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公開番号2024053596
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022159915
出願日2022-10-04
発明の名称下半内車室の変形調整方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F01D 25/26 20060101AFI20240409BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】下半内車室の変形調整中でも、この下半内車室に上半内車室を容易に接続できるようにする。
【解決手段】下半内車室は、半円弧状を成す下半内車室本体と、前記下半内車室本体に設けられている内車室付属部と、有する。前記内車室付属部は、前記下半内車室本体より径方向外側に突出し且つ前記下半内車室本体の下接触面より上側に突出した突出部を有する。この回転機械における下半内車室の変形調整方法では、前記突出部に対して径方向に相対移動不能に取り付け可能な内車室側部材を有する変形調整装置を準備する準備工程と、前記内車室側部材を前記突出部に取り付けて、前記変形調整装置を前記突出部周りに配置する装置配置工程と、前記突出部に取り付けられた前記内車室側部材を径方向内側に押す変形調整工程と、を実行する。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
水平方向に延びる軸線を中心として回転可能なロータと、
前記ロータの外周を覆う内車室と、
前記内車室の外周を覆う外車室と、
を備え、
前記内車室は、前記軸線を中心として半円弧状を成し、前記ロータ中で前記軸線より下側の部分を覆う下半内車室と、前記軸線を中心として半円弧状を成し、前記ロータ中で前記軸線よりも上側の部分を覆う上半内車室と、を有し、
前記外車室は、前記軸線を中心として半円弧状を成し、前記下半内車室の外周側を覆う下半外車室と、前記軸線を中心として半円弧状を成し、前記上半内車室の外周側を覆う上半外車室と、を有し、
前記下半内車室は、前記軸線を中心として半円弧状を成し、前記ロータ中で前記軸線より下側の部分を覆う下半内車室本体と、前記下半内車室本体に設けられている内車室付属部と、有し、
前記下半内車室本体は、前記軸線に対する周方向の両端に、水平方向に広がって、前記上半内車室と接触可能な下接触面を有し、
前記内車室付属部は、前記下半内車室本体より前記軸線に対する径方向外側に突出し且つ前記下接触面より上側に突出した突出部を有する、
回転機械における下半内車室の変形調整方法において、
前記突出部に対して前記軸線に対する径方向に相対移動不能に取り付け可能な内車室側部材を有する変形調整装置を準備する準備工程と、
前記内車室側部材を前記突出部に取り付け、前記内車室側部材を有する前記変形調整装置を前記突出部周りに配置する装置配置工程と、
前記突出部に取り付けられた前記内車室側部材を前記軸線に対する径方向内側に押す、又は前記内車室側部材を前記径方向外側に引く変形調整工程と、
を実行する下半内車室の変形調整方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
請求項1に記載の下半内車室の変形調整方法において、
前記準備工程で準備する前記変形調整装置は、
前記下半外車室の前記周方向の端に、前記下半外車室に対して前記径方向外側又は前記径方向内側に相対移動不能に取り付け可能な外車室側部材と、
前記突出部に取り付けられた前記内車室側部材と前記下半外車室に取り付けられた前記外車室側部材との間の前記径方向の距離を調整可能な距離調整機構と、
を有し、
前記装置配置工程では、前記外車室側部材を前記下半外車室に取り付けると共に、前記距離調整機構を設け、
前記変形調整工程では、前記距離調整機構を操作して、前記内車室側部材と前記外車室側部材との間の前記径方向の距離を縮める、又は、前記内車室側部材と前記下半外車室との間の前記径方向の距離を広げる、
下半内車室の変形調整方法。
【請求項3】
請求項2に記載の下半内車室の変形調整方法において、
前記下半外車室は、前記周方向の両端に、水平方向に広がって、前記上半外車室と接触可能な下接触面と、前記下接触面から凹み、前記上半外車室と前記下半外車室とを接続するための締結ボルトが通る複数のボルト孔と、を有し、
前記装置配置工程では、前記複数のボルト孔のうち、少なくとも一のボルト孔を利用して、前記外車室側部材を前記径方向外側又は前記径方向内側に相対移動不能に前記下半外車室に取り付ける、
下半内車室の変形調整方法。
【請求項4】
請求項3に記載の下半内車室の変形調整方法において、
前記外車室側部材は、前記複数のボルト孔のうちの一のボルト孔に挿入可能なピンを有し、
前記装置配置工程では、前記複数のボルト孔のうちの一のボルト孔に前記ピンの一部を入れ、前記ピンの他の一部を前記一のボルト孔から突出させる、
下半内車室の変形調整方法。
【請求項5】
請求項3に記載の下半内車室の変形調整方法において、
前記外車室側部材は、前記複数のボルト孔のうちのいずれかのボルト孔に挿入可能な第一ピン及び第二ピンと、前記第一ピン及び前記第二ピンに接触可能なピン接触部材と、を有し、
前記装置配置工程では、前記複数のボルト孔のうちの第一ボルト孔に前記第一ピンの一部を入れ、前記第一ピンの他の一部を前記第一ボルト孔から突出させ、前記複数のボルト孔のうちの第二ボルト孔に前記第二ピンの一部を入れ、前記第二ピンの他の一部を前記第二ボルト孔から突出させ、前記ピン接触部材を前記第一ピン及び前記第二ピンに接触させる、
下半内車室の変形調整方法。
【請求項6】
請求項5に記載の下半内車室の変形調整方法において、
前記第一ピンは、前記第一ボルト孔に挿通可能な前記締結ボルトであり、
前記第二ピンは、前記第一ボルト孔に挿通可能な前記締結ボルトである、
下半内車室の変形調整方法。
【請求項7】
請求項2から6のいずれか一項に記載の下半内車室の変形調整方法において、
前記距離調整機構は、雄ネジが形成されているロッドと、前記ロッドの前記雄ネジに螺合可能な雌ネジが形成されているナット又は前記外車室側部材と、を有し、
