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公開番号2024057888
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022164863
出願日2022-10-13
発明の名称歩行支援機
出願人国立大学法人名古屋工業大学,社会福祉法人名古屋市総合リハビリテーション事業団,株式会社今仙技術研究所
代理人弁理士法人暁合同特許事務所
主分類A61H 3/00 20060101AFI20240418BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】利用者の脚に対して、安定的かつ効果的にアシスト力を伝えることができる歩行支援機の提供。
【解決手段】本発明の歩行支援機1は、利用者Iの側方に配される支持体2と、利用者Uに装着され、支持体2が位置決めされるように支持体2を保持する保持部3と、支持体2よりも下方に配され、かつ利用者Uの脚の膝付近に装着される脚装着部4と、利用者Uの後方に配される錘部5と、支持体2から利用者Uの後方に延びた形をなし、錘部5が取り付けられる後方伝達部61、及び支持体2から利用者Uの前方に延びた形をなし、脚装着部4が取り付けられる前方伝達部62を有し、後方伝達部61及び/又は前方伝達部62が、弾性変形可能である揺動伝達部6とを備える。錘部5が取り付けられた後方伝達部61が、利用者Uの歩行動作に伴って、支持体2を支点として上下方向に慣性揺動する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項１】
利用者の側方に配される支持体と、
前記利用者に装着され、前記支持体が位置決めされるように前記支持体を保持する保持部と、
前記支持体よりも下方に配され、かつ前記利用者の脚の膝付近に装着される脚装着部と、
前記利用者の後方に配される錘部と、
前記支持体から前記利用者の後方に延びた形をなし、前記錘部が取り付けられる後方伝達部、及び前記支持体から前記利用者の前方に延びた形をなし、前記脚装着部が取り付けられる前方伝達部を有し、前記後方伝達部及び／又は前記前方伝達部が、弾性変形可能である揺動伝達部と、を備え、
前記錘部が取り付けられた前記後方伝達部が、前記利用者の歩行動作に伴って、前記支持体を支点として上下方向に慣性揺動する歩行支援機。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
前記後方伝達部及び／又は前記前方伝達部が、円弧状に弾性変形可能である請求項１に記載の歩行支援機。
【請求項３】
前記前方伝達部は、前記支持体から前方に向かって延びた長手状をなし、かつ弾性的に伸縮しない前方延設部と、前記前方延設部と前記脚装着部との間の区間を上下方向に連結すると共に、その区間の少なくとも一部が、長手方向に沿って弾性的に伸縮可能な弾性伸縮部からなる前方連結部とを有する請求項１に記載の歩行支援機。
【請求項４】
前記支持体から前記錘部までの長さＬ１と、前記支持体から前記前方延設部に取り付けられている前記前方連結部までの長さＬ２との関係が、Ｌ１＞Ｌ２である請求項３に記載の歩行支援機。
【請求項５】
前記錘部は、前記後方伝達部に対して着脱可能な状態で取り付けられ、かつ前記利用者が背負った荷物からなる請求項３又は請求項４に記載の歩行支援機。
【請求項６】
前記利用者の一方の脚に装着される請求項１に記載の歩行支援機と、
前記利用者の他方の脚に装着される請求項１に記載の歩行支援機とを備える歩行支援機。
【請求項７】
前記一方の脚に装着される前記歩行支援機の後方伝達部と、前記他方の脚に装着される前記歩行支援機の後方伝達部とが互いに接続され、かつ前記一方の脚に装着される前記歩行支援機の錘部と、前記他方の脚に装着される前記歩行支援機の錘部とが互いに共通化されている請求項６に記載の歩行支援機。
【請求項８】
利用者の側方に配される支持体と、
前記利用者に装着され、前記支持体が位置決めされるように前記支持体を保持する保持部と、
前記支持体よりも下方に配され、かつ前記利用者の脚の膝付近に装着される脚装着部と、
前記利用者の前方に配される錘部と、
