TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024056057
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-19
出願番号2024034957,2022126189
出願日2024-03-07,2021-12-15
発明の名称活性エネルギー線硬化型組成物、活性エネルギー線硬化型インク組成物、インクジェット用インク組成物、組成物収容容器、2次元又は3次元の像形成装置、2次元又は3次元の像形成方法、硬化物、加飾体、積層体、フレキシブルデバイス用部材、及びフレキシブルデバイス
出願人株式会社リコー
代理人個人,個人
主分類C08F 283/01 20060101AFI20240412BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】熱水やアルカリ性の溶液といった非常に過酷な条件下にさらされた後においても、優れた密着性を有する硬化物を形成することができる活性エネルギー線硬化型組成物の提供。
【解決手段】リン酸エステル基を有する重合性モノマー、不飽和結合を有するポリエステル樹脂、及び分子内に2個以上の重合性官能基を有する多官能モノマーを含有し、前記分子内に2個以上の重合性官能基を有する多官能モノマーの含有量が、10質量%以下である活性エネルギー線硬化型組成物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
リン酸エステル基を有する重合性モノマー、
不飽和結合を有するポリエステル樹脂、及び
分子内に2個以上の重合性官能基を有する多官能モノマーを含有し、
前記分子内に2個以上の重合性官能基を有する多官能モノマーの含有量が、10質量%以下であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
リン酸エステル基を有する重合性モノマー、
不飽和結合を有するポリエステル樹脂、及び
分子内に2個以上の重合性官能基を有する多官能モノマーを含有し、
前記分子内に2個以上の重合性官能基を有する多官能モノマーの含有量が、15質量%以下であり、
リン酸エステル基を有する重合性モノマーの含有量が、3質量%以上10質量%以下であり、
前記リン酸エステル基を有する重合性モノマーが、分子内に2個以上の重合性官能基を有する多官能モノマーであることを特徴とする活性エネルギー線硬化型組成物。
【請求項3】
前記リン酸エステル基を有する重合性モノマーの含有量が、3質量%以上10質量%以下である請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
【請求項4】
前記リン酸エステル基を有する重合性モノマーが、分子内に3個の重合性官能基を有する前記多官能モノマーである請求項1から3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
【請求項5】
ガラス基材用である請求項1から4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インク組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物を含有することを特徴とするインクジェット用インク組成物。
【請求項8】
請求項1から5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、請求項6に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物、及び請求項7に記載のインクジェット用インク組成物の少なくともいずれかが収容されていることを特徴とする組成物収容容器。
【請求項9】
請求項8に記載の組成物収容容器と、活性エネルギー線を照射する照射手段と、を有することを特徴とする2次元又は3次元の像形成装置。
【請求項10】
請求項1から5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、請求項6に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物、及び請求項7に記載のインクジェット用インク組成物の少なくともいずれかに、活性エネルギー線を照射する照射工程を含むことを特徴とする2次元又は3次元の像形成方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物、活性エネルギー線硬化型インク組成物、インクジェット用インク組成物、組成物収容容器、2次元又は3次元の像形成装置、2次元又は3次元の像形成方法、硬化物、加飾体、積層体、フレキシブルデバイス用部材、及びフレキシブルデバイスに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンターは、大型の宣伝広告の印刷、壁紙への印刷等をはじめとして、パッケージへの印刷、飲料容器への印刷など、産業用途での利用機会が多くなっており、用途も多様化している。インクジェットプリンターに用いられるインク組成物として、例えば水性インクジェトインク組成物、油性インクジェットインク組成物、活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物等がある。
