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公開番号2024035724
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-14
出願番号2022140367
出願日2022-09-02
発明の名称低融点金属粉末の製造方法
出願人国立大学法人北海道大学
代理人個人,個人
主分類B22F 9/08 20060101AFI20240307BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】低融点金属粉末の簡便な製造方法を提供する。
【解決手段】粘度が1000mPa・s以上であって、低融点金属と化学反応の生じない高粘性分散媒と、融点が前記高粘性分散媒の熱分解温度よりも低い低融点金属の原料とを用意すること、前記高粘性分散媒と前記低融点金属の原料との配合物を、前記低融点金属の融点よりも高い温度であって、前記高粘性分散媒の熱分解温度よりも低い温度域に加熱するか、または、前記低融点金属の原料と、前記温度域に加熱した前記高粘性分散媒とを配合することによって、前記高粘性分散媒中の低融点金属の原料を溶融させること、前記温度域に加熱しながら、周速1m/s以上で高速撹拌を行い、溶融した低融点金属の分散した低融点金属分散液を得ること、および前記低融点金属分散液を、低融点金属の融点よりも低い温度域まで急冷して、低融点金属粉末を得る低融点金属粉末の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
低融点金属粉末を製造する方法であって、
粘度が1000mPa・s以上であって、低融点金属と化学反応の生じない高粘性分散媒と、融点が前記高粘性分散媒の熱分解温度よりも低い低融点金属の原料とを用意すること、
前記高粘性分散媒と前記低融点金属の原料との配合物を、前記低融点金属の融点よりも高い温度であって、前記高粘性分散媒の熱分解温度よりも低い温度域に加熱するか、または、前記低融点金属の原料と、前記温度域に加熱した前記高粘性分散媒とを配合することによって、前記高粘性分散媒中の低融点金属の原料を溶融させること、
前記温度域に加熱しながら、周速1m/s以上で高速撹拌を行い、溶融した低融点金属の分散した低融点金属分散液を得ること、および
前記低融点金属分散液を、低融点金属の融点よりも低い温度域まで急冷して、低融点金属粉末を得ること
を含む、低融点金属粉末の製造方法。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記高速撹拌は、酸素含有雰囲気中で行う、請求項1に記載の低融点金属粉末の製造方法。
【請求項3】
前記高速撹拌は、ディスパー羽根を用いて行う、請求項1または2に記載の低融点金属粉末の製造方法。
【請求項4】
前記低融点金属は、ビスマス、鉛、スズ、インジウム、カドミウム、タリウム、ガリウム、およびアンチモンよりなる群から選択される1種以上の元素からなる純金属または合金である、請求項1または2に記載の低融点金属粉末の製造方法。
【請求項5】
前記高粘性分散媒は、シリコーンオイル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールのうちの1以上である、請求項1または2に記載の低融点金属粉末の製造方法。
【請求項6】
前記低融点金属粉末は、平均粒子径が500μm以下である、請求項1または2に記載の低融点金属粉末の製造方法。
【請求項7】
前記低融点金属粉末は、低融点金属をコアとし、該コアの表面に低融点金属の酸化被膜を有する、コアシェル粉末である、請求項1または2に記載の低融点金属粉末の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、低融点金属粉末の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
金属(本明細書では、純金属と合金を総称して「金属」という)粉末は、電池、電極などの電気部品、導電性樹脂などのコンポジット材料の製造に用いられ、例えばはんだ等に用いられる金属粉末として、低融点の金属粉末が挙げられる。金属粉末の代表的な製造方法として、金属材料を物理的に粉砕して粉末を得る機械的粉砕法が挙げられる。しかし上記低融点の金属粉末を機械的粉砕法で製造すると、粉砕時に生じる熱エネルギーにより低融点金属の融着・凝集が生じ、粉末が得られ難いといった問題がある。
【0003】
金属粉末の別の代表的な製造方法として、金属溶湯に高圧の水やガスを吹き付けるアトマイズ法が知られている。例えば特許文献1には、アトマイズ法である熱プラズマガスを利用した技術であって、金属からなるコア部と、該コア部の表面に位置し、且つ該金属の化合物からなるシェル部とを有する粒子を製造することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-065390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記アトマイズ法は、装置が大掛かりであることに加え、安定的な製法を確立するためノウハウの積み重ねが必要である。本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、低融点金属粉末の簡便な製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様1は、
低融点金属粉末を製造する方法であって、
粘度が1000mPa・s以上であって、低融点金属と化学反応の生じない高粘性分散媒と、融点が前記高粘性分散媒の熱分解温度よりも低い低融点金属の原料とを用意すること、
前記高粘性分散媒と前記低融点金属の原料との配合物を、前記低融点金属の融点よりも高い温度であって、前記高粘性分散媒の熱分解温度よりも低い温度域に加熱するか、または、前記低融点金属の原料と、前記温度域に加熱した前記高粘性分散媒とを配合することによって、前記高粘性分散媒中の低融点金属の原料を溶融させること、
前記温度域に加熱しながら、周速1m/s以上で高速撹拌を行い、溶融した低融点金属の分散した低融点金属分散液を得ること、および
前記低融点金属分散液を、低融点金属の融点よりも低い温度域まで急冷して、低融点金属粉末を得ること
を含む、低融点金属粉末の製造方法である。
【0007】
本発明の態様2は、
前記高速撹拌は、酸素含有雰囲気中で行う、態様1に記載の低融点金属粉末の製造方法である。
【0008】
本発明の態様3は、
前記高速撹拌は、ディスパー羽根を用いて行う、態様1または2に記載の低融点金属粉末の製造方法である。
【0009】
本発明の態様4は、
前記低融点金属は、ビスマス、鉛、スズ、インジウム、カドミウム、タリウム、ガリウム、およびアンチモンよりなる群から選択される1種以上の元素からなる純金属または合金である、態様1~3のいずれかに記載の低融点金属粉末の製造方法である。
【0010】
本発明の態様5は、
前記高粘性分散媒は、シリコーンオイル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールのうちの1以上である、態様1~4のいずれかに記載の低融点金属粉末の製造方法である。
(【0011】以降は省略されています)

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