TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024055675
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022162776
出願日2022-10-07
発明の名称冷却水循環装置及び車両用電池の昇温方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
主分類F01P 7/16 20060101AFI20240411BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】冷却対象ユニットで温められた冷却水を利用して充電中の車両用電池を昇温しつつ、高温の冷却水が冷却回路に流れることによるウォータポンプ内でのキャビテーションの発生を抑制することができる技術を提供する。
【解決手段】電池12を昇温させる条件の成立を受けて、第1冷却回路10と第2冷却回路20とが切り離された第1回路状態から、第1冷却回路10と第2冷却回路20とが接続されて1つの回路とされた第2回路状態へ回路状態を切り替える。第1冷却回路10は、第1ウォータポンプ13、チラー14、及び電池12が環状に接続された冷却回路である。第2冷却回路20は、第2ウォータポンプ24、冷却対象ユニット25-27、及びラジエータ22が環状に接続された冷却回路である。第2回路状態への切り替え後、第1ウォータポンプ13及び第2ウォータポンプ24の少なくとも一方の駆動デューティを所定時間低下させる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1ウォータポンプ、チラー、及び車両用電池が環状に接続された第1冷却回路と、
第2ウォータポンプ、冷却対象ユニット、及びラジエータが環状に接続された第2冷却回路と、
前記第1冷却回路と前記第2冷却回路とが切り離された第1回路状態と、前記第1冷却回路と前記第2冷却回路とが接続されて1つの回路とされた第2回路状態とで回路状態を切り替えるように構成された切替弁と、
前記第1ウォータポンプ、前記第2ウォータポンプ、及び前記切替弁を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記車両用電池を昇温させる条件の成立を受けて、前記切替弁により前記回路状態を前記第2回路状態へ切り替え、
前記回路状態の前記第2回路状態への切り替えを受けて、前記第1ウォータポンプ及び前記第2ウォータポンプの少なくとも一方の駆動デューティを所定時間低下させる、ように構成されている
ことを特徴とする冷却水循環装置。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
請求項1に記載の冷却水循環装置において、
前記制御装置は、前記第1ウォータポンプに流入する冷却水の水温に応じて、前記第1ウォータポンプ及び前記第2ウォータポンプの少なくとも一方の駆動デューティを所定時間低下させる、ように構成されている
ことを特徴とする冷却水循環装置。
【請求項3】
請求項1に記載の冷却水循環装置において、
前記制御装置は、前記第1ウォータポンプ及び前記第2ウォータポンプの少なくとも一方の駆動デューティを所定時間低下させた後、低下させる前の駆動デューティに復帰させる、ように構成されている
ことを特徴とする冷却水循環装置。
【請求項4】
請求項1に記載の冷却水循環装置において、
前記切替弁は、前記第2回路状態において、前記冷却対象ユニットの冷却水出口と前記車両用電池の冷却水入口とが接続されるように、前記第1冷却回路における前記チラーと前記車両用電池との間と、前記第2冷却回路における前記冷却対象ユニットと前記ラジエータとの間とで接続状態を切り替えるように構成されている
ことを特徴とする冷却水循環装置。
【請求項5】
第1ウォータポンプ、チラー、及び車両用電池が環状に接続された第1冷却回路と、第2ウォータポンプ、冷却対象ユニット、及びラジエータが環状に接続された第2冷却回路とを備える車両における車両用電池の昇温方法であって、
前記車両用電池を昇温させる条件の成立を受けて、前記第1冷却回路と前記第2冷却回路とが切り離された第1回路状態から、前記第1冷却回路と前記第2冷却回路とが接続されて1つの回路とされた第2回路状態へ回路状態を切り替えることと、
前記回路状態の前記第2回路状態への切り替えを受けて、前記第1ウォータポンプ及び前記第2ウォータポンプの少なくとも一方の駆動デューティを所定時間低下させることと、を含む
ことを特徴とする車両用電池の昇温方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、冷却水循環装置及び車両用電池の昇温方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、ウォータポンプにより電池とラジエータとの間で冷却水を循環させて電池の冷却を行う技術を開示する。この技術は、ウォータポンプを電池よりも低い位置または同等の高さ位置に配置し、電池の冷却水排出口から流出した冷却水の圧力がウォータポンプの吸い込み口に到達するまでに低下することを抑制する。ウォータポンプの吸い込み口における冷却水の圧力が維持されることで、ウォータポンプ内でのキャビテーションの発生が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013―107420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電池の充電時には、充電時間の低減のために電池の昇温が必要となる場合がある。電池の昇温方法としては、他の冷却対象ユニットで温められた高温の冷却水を電池に流すことが挙げられる。しかし、ウォータポンプ内でのキャビテーションの発生は、圧力だけでなく水温の影響もうける。具体的には、水温が高くなるほど飽和蒸気圧は高くなるため、高温の冷却水が回路に流れることはウォータポンプ内でキャビテーションを発生しやすくする。
【0005】
