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公開番号2024051791
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022158122
出願日2022-09-30
発明の名称焼結用金属粉末および金属焼結体
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B22F 1/00 20220101AFI20240404BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】研磨面において高い鏡面性が得られる金属焼結体、および、かかる金属焼結体を製造可能な焼結用金属粉末を提供すること。
【解決手段】焼結に供される焼結用金属粉末であって、フェライト系ステンレス鋼の組成と、含有率が0.05質量%以上1.00質量%以下のCと、含有率が0.05質量%以上1.50質量%以下のNbと、不純物と、で構成されていることを特徴とする焼結用金属粉末。また、Nbの含有量に対するCの含有量の比をC/Nbとするとき、C/Nbが、0.10以上1.80以下であることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
焼結に供される焼結用金属粉末であって、
フェライト系ステンレス鋼の組成と、
含有率が0.05質量%以上1.00質量%以下のCと、
含有率が0.05質量%以上1.50質量%以下のNbと、
不純物と、
で構成されていることを特徴とする焼結用金属粉末。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
Nbの含有量に対するCの含有量の比をC/Nbとするとき、C/Nbが、0.10以上1.80以下である請求項1に記載の焼結用金属粉末。
【請求項3】
Cの含有量とNbの含有量の和をC+Nbとするとき、C+Nbが、0.20質量%以上1.50質量%以下である請求項1または2に記載の焼結用金属粉末。
【請求項4】
Siの含有率が0.20質量%以上0.80質量%以下であり、
Crの含有率が12.0質量%以上30.0質量%以下である請求項1または2に記載の焼結用金属粉末。
【請求項5】
フェライト系ステンレス鋼の組成と、
含有率が0.02質量%以上1.00質量%以下のCと、
含有率が0.05質量%以上1.50質量%以下のNbと、
不純物と、
で構成されていることを特徴とする金属焼結体。
【請求項6】
Nbの含有量に対するCの含有量の比をC/Nbとするとき、C/Nbが、0.40以上1.80以下である請求項5に記載の金属焼結体。
【請求項7】
平均厚さが150μm以上の緻密層を表面に有する請求項5または6に記載の金属焼結体。
【請求項8】
JIS G 0577:2014に規定されているステンレス鋼の孔食電位測定方法のB法に準じて測定される電流密度が100μA/cm

となる電位が、200mV以上である請求項5または6に記載の金属焼結体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、焼結用金属粉末および金属焼結体に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、フェライト系ステンレス鋼の合金粉末に有機バインダを混合して混練し、これを射出成形法により成形して、脱脂処理を施した後、焼結させてなる焼結体により構成された時計用外装部品が開示されている。フェライト系ステンレス鋼は、実質的にNiを含有していない。このため、特許文献1に記載の時計用外装部品は、金属アレルギーを防止することができる。また、フェライト系ステンレス鋼は、磁性体である。このため、特許文献1に記載の時計用外装部品は、ムーブメントの耐磁性能を向上させることにも寄与する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9-31505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、フェライト系ステンレス鋼は、結晶構造の充填率が比較的低いため、拡散速度が速く緻密化がよいという特徴を有する。このため、フェライト系ステンレス鋼粉末で構成された成形体を焼結させると、成形体の内部と表層とで焼結に至るまでの時間差が大きくなりやすい。その結果、焼結時に温度が上がりやすい表層が先に焼結し、表層に存在していた気孔が閉塞する。そうすると、内部には残留ガスが閉じ込められ、最終的に、焼結体の内部に気孔が発生する。
【0005】
この場合、気孔が閉塞した表層、すなわち緻密層の厚さは、非常に薄い。このため、焼結体の表面に研磨を施した場合には、緻密層が容易に除去されてしまい、内部に発生していた気孔が表面に露出する。その結果、研磨したにもかかわらず、研磨面において十分な鏡面性が得られないという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の適用例に係る焼結用金属粉末は、
焼結に供される焼結用金属粉末であって、
フェライト系ステンレス鋼の組成と、
含有率が0.05質量%以上1.00質量%以下のCと、
含有率が0.05質量%以上1.50質量%以下のNbと、
不純物と、
で構成されている。
【0007】
本発明の適用例に係る金属焼結体は、
フェライト系ステンレス鋼の組成と、
含有率が0.02質量%以上1.00質量%以下のCと、
含有率が0.05質量%以上1.50質量%以下のNbと、
不純物と、
で構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
金属焼結体の製造方法を示す工程図である。
実施形態に係る金属焼結体の表層近傍を模式的に示す部分拡大断面図である。
サンプルNo.1の金属焼結体の切断面についての観察像である。
サンプルNo.7の金属焼結体の切断面についての観察像である。
サンプルNo.1(実施例1)の金属焼結体から得られた電位と電流密度との関係、および、サンプルNo.7(比較例1)の金属焼結体から得られた電位と電流密度との関係を、それぞれ示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の焼結用金属粉末および金属焼結体を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
1.焼結用金属粉末
まず、実施形態に係る焼結用金属粉末について説明する。
粉末冶金技術では、焼結用金属粉末とバインダーとを含む組成物を、所望の形状に成形した後、脱脂処理および焼結処理に供することにより、所望の形状の金属焼結体を得ることができる。このような粉末冶金技術によれば、その他の技術に比べ、複雑で微細な形状の焼結体をニアネットシェイプ、すなわち最終形状に近い形状で製造することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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