前記支持体から前記利用者の前方に延びた形をなし、前記錘部が取り付けられる前方伝達部、及び前記支持体から前記利用者の後方に延びた形をなし、前記脚装着部が取り付けられる後方伝達部を有し、前記前方伝達部及び／又は前記後方伝達部が、弾性変形可能である揺動伝達部と、を備え、
前記錘部が取り付けられた前記前方伝達部が、前記利用者の歩行動作に伴って、前記支持体を支点として上下方向に慣性揺動する歩行支援機。
【請求項９】
前記前方伝達部及び／又は前記後方伝達部が、円弧状に弾性変形可能である請求項８に記載の歩行支援機。
【請求項１０】
前記後方伝達部は、前記支持体から後方に向かって延びた長手状をなし、かつ弾性的に伸縮しない後方延設部と、前記後方延設部と前記脚装着部との間の区間を上下方向に連結すると共に、その区間の少なくとも一部が、長手方向に沿って弾性的に伸縮可能な弾性伸縮部からなる後方連結部とを有する請求項８に記載の歩行支援機。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、歩行支援機に関する。
続きを表示（約 1,400 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１に示されるように、利用者の脚に装着させて歩行を支援する歩行支援機が知られている。この歩行支援機は、人の自然な歩行に最も近い歩行原理である受動歩行を基礎として、本願発明者により開発されたものである。
【０００３】
受動歩行型の歩行支援機は、利用者（例えば、中程度以上の歩行障害者）の歩行時の姿勢を支えることを主目的とした装具とは全く異なり、利用者（例えば、軽度の歩行障害者）が自身の脚で歩行する際の脚の振り出し動作を支援（アシスト）するものである。このような歩行支援の手法は、人が自然な歩行を行う上で重要な脚の振り出し動作に着目したものであり、本願発明者によって初めて提唱され、近年、特に注目されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
国際公開第２０１４／０９２１６２号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
近年、歩行支援機の更なる歩行支援機能の向上が求められている。
【０００６】
本発明の目的は、利用者の脚に対して、安定的かつ効果的にアシスト力を伝えることができる歩行支援機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
＜１＞利用者の側方に配される支持体と、前記利用者に装着され、前記支持体が位置決めされるように前記支持体を保持する保持部と、前記支持体よりも下方に配され、かつ前記利用者の脚の膝付近に装着される脚装着部と、前記利用者の後方に配される錘部と、前記支持体から前記利用者の後方に延びた形をなし、前記錘部が取り付けられる後方伝達部、及び前記支持体から前記利用者の前方に延びた形をなし、前記脚装着部が取り付けられる前方伝達部を有し、前記後方伝達部及び／又は前記前方伝達部が、弾性変形可能である揺動伝達部と、を備え、前記錘部が取り付けられた前記後方伝達部が、前記利用者の歩行動作に伴って、前記支持体を支点として上下方向に慣性揺動する歩行支援機。このような歩行支援機によれば、慣性揺動により、弾性変形可能な後方伝達部及び／又は前方伝達部に蓄積された弾性エネルギーが、支持体の周りに発生するトルクとして、前方伝達部を介して脚装着部を装着した利用者の脚に伝わることで、利用者の脚の前方への振り出しが促される。
【０００８】
＜２＞前記後方伝達部及び／又は前記前方伝達部が、円弧状に弾性変形可能である前記＜１＞に記載の歩行支援機。
【０００９】
＜３＞前記前方伝達部は、前記支持体から前方に向かって延びた長手状をなし、かつ弾性的に伸縮しない前方延設部と、前記前方延設部と前記脚装着部との間の区間を上下方向に連結すると共に、その区間の少なくとも一部が、長手方向に沿って弾性的に伸縮可能な弾性伸縮部からなる前方連結部とを有する前記＜１＞又は＜２＞に記載の歩行支援機。
【００１０】
＜４＞前記支持体から前記錘部までの長さＬ１と、前記支持体から前記前方延設部に取り付けられている前記前方連結部までの長さＬ２との関係が、Ｌ１＞Ｌ２である前記＜３＞に記載の歩行支援機。
（【００１１】以降は省略されています）

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