本開示は、上述のような課題に鑑みてなされたものである。本開示は、冷却対象ユニットで温められた冷却水を利用して車両用電池を昇温しつつ、高温の冷却水が冷却回路に流れることによるウォータポンプ内でのキャビテーションの発生を抑制することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は上記目的を達成するための冷却水循環装置を提供する。本開示の冷却水循環装置は、第1冷却回路、第2冷却回路、切替弁、及び制御装置を備える。第1冷却回路は、第1ウォータポンプ、チラー、及び車両用電池が環状に接続された回路である。第2冷却回路は、第2ウォータポンプ、冷却対象ユニット、及びラジエータが環状に接続された回路である。切替弁は、第1冷却回路と第2冷却回路とが切り離された第1回路状態と、第1冷却回路と第2冷却回路とが接続されて1つの回路とされた第2回路状態とで回路状態を切り替えるように構成されている。制御装置は、第1ウォータポンプ、第2ウォータポンプ、及び切替弁を制御する。制御装置は、車両用電池を昇温させる条件の成立を受けて、切替弁により回路状態を第2回路状態へ切り替える。また、制御装置は、回路状態の第2回路状態への切り替えを受けて、第1ウォータポンプ及び第2ウォータポンプの少なくとも一方の駆動デューティを所定時間低下させる。
【0007】
本開示は上記目的を達成するための車両用電池の昇温方法を提供する。本開示の車両用電池の昇温方法は、第1冷却回路と第2冷却回路とを備える車両における車両用電池の昇温方法である。第1冷却回路は、第1ウォータポンプ、チラー、及び車両用電池が環状に接続された回路である。第2冷却回路は、第2ウォータポンプ、冷却対象ユニット、及びラジエータが環状に接続された回路である。本開示の車両用電池の昇温方法は、車両用電池を昇温させる条件の成立を受けて、第1冷却回路と第2冷却回路とが切り離された第1回路状態から、第1冷却回路と第2冷却回路とが接続されて1つの回路とされた第2回路状態へ回路状態を切り替えることを含む。また、本開示の車両用電池の昇温方法は、回路状態の第2回路状態への切り替えを受けて、第1ウォータポンプ及び第2ウォータポンプの少なくとも一方の駆動デューティを所定時間低下させることを含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示の冷却水循環装置及び車両用電池の昇温方法によれば、車両用電池を昇温させる条件が成立した場合、第1冷却回路と第2冷却回路とが接続されることで、冷却対象ユニットで温められた高温の冷却水が車両用電池に流れる。これにより、車両用電池の昇温が促進される。そして、第1ウォータポンプ及び第2ウォータポンプの少なくとも一方の駆動デューティが所定時間低下されることで、冷却回路内の流速の低下により圧力損失は抑えられ、第1ウォータポンプの入口における圧力の低下は抑えられる。これにより、高温の冷却水が冷却回路に流れることによる第1ウォータポンプ内でのキャビテーションの発生は抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の実施形態に係る冷却水循環装置の構成を示す概念図であって、第1回路状態を示す図である。
本開示の実施形態に係る冷却水循環装置の第2回路状態を示す図である。
本開示の実施形態に係る車両用電池の昇温方法が適用される前の第2回路状態での各位置の圧力を示す図である。
本開示の実施形態に係る車両用電池の昇温方法の概要を説明する図である。
本開示の実施形態に係る車両用電池の昇温方法の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施形態に係る冷却水循環装置は、車両用電池が搭載されたバッテリ電気自動車(BEV)に適用される。以下、図1及び図2を用いて本開示の実施形態に係る冷却水循環装置の構成について説明する。図1及び図2は、本開示の実施形態に係る冷却水循環装置100の構成を示す概念図である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社クボタ
エンジン
23日前
本田技研工業株式会社
鞍乗型車両
23日前
トヨタ自動車株式会社
流量制御弁
9日前
トヨタ自動車株式会社
バルブ及び内燃機関
9日前
フタバ産業株式会社
排気装置
9日前
豊田合成株式会社
タンク
4日前
ヤマハ発動機株式会社
内燃機関および鞍乗型車両
3日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関のバルブタイミング調整装置
4日前
フィルトラン・エルエルシー
フィルタアセンブリ
23日前
三菱重工業株式会社
エンジンシステム、船舶
18日前
三菱重工業株式会社
下半内車室の変形調整方法
18日前
三菱重工業株式会社
冷熱発電装置、及び冷熱発電システム
9日前
日立Astemo株式会社
内燃機関の制御装置
18日前
トヨタ自動車株式会社
カムシャフト
16日前
三菱重工業株式会社
水回収システム、および、発電プラント
17日前
日立Astemo株式会社
内燃機関のバルブタイミング制御装置
17日前
株式会社豊田自動織機
エンジンシステム
9日前
株式会社豊田自動織機
エンジンシステム
9日前
日産自動車株式会社
排気浄化触媒の劣化診断方法及び排気浄化触媒の劣化診断装置
16日前
株式会社IJTT
エキゾーストマニホールドの固定構造及びエキゾーストマニホールド
19日前
トヨタ自動車株式会社
冷却水循環装置及び車両用電池の昇温方法
16日前
トヨタ自動車株式会社
冷却システム
2日前
ヤンマーホールディングス株式会社
排気浄化装置及びエンジン
3日前
ターボ パワーテク カンパニー リミテッド
振動及び3Dプリンティングを用いたラビリンスシーリング装置の製造方法
3日前
ビーエーエスエフ コーポレーション
上流SCR触媒を有する排気ガス処理システム
3日前
東芝エネルギーシステムズ株式会社
ブレード損傷評価システム、ブレード損傷評価方法およびブレード損傷評価プログラム
3日前
フリードリヒ ボイゼン ゲーエムベーハー ウント コムパニー カーゲー
内燃機関の排気ガスシステム用の加熱モジュールおよび関連した方法
3日前
エムエーエヌ・エナジー・ソリューションズ・フィリアル・アフ・エムエーエヌ・エナジー・ソリューションズ・エスイー・ティスクランド
アンモニアスリップを低減するように構成された大型2ストロークユニフロー掃気ターボ過給式内燃機関、およびそのような機関のアンモニアスリップを低減する方法
23日前