活性エネルギー線硬化型組成物は、活性エネルギー線の照射によって組成物を硬化させることから、非浸透性基材上においても乾燥性に優れる。
また、印刷後の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化した硬化物は、非常に過酷な条件下で処理することに対する耐久性も求められる。例えば、飲料容器のような飲食に関わる用途においては、容器の滅菌処理等の観点から、容器が熱水やアルカリ性の溶液等で処理されることがある。そのため、印刷後の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化した硬化物には、熱水やアルカリ性の溶液等で処理することに対する耐久性が求められている。
【0003】
接着強度が高く、耐熱性、耐湿性に優れる硬化性組成物として、例えば、イソソルバイドジ(メタ)アクリレート(A)、1価の有機酸(B)、ラジカル開始剤(C)及び酸発生剤(D)、又は、(A)、(B)、(C)、(D)及び(A)以外のラジカル重合性物質(E)を含む硬化性組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、金属に対する密着性が十分であるとともに、強度に優れた樹脂皮膜を有する樹脂被覆金属板を得ることが可能なインクジェットインキ組成物として、活性エネルギー線により重合可能な重合性モノマーと、光重合開始剤と、を含み、前記重合性モノマーは全モノマー中に、分子内にリン酸エステル基とエチレン性二重結合基を有する重合性リン酸エステル化合物を0.5~13質量%と、分子内に1個のエチレン性二重結合基を有し、リン酸エステル基を有さない単官能性モノマーを10~75質量%含み、前記光重合開始剤は、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤と、骨格に含まれるフェニル基の数が1つ以下のα-ヒドロキシケトン系開始剤とからなり、25℃における粘度が3~50mPa・sである、インクジェットインキ組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。さらに、可撓性フィルム等の可撓性基材に改善された接着性を有するエネルギー硬化性インク及びコーティングとして、例えば、アクリレート基を含有するモノマー、アクリレート基を含有するオリゴマー、又はこれらの組み合わせを含むエネルギー硬化性印刷用インク又はコーティング組成物であって、前記組成物は、4.0を超えるアクリレート基相対濃度を有する、エネルギー硬化性印刷用インク又はコーティング組成物が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、熱水やアルカリ性の溶液といった非常に過酷な条件下にさらされた後においても、優れた密着性を有する硬化物を形成することができる活性エネルギー線硬化型組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための手段としての本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、リン酸エステル基を有する重合性モノマー、及びポリエステル樹脂を含有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によると、熱水やアルカリ性の溶液といった非常に過酷な条件下にさらされた後においても、優れた密着性を有する硬化物を形成することができる活性エネルギー線硬化型組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、本発明における2次元又は3次元の像形成装置の一例を示す概略図である。
図2は、本発明における他の2次元又は3次元の像形成装置の一例を示す概略図である。
図3Aは、本発明における他の2次元又は3次元の像形成装置の一例を示す概略図である。
図3Bは、本発明における他の2次元又は3次元の像形成装置の一例を示す概略図である。
図3Cは、本発明における他の2次元又は3次元の像形成装置の一例を示す概略図である。
図3Dは、本発明における他の2次元又は3次元の像形成装置の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(活性エネルギー線硬化型組成物)
本発明における活性エネルギー線硬化型組成物は、リン酸エステル基を有する重合性モノマー、及びポリエステル樹脂を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含む。
【0009】
前記特許文献1に記載の硬化性組成物では、耐熱性や耐湿性について検討されているが、耐熱水性については検討されてなく、熱水やアルカリ性の溶液といった非常に過酷な条件下にさらされた後においても、硬化物が密着性を奏するかは検討されていないという問題があった。
