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公開番号2024057754
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022164621
出願日2022-10-13
発明の名称活性エネルギー線硬化性組成物、硬化塗膜及び積層フィルム
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08F 2/46 20060101AFI20240418BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】低粘度であり、高硬度、密着性及び耐カール性に優れる硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物、硬化塗膜及び積層フィルムを提供する。
【解決手段】
2官能(メタ)アクリレート(A)、及び光重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物であって、前記2官能(メタ)アクリレート(A)の水酸基価が特定の範囲かつ分子量が特定の範囲であり、2官能(メタ)アクリレート(A)の樹脂固形分中における含有量が25質量%以上であり、有機溶剤の含有量が組成物中に10質量%以下である活性エネルギー線硬化性組成物を用いる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
2官能(メタ)アクリレート(A)、及び光重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物であって、
前記2官能(メタ)アクリレート(A)の水酸基価が210mgKOH/g以上かつ分子量が240以下であり、
2官能(メタ)アクリレート(A)の樹脂固形分中における含有量が25質量%以上であり、
有機溶剤の含有量が組成物中に10質量%以下である活性エネルギー線硬化性組成物。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
多官能(メタ)アクリレート(B)をさらに含有し、
前記多官能(メタ)アクリレート(B)の25℃における粘度が70mPa・s以下である請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
【請求項3】
前記2官能(メタ)アクリレート(A)が第1級又は第2級アルコール化合物である請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
【請求項4】
前記2官能(メタ)アクリレート(A)の樹脂固形分中における含有量が40~90質量%の範囲であり、多官能(メタ)アクリレート(B)の樹脂固形分中における含有量が5~60質量%の範囲である請求項2記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
【請求項5】
レベリング剤をさらに含有する請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
【請求項6】
前記2官能(メタ)アクリレート(A)が天然物由来である請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項記載の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化反応物である硬化塗膜。
【請求項8】
請求項7記載の硬化塗膜と基材からなる積層フィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、低粘度であり、高硬度、密着性及び耐カール性に優れる硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物、硬化塗膜及び積層フィルムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アセチル化セルロース樹脂などを用いて製造されるプラスチックフィルムは、フラットパネルディスプレイの内部に組み込まれる偏光板保護フィルムやタッチパネルの表面保護フィルムなど、工業用途で多用されている。これらのプラスチックフィルムはそれ単独では表面が傷つきやすい、加工性が低く割れやヒビが入りやすいなど性能に不足があることから、通常は、表面に活性エネルギー線硬化性樹脂等からなるコート層を設けて、これらの性能を補って用いられる。
【0003】
プラスチックフィルム補強用のコート剤としては、例えば、ジペンタエリスリトールポリアクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートとを反応させて得られるウレタンアクリレートを含有する樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献1参照。)。前記樹脂組成物は、硬化物における表面硬度が高く、耐擦傷性に優れるものの、カールが生じ易く、また、塗膜の靱性や柔軟性が十分ではないため、外部衝撃による割れが生じやすいものであった。
【0004】
また特許文献1では樹脂組成物の粘度調整のため、樹脂と同量のメチルエチルケトンを樹脂組成物に添加し、基材へ塗布し乾燥させたのち、紫外線照射により硬化させることも開示されている。このように、樹脂組成物を塗液化するために、溶剤を用いて低粘度化することが行われているが、塗液に溶剤を用いる場合、揮発性有機化合物(VOC)の排出による環境への影響や、乾燥に要する大きな設備の必要性、膜の内部に残った溶剤によるフィルム特性への影響などが懸念される。
【0005】
そこで、溶剤を使用せずとも低粘度であり、高硬度、密着性及び耐カール性に優れる硬化塗膜を形成可能な材料が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2010/146801号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、溶剤を使用せずとも低粘度であり、高硬度、密着性及び耐カール性に優れる硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物、硬化塗膜及び積層フィルムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、2官能(メタ)アクリレート(A)、及び光重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物であって、前記2官能(メタ)アクリレート(A)の水酸基価が特定の範囲かつ分子量が特定の範囲であり、有機溶剤の含有量が組成物中に10質量%以下である活性エネルギー線硬化性組成物を用いることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の発明を提供するものである。
[1]2官能(メタ)アクリレート(A)、及び光重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物であって、前記2官能(メタ)アクリレート(A)の水酸基価が210mgKOH/g以上かつ分子量が240以下であり、2官能(メタ)アクリレート(A)の樹脂固形分中における含有量が25質量%以上であり、有機溶剤の含有量が組成物中に10質量%以下である活性エネルギー線硬化性組成物。
[2]多官能(メタ)アクリレート(B)をさらに含有し、前記多官能(メタ)アクリレート(B)の25℃における粘度が70mPa・s以下である[1]の活性エネルギー線硬化性組成物。
[3]前記2官能(メタ)アクリレート(A)が第1級又は第2級アルコール化合物である[1]又は[2]の活性エネルギー線硬化性組成物。
[4]前記2官能(メタ)アクリレート(A)の樹脂固形分中における含有量が40~90質量%の範囲であり、多官能(メタ)アクリレート(B)の樹脂固形分中における含有量が5~60質量%の範囲である[2]または[3]の活性エネルギー線硬化性組成物。
[5]レベリング剤をさらに含有する[1]~[4]のいずれかの活性エネルギー線硬化性組成物。
[6]前記2官能(メタ)アクリレート(A)が天然物由来である[1]~[5]のいずれかの活性エネルギー線硬化性組成物。
[7][1]~[6]のいずれかの活性エネルギー線硬化性組成物の硬化反応物である硬化塗膜。
[8][7]の硬化塗膜と基材からなる積層フィルム。
【発明の効果】
【0010】
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、低粘度であり、高硬度、密着性及び耐カール性に優れる硬化塗膜を形成できることから、各種基材表面の保護用コート剤、液晶ディスプレイ(LCD)、有機ELディスプレイ(OLED)、プラズマディスプレイ(PDP)等のフラットパネルディスプレイ(FPD)に用いる光学フィルムとして好適に用いることができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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