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公開番号2024053404
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-15
出願番号2022159659
出願日2022-10-03
発明の名称安定剤、有機材料組成物、及び有機材料の安定化方法
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 101/00 20060101AFI20240408BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】有機材料を加工する際の安定性向上に有効であると共に、酸化性ガスによる変色、特にNOxガスによる変色が生じにくい、安定剤を提供する。
【解決手段】式(1):
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024053404000020.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">54</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">99</com:WidthMeasure> </com:Image>
[Xは、単結合、硫黄原子又は-CH(-R13)-基(R13は水素原子、炭素数1~8のアルキル基又は炭素数5~8のシクロアルキル基を表す)を表し、Aは炭素数1~8のアルキレン基等を表す]で表される特定のホスファイト化合物と、特定のフェノール化合物を含有する安定剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
式(1):
TIFF
2024053404000017.tif
54
99
[式(1)中、


、R

、R

及びR

は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数5~8のシクロアルキル基、炭素数6~12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7~12のアラルキル基又はフェニル基を表し、


は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~8のアルキル基を表し、
Xは、単結合、硫黄原子又は-CH(-R
13
)-基(R
13
は水素原子、炭素数1~8のアルキル基又は炭素数5~8のシクロアルキル基を表す)を表し、
Aは炭素数1~8のアルキレン基又は*-C(=O)-R
14
-基(R
14
は単結合又は炭素数1~8のアルキレン基を表し、*は酸素側の結合手であることを表す)を表し、
Y及びZは、いずれか一方がヒドロキシル基、炭素数1~8のアルコキシ基又は炭素数7~12のアラルキルオキシ基を表し、他の一方が水素原子又は炭素数1~8のアルキル基を表す]
で表される化合物及び式(2):
TIFF
2024053404000018.tif
41
71
[式(2)中、


及びR

は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基、又は炭素数5~8のアルキル基を表し、


は、それぞれ独立して、水素原子又はヒドロキシル基を表し、


は、それぞれ独立して、水素原子又は-C
15

25-31
基を表し、
但し、少なくとも1つのR

、R

、R

又はR

は水素原子ではない]
で表される化合物からなる群から選択される化合物(A)と、式(3):
TIFF
2024053404000019.tif
41
72
[式(3)中、R
10
、R
11
及びR
12
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~12のアルキル基、又は総炭素数7~20のアリールアルキル基を表し、但し、R
10
、R
11
及びR
12
の少なくとも1つは水素原子ではない]
で表される化合物(B)とを含み、化合物(A)100質量部に対する化合物(B)の含有量が0.01~50質量部である、安定剤。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
式(2)中、


は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表し、


は、それぞれ独立して、水素原子又はヒドロキシル基を表し、


は、水素原子を表し、


は、それぞれ独立して、-C
15

25-31
基を表す、請求項1に記載の安定剤。
【請求項3】
式(2)中、


及びR

は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数5~8のアルキル基を表し、但し、少なくとも1つのR

又はR

は水素原子ではなく、R

及びR

は水素原子を表す、請求項1に記載の安定剤。
【請求項4】
式(3)中、R
11
は水素原子を表す、請求項1に記載の安定剤。
【請求項5】
前記化合物(A)及び化合物(B)、あるいは、請求項1に記載の安定剤と、少なくとも1種の有機材料とを含み、化合物(A)100質量部に対する化合物(B)の含有量は0.01~50質量部である、有機材料組成物。
【請求項6】
有機材料100質量部に対する、化合物(A)の含有量は0.01~1質量部であり、化合物(B)の含有量は0.0001~0.5質量部である、請求項5に記載の有機材料組成物。
【請求項7】
有機材料が熱可塑性樹脂である請求項5に記載の有機材料組成物。
【請求項8】
熱可塑性樹脂がポリオレフィン又はエンジニアリングプラスチックである、請求項7に記載の有機材料組成物。
【請求項9】
有機材料に、前記化合物(A)及び化合物(B)を添加する、あるいは、請求項1に記載の安定剤を添加する、ここで、化合物(A)100質量部に対する化合物(B)の含有量は0.01~50質量部である、有機材料の安定化方法。
【請求項10】
有機材料が熱可塑性樹脂である請求項9に記載の安定化方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の化合物を含む安定剤、有機材料組成物、並びに、特定の化合物を用いる有機材料の安定化方法に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、天然又は合成ゴム、鉱油、潤滑油、接着剤、塗料などの有機材料は、製造時、加工時さらには使用時に、熱や酸素又はオゾンに代表される酸化性物質などの作用により劣化し、分子切断や分子架橋といった現象に起因する有機材料の強度物性の低下、流れ性の変化、着色、表面物性の低下等を伴い、商品価値が著しく損なわれる場合がある。
【0003】
このような熱及び/又は酸素やオゾンに代表される酸化性物質による劣化を防ぐ目的で、各種のフェノール系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤が開発され、これらを有機材料に添加することにより、有機材料を安定化できることが知られている(特許文献1及び2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第3876479号公報
国際公開第2015/136717号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
有機材料は様々な環境で使用され、例えば自動車の排気ガスなどの化石燃料の燃焼ガスに曝される場合もある。その場合、該燃焼ガスに含まれる窒素酸化物などの酸化性ガスによって、有機材料の変色が促進される場合がある。これまで種々の有機材料の安定剤が知られているが、このような変色を防止するに十分な安定剤は知られていない。したがって、有機材料を加工する際の熱及び/又は酸素やオゾンに代表される酸化性物質に対する安定性向上に有効であると共に、NOxガスなどの酸化性ガスによる変色が生じにくい安定剤に対する要求がなお存在する。
特許文献1には、特定の式(I)に該当する化-1~化-12の亜リン酸エステル化合物(実施例1~10)が、特定の式(I)に該当しないP-1及びP-3の亜リン酸エステル化合物(比較例1及び2)と比較して、NOxガスによる着色が小さいことは示されてはいるものの、NOxガスによる着色の低減効果が十分でない場合があり、着色低減のさらなる向上がなお求められている。
また、特許文献2には、特定の式(I)で示される化合物と特定の式(II)で示される化合物とを含む加工安定剤が記載されてはいるが、NOxガスによる着色については何ら着目されておらず、NOxガスによる着色を十分に低減できない場合があった。
【0006】
したがって、本発明の課題は、有機材料を加工する際の安定性向上に有効であると共に、酸化性ガスによる変色、特にNOxガスによる変色が生じにくい、安定剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために種々の化合物について詳細に検討を重ね、特定の化合物を含む安定剤が有効であることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、以下の好適な態様を包含する。
〔1〕式(1):
TIFF
2024053404000001.tif
54
99
[式(1)中、