また、前記特許文献2に記載のインクジェットインキ組成物では、密着性について検討されているが、熱水やアルカリ性の溶液等に浸漬させた後では密着性に劣る場合があるという問題があった。
更に、前記特許文献3に記載のエネルギー硬化性印刷用インク又はコーティング組成物では、例示的な酸性変性接着促進剤として酸性アクリレートオリゴマー、アクリル酸、β-カルボキシエチルアクリレートなどが記載されているのみであり、接着性について検討されているが、熱水やアルカリ性の溶液といった非常に過酷な条件下にさらされた後においても、硬化物が密着性を奏するかは検討されていないという問題があった。
【0010】
本発明者らが鋭意検討したところ、リン酸エステル基を有する重合性モノマーと、ポリエステル樹脂とを組成物中に含ませることにより、熱水やアルカリ性の溶液による処理などの非常に過酷な条件で処理した後においても、優れた密着性を有する硬化物を形成できる活性エネルギー線硬化型組成物が得られることを見出した。
この理由については、定かではないが、以下のことが推測される。
例えば、ガラスのような非浸透性基材上に活性エネルギー線硬化型組成物を付与した際、組成物は基材中に浸透せず、その硬化物と基材との密着性は低くなる傾向にある。
しかしながら、リン酸エステル基を有する重合性モノマーを用いることにより、リン酸エステル基部分が、基材を溶解して基材と組成物との相互作用を発現し、組成物の硬化物と基材との非常に高い密着性を発現することができると考えられる。
また、ポリエステル樹脂を用いることによっても高い密着性を発現し、ポリエステル構造と類似のエステル構造を持つリン酸エステル基を有する重合性モノマーとの親和性も高いと考えられ、基材上に形成される硬化物自体も強固になり、硬化物の凝集破壊も抑制することができると考えられる。
基材と硬化物との密着性の低下には、例えば、基材上に形成した硬化物を熱水やアルカリ性の溶液等に浸漬させた場合、基材と硬化物との界面や、硬化物の内部に熱水やアルカリ性の溶液が浸漬することで著しい密着性の低下に繋がると考えられる。
しかしながら、リン酸エステル基を有する重合性モノマーと、ポリエステル樹脂と、を組成物中に含有させることにより、基材との相互作用や硬化物の強度を非常に優れたものとすることができ、基材と硬化物との界面や、硬化物の内部に熱水やアルカリ性の溶液が入り込むことを抑制し、熱水やアルカリ性の溶液に浸漬させた後においても非常に優れた密着性を発現することができると考えられる。
なお、本明細書において、「熱水」とは、常圧において80℃以上に加熱した水、即ち、常圧において80℃以上100℃以下の温度の水を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社日本触媒
組成物
2か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
今日
三菱ケミカル株式会社
積層体
1か月前
株式会社ナリス化粧品
構造体
7日前
東レ株式会社
多孔質フィルム
1か月前
株式会社きもと
障子用フィルム
2か月前
株式会社コバヤシ
成形体
2か月前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物
1か月前
東ソー株式会社
ソールゴム用改質剤
今日
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
2か月前
東レ株式会社
ポリアミド樹脂組成物
1か月前
株式会社松風
光硬化性組成物
1か月前
株式会社日本触媒
無機粒子含有分散体
1か月前
サンノプコ株式会社
樹脂組成物
2か月前
AGC株式会社
水性分散液
1か月前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
21日前
テクノUMG株式会社
物品
1か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
2か月前
株式会社カネカ
樹脂組成物およびフィルム
1か月前
ユニチカ株式会社
多孔質ポリアミドイミド
1か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
2か月前
三菱ケミカル株式会社
成形体
今日
株式会社カネカ
硬化性組成物
2か月前
松本油脂製薬株式会社
樹脂粒子及びその用途
15日前
東レ株式会社
ポリエステル組成物の製造方法
22日前
松本油脂製薬株式会社
樹脂粒子及びその用途
21日前
東レ株式会社
二軸配向ポリオレフィンフィルム
27日前
日本ユピカ株式会社
成形材
24日前
東レ株式会社
二軸配向ポリプロピレンフィルム
1か月前
株式会社日本製鋼所
プリプレグ製造装置
1か月前
東レ株式会社
重合装置および重合体の製造方法
1か月前
帝人株式会社
樹脂組成物および光学部材
1か月前
松本油脂製薬株式会社
ポリマー粒子及びその用途
21日前
住友電気工業株式会社
成形体
2か月前
東ソー株式会社
両親媒性ポリマー溶液の調液方法
14日前
三和化工株式会社
発泡体の製造方法
1か月前
続きを見る