前記装置配置工程では、前記ロッドを前記外車室側部材に挿通させると共に、前記ロッドの先端を前記内車室側部材に取り付け、前記ロッドの雄ネジを前記雌ネジに螺合させ、
前記変形調整工程では、前記雌ネジが形成されている前記ナット又は前記外車室側部材を前記ロッドに対して相対回転させる、
下半内車室の変形調整方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転機械における下半内車室の変形調整方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
蒸気タービンやガスタービン等の回転機械は、一般的に、水平方向に延びる軸線を中心として回転可能なロータと、ロータの外周を覆う内車室と、内車室の外周を覆う外車室と、を備える。内車室は、軸線を中心として半円弧状を成しロータ中で軸線より下側の部分を覆う下半内車室と、軸線を中心として半円弧状を成し、ロータ中で軸線よりも上側の部分を覆う上半内車室と、を有する。外車室は、軸線を中心として半円弧状を成し、下半内車室の外周側を覆う下半外車室と、軸線を中心として半円弧状を成し、上半内車室の外周側を覆う上半外車室と、を有する。
【0003】
以上のような回転機械では、内車室が自重や熱影響等で経年変形することがある。内車室が変形すると、回転機械の分解等が困難になることがある。そこで、以下の特許文献1に記載には、変形調整装置を用いて、内車室の変形を調整する技術が開示されている。
【0004】
変形調整装置は、下半翼環である下半内車室に取り付けられる内車室側部材と、この下半内車室の外周側に配置されている下半外車室に取り付けられる外車室側部材と、内車室側部材と外車室側部材との距離を調節するためのロッドと、を有する。下半内車室には、水平方向に広がって上半内車室と接触可能な下接触面と、この下接触面から鉛直方向に凹んでいるボルト孔と、を有する。下半外車室には、水平方向に広がって上半外車室と接触可能な下接触面と、この下接触面から鉛直方向に凹んでいるボルト孔と、を有する。内車室側部材は、下半内車室のボルト孔に一部が挿通され、下半内車室の下接触面から上方に突出している締結ボルトに取り付けられる。また、外車室側部材は、下半外車室のボルト孔に一部が挿通され、下半外車室の下接触面から上方に突出している締結ボルトに取り付けられる。ロッドの先端には雄ネジが形成されている。また、外車室側部材には、ロッドの雄ネジがネジ込み可能な雌ネジが形成されている。この技術では、外車室側部材に対するロッドのネジ込み量を調整することで、内車室側部材と外車室側部材との距離が調整され、内車室側部材が取り付けられている下半内車室の変形が調整される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2020/036120号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に記載の技術では、下半内車室の下接触面から突出している締結ボルトに、変形調整装置の内車室側部材を取り付けるため、変形調整装置を用いて下半内車室の変形を調整しているとき、下半内車室の下接触面上に変形調整装置の内車室側部材が存在することになる。このため、上記特許文献1に記載の技術では、下半内車室の変形を調整している状態で、この下半内車室に上半内車室を接続することが極めて面倒である、という問題点がある。
【0007】
そこで、本開示は、下半内車室の変形を調整している状態でも、この下半内車室に上半内車室を容易に接続することが可能な下半内車室の変形調整方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するための発明に係る一態様の下半内車室の変形調整方法は、以下の回転機械に適用される。
この回転機械は、水平方向に延びる軸線を中心として回転可能なロータと、前記ロータの外周を覆う内車室と、前記内車室の外周を覆う外車室と、を備える。前記内車室は、前記軸線を中心として半円弧状を成し、前記ロータ中で前記軸線より下側の部分を覆う下半内車室と、前記軸線を中心として半円弧状を成し、前記ロータ中で前記軸線よりも上側の部分を覆う上半内車室と、を有する。前記外車室は、前記軸線を中心として半円弧状を成し、前記下半内車室の外周側を覆う下半外車室と、前記軸線を中心として半円弧状を成し、前記上半内車室の外周側を覆う上半外車室と、を有する。前記下半内車室は、前記軸線を中心として半円弧状を成し、前記ロータ中で前記軸線より下側の部分を覆う下半内車室本体と、前記下半内車室本体に設けられている内車室付属部と、有する。前記下半内車室本体は、前記軸線に対する周方向の両端に、水平方向に広がって、前記上半内車室と接触可能な下接触面を有する。前記内車室付属部は、前記下半内車室本体より前記軸線に対する径方向外側に突出し且つ前記下接触面より上側に突出した突出部を有する。
以上の回転機械における下半内車室の変形調整方法では、前記突出部に対して前記軸線に対する径方向に相対移動不能に取り付け可能な内車室側部材を有する変形調整装置を準備する準備工程と、前記内車室側部材を前記突出部に取り付け、前記内車室側部材を有する前記変形調整装置を前記突出部周りに配置する装置配置工程と、前記突出部に取り付けられた前記内車室側部材を前記軸線に対する径方向内側に押す、又は前記内車室側部材を前記径方向外側に引く変形調整工程と、を実行する。
【0009】
本態様では、下半内車室の変形を調整できるので、回転機械の分解時や組立時に、下半内車室とロータとが接触する等の不具合を回避することができる。さらに、本態様では、変形調整装置を用いて下半内車室の変形を調整しているときに、下半内車室の下接触面上に、変形調整装置が存在しないため、変形調整中の下半内車室に上半内車室を容易に接続することができる。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一態様によれば、下半内車室の変形又は位置を調整している状態でも、この下半内車室に上半内車室を容易に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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