、R

、R

及びR

は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数5~8のシクロアルキル基、炭素数6~12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7~12のアラルキル基又はフェニル基を表し、


は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~8のアルキル基を表し、
Xは、単結合、硫黄原子又は-CH(-R
13
)-基(R
13
は水素原子、炭素数1~8のアルキル基又は炭素数5~8のシクロアルキル基を表す)を表し、
Aは炭素数1~8のアルキレン基又は*-C(=O)-R
14
-基(R
14
は単結合又は炭素数1~8のアルキレン基を表し、*は酸素側の結合手であることを表す)を表し、
Y及びZは、いずれか一方がヒドロキシル基、炭素数1~8のアルコキシ基又は炭素数7~12のアラルキルオキシ基を表し、他の一方が水素原子又は炭素数1~8のアルキル基を表す]
で表される化合物及び式(2):
TIFF
2024053404000002.tif
41
71
[式(2)中、


及びR

は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基、又は炭素数5~8のアルキル基を表し、


は、それぞれ独立して、水素原子又はヒドロキシル基を表し、


は、それぞれ独立して、水素原子又は-C
15

25-31
基を表し、
但し、少なくとも1つのR

、R

、R

又はR

は水素原子ではない]
で表される化合物からなる群から選択される化合物(A)と、式(3):
TIFF
2024053404000003.tif
41
72
[式(3)中、R
10
、R
11
及びR
12
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~12のアルキル基、又は総炭素数7~20のアリールアルキル基を表し、但し、R
10
、R
11
及びR
12
の少なくとも1つは水素原子ではない]
で表される化合物(B)とを含み、化合物(A)100質量部に対する化合物(B)の含有量が0.01~50質量部である、安定剤。
〔2〕式(2)中、


は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表し、


は、それぞれ独立して、水素原子又はヒドロキシル基を表し、


は、水素原子を表し、
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、有機材料を加工する際の安定性向上に有効であると共に、酸化性ガスによる変色、特にNOxガスによる変色が生じにくい、安定剤を提供することができる。また、本発明の有機材料組成物は高い安定性を有すると共に、酸化性ガスによる変色、特にNOxガスによる変色が生じにくい。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明の範囲はここで説明する実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更をすることができる。また、特定の特徴について複数の上限値及び下限値が記載されている場合、これらの上限値及び下限値のうち任意の上限値と下限値とを組合せて好適な数値範囲とすることができる。
【0010】
〔安定剤〕
本発明の安定剤は、式(1):
TIFF
2024053404000004.tif
54
99
[式(1)中、


、R

、R

及びR

は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数5~8のシクロアルキル基、炭素数6~12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7~12のアラルキル基又はフェニル基を表し、


は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~8のアルキル基を表し、
Xは、単結合、硫黄原子又は-CH(-R
13
)-基(R
13
は水素原子、炭素数1~8のアルキル基又は炭素数5~8のシクロアルキル基を表す)を表し、
Aは炭素数1~8のアルキレン基又は*-C(=O)-R
14
-基(R
14
は単結合又は炭素数1~8のアルキレン基を表し、*は酸素側の結合手であることを表す)を表し、
Y及びZは、いずれか一方がヒドロキシル基、炭素数1~8のアルコキシ基又は炭素数7~12のアラルキルオキシ基を表し、他の一方が水素原子又は炭素数1~8のアルキル基を表す]
で表される化合物及び式(2):
TIFF
2024053404000005.tif
41
71
[式(2)中、


及びR

は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基、又は炭素数5~8のアルキル基を表し、


は、それぞれ独立して、水素原子又はヒドロキシル基を表し、


は、それぞれ独立して、水素原子又は-C
15

25-31
基を表し、
但し、少なくとも1つのR

、R

、R

又はR

は水素原子ではない]
で表される化合物からなる群から選択される化合物(A)と、式(3):
TIFF
2024053404000006.tif
41
72
[式(3)中、R
10
、R
11
及びR
12
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~12のアルキル基、又は総炭素数7~20のアリールアルキル基を表し、但し、R
10
、R
11
及びR
12
の少なくとも1つは水素原子ではない]
で表される化合物(B)とを含み、化合物(A)100質量部に対する化合物(B)の含有量が0.01~50質量部である、安定剤である。
(【0011】以降は省略されています)

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