部とともに重合し、樹脂エマルジョンを得ることを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
TIFF
2024058088000008.tif
26
120
(式中、R
1
は同一又は異種の置換もしくは非置換の炭素数1~20の1価炭化水素基であり、R
2
はメルカプト基、アクリロキシ基もしくはメタクリロキシ基置換の炭素数1~6のアルキル基、又はビニル基である。Xは同一又は異種の置換もしくは非置換の炭素数1~20の1価炭化水素基、炭素数1~20のアルコキシ基又はヒドロキシル基、YはX又は-[O-Si(X)
2

d
-Xで示される同一又は異種の基で、X及びY中の少なくとも2個はヒドロキシル基である。Zは炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基又はヒドロキシル基である。aは0~1,000の正数、bは100~10,000の正数、cは1~10の正数、dは1~1,000の正数である。)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、オルガノポリシロキサンに酢酸ビニルを共重合した樹脂を含む樹脂組成物及びその製造方法であり、更に詳述すると、摺動性、基材密着性、耐溶剤性及び耐スクラッチ性を有するシリコーン・酢酸ビニル共重合樹脂及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、シリコーン系樹脂は、基材に摺動性を付与することができる樹脂として知られている。しかしながら、シリコーン系樹脂を単独で使用する場合には、基材への密着性が悪いなどの不具合があった。
【0003】
そこで、シリコーン系樹脂にアクリル系やウレタン系などの別の単量体を共重合させる方法が用いられている。例えば、アクリルシリコーン共重合体やウレタンシリコーン共重合等の共重合体は、通常のアクリル系やウレタン系のエマルジョンにシリコーン樹脂の耐候性、耐熱性、耐寒性、撥水性、ガス透過性、摺動性などの利点を付与することができる。例えば、特許文献1(特開2020-90563号公報)には、摺動性を付与するシリコーンアクリルブラフト共重合樹脂及びその製造方法を開示している。
【0004】
一方、酢酸ビニル樹脂は、従来よりエマルジョン系接着剤、スクリーン印刷用の感光性材料、洗濯糊、チューインガムベース、乳化剤、化粧品の基材に利用されており、密着性のよい樹脂として知られている。
【0005】
酢酸ビニル樹脂に別の単量体を共重合させた樹脂としては、例えば、エチレンを共重合したエチレン酢酸ビニルコポリマーが挙げられる。この共重合体は、酢酸ビニルユニットに起因する接着性と柔軟性とを持つ合成樹脂であり、食品包装紙や紙コップ等の紙容器類のコーティング材、布・紙ラベルの接着剤、エマルジョン系接着剤、チューインガムベース、人工芝、サンダルの底材、バスマット、浴室掃除用ブーツ、ビート板、なわとびなどに利用されている。
【0006】
シリコーン樹脂と酢酸ビニル樹脂とは相反する性能を持つ樹脂であるが、本発明者らは、先に、特開2022-131528号公報に開示したように、シリコーン樹脂と酢酸ビニル樹脂との性能を併せ持つシリコーン・酢酸ビニル共重合樹脂の開発に成功している。
【0007】
しかしながら、シリコーン・酢酸ビニル共重合樹脂には、耐溶剤性や耐スクラッチ性に弱いという欠点があり、改良の余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2020-90563号公報
特開2022-131528号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、摺動性、基材密着性、耐溶剤性及び耐スクラッチ性を有するシリコーン・酢酸ビニル共重合樹脂を含む樹脂組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、(A)オルガノポリシロキサン単位と(B)酢酸ビニル単位との共重合樹脂に、(C)水溶性高分子を含有させた樹脂組成物が、摺動性、基材密着性、耐溶剤性及び耐スクラッチ性を有することを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
(【0011】以降は省略されています)

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