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公開番号2024055343
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022162182
出願日2022-10-07
発明の名称排気浄化触媒の劣化診断方法及び排気浄化触媒の劣化診断装置
出願人日産自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F01N 11/00 20060101AFI20240411BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】触媒劣化診断を精度良く実施する。
【解決手段】排気空燃比に応じて三元触媒15の下流側における排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度の閾値である規定値Aを設定する。排気空燃比が理論空燃比よりもリッチとなる状態にあるときにアンモニアセンサ20で検出された排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度の瞬時値が規定値A以下になった場合、及び排気空燃比が理論空燃比よりもリーンとなる状態にあるときにアンモニアセンサ20で検出された排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度の瞬時値が規定値A以上になった場合に、三元触媒15が劣化していると診断する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
内燃機関の排気通路における排気浄化触媒の下流側に、排気ガス中のNOx濃度とアンモニア濃度に感度を有するアンモニアセンサを備え、このアンモニアセンサの検出信号を用いて上記排気浄化触媒の劣化診断を行う排気浄化触媒の劣化診断方法において、
上記排気浄化触媒の下流側もしくは上記排気浄化触媒内における排気空燃比に応じて上記排気浄化触媒の下流側における排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度の閾値を設定し、
上記排気空燃比が理論空燃比よりもリッチとなる状態にあるときに上記アンモニアセンサで検出された排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度が上記閾値以下になった場合、及び上記排気空燃比が理論空燃比よりもリーンとなる状態にあるときに上記アンモニアセンサで検出された排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度が上記閾値以上になった場合に、上記排気浄化触媒が劣化していると診断する、排気浄化触媒の劣化診断方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
上記排気空燃比が理論空燃比となる状態にあるときに上記アンモニアセンサで検出された排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度が上記閾値以上になった場合に、上記排気浄化触媒が劣化していると診断する、請求項1に記載の排気浄化触媒の劣化診断方法。
【請求項3】
上記排気空燃比が理論空燃比よりもリッチとなる状態とは、上記排気空燃比が理論空燃比より小さい所定の第1空燃比よりも小さくなる状態であり、
上記排気空燃比が理論空燃比よりもリーンとなる状態とは、上記排気空燃比が理論空燃比より大きい所定の第2空燃比よりも大きくなる状態であり、
上記排気空燃比が上記第1空燃比以上で上記第2空燃比以下となる状態にあるときに上記アンモニアセンサで検出された排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度が上記閾値以上になった場合に、上記排気浄化触媒が劣化していると診断する請求項2に記載の排気浄化触媒の劣化診断方法。
【請求項4】
上記閾値は、上記排気空燃比が理論空燃比よりもリッチとなる状態では、上記排気空燃比が小さくなるほど大きくなり、上記排気空燃比が理論空燃比よりもリーンとなる状態では、上記排気空燃比が大きくなるほど大きくなる請求項1に記載の排気浄化触媒の劣化診断方法。
【請求項5】
上記アンモニアセンサで検出された排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度は、瞬時値もしくは瞬時値の移動平均である請求項1に記載の排気浄化触媒の劣化診断方法。
【請求項6】
上記閾値は、上記排気浄化触媒の出口における排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度に影響を与える要因を考慮して補正する請求項1に記載の排気浄化触媒の劣化診断方法。
【請求項7】
内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化触媒と、
上記排気浄化触媒の下流側に設けられ、排気ガス中のNOx濃度とアンモニア濃度に感度を有するアンモニアセンサと、
上記排気浄化触媒の下流側もしくは上記排気浄化触媒内における排気空燃比に応じて上記排気浄化触媒の下流側における排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度の閾値を設定する閾値設定部と、
上記排気空燃比が理論空燃比よりもリッチとなる状態にあるときに上記アンモニアセンサで検出された排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度が上記閾値以下になった場合、及び上記排気空燃比が理論空燃比よりもリーンとなる状態にあるときに上記アンモニアセンサで検出された排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度が上記閾値以上になった場合に、上記排気浄化触媒が劣化していると診断する診断部と、を有する排気浄化触媒の劣化診断装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排気浄化触媒の劣化診断方法及び排気浄化触媒の劣化診断装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、三元触媒の下流側における排ガス中のNOxの濃度をNOx検出手段で測定し、測定されたNOx濃度を用いて三元触媒の劣化診断を行う技術が開示されている。
【0003】
特許文献1においては、内燃機関がリーン運転状態からリッチ運転状態に移行した後、再びリーン運転状態とされるまでの間に検出されるNOx濃度に基づいて、三元触媒の貴金属成分であるPd及びRhのNOx還元能にかかる劣化の度合いを診断している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-45885号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、NOxの濃度を検出するセンサは、一般的にアンモニアに対しても感度をもっている。従って、特許文献1におけるNOx検出手段で検出されたNOx濃度は、アンモニアを含んだ濃度と考えられる。
【0006】
つまり、特許文献1においては、排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分とを合わせた濃度を排気ガス中のNOx濃度として三元触媒の劣化診断に用いてしまうことになる。そのため、特許文献1における触媒劣化診断は、診断に用いる排気ガス中のNOx濃度の値の精度が悪くなる場合があり、触媒劣化診断を精度良く実施できない虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の排気浄化触媒の触媒劣化診断は、内燃機関の排気通路における排気浄化触媒の下流側に、排気ガス中のNOx濃度とアンモニア濃度に感度を有するアンモニアセンサを備えて診断するものであって、上記排気浄化触媒の下流側もしくは上記排気浄化触媒内における排気空燃比に応じて上記排気浄化触媒の下流側における排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度の閾値を設定し、上記排気空燃比が理論空燃比よりもリッチとなる状態にあるときに上記アンモニアセンサで検出された排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度が上記閾値以下になった場合、及び上記排気空燃比が理論空燃比よりもリーンとなる状態にあるときに上記アンモニアセンサで検出された排気ガス中のNOx成分とアンモニア成分を合わせた濃度が上記閾値以上になった場合に、上記排気浄化触媒が劣化していると診断する。
【0008】
排気浄化触媒の内部が理論空燃比よりもリッチな環境下では、触媒反応により排気ガス中のNOx及び水素によってアンモニアが生成され、さらに生成されたアンモニアの一部が酸化反応により窒素等になり、残ったアンモニアが排気浄化触媒の下流側へと流出する。従って、排気浄化触媒が劣化している場合には、排気浄化触媒の内部が理論空燃比よりもリッチな環境下になっても十分な触媒反応が起こらず、排気浄化触媒の下流側へと流出するアンモニアの量も少なくなる。
【0009】
また、排気浄化触媒の内部が理論空燃比よりもリッチな環境下では、排気浄化触媒の酸素ストレージ能力が劣化していなければ、排気ガス中のNOxは、排気浄化触媒で還元されるため、排気ガス中のNOxが排気浄化触媒の下流側へ流出しにくくなる。
【0010】
一方、排気浄化触媒の内部が理論空燃比よりもリーンな環境下では、排気ガス中のNOxは、排気浄化触媒で還元されず排気浄化触媒の下流側へ流出しやすくなる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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