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公開番号2024051393
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157540
出願日2022-09-30
発明の名称パッキン及びそれを備えた水洗大便器
出願人TOTO株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類F16J 15/10 20060101AFI20240404BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】組み付け方によるシール性能の低下を抑制することができるパッキンを提供する。
【解決手段】本発明は、第1の部材と第2の部材との間に挟んで使用されるパッキン(6)であって、環状の基部(12)と、この基部の一方の面から第1の部材に向けて突出する環状の壁部であって、第1の部材と当接する複数の第1環状壁部(14)と、基部の他方の面から第2の部材に向けて突出する環状の壁部であって、第2の部材と当接する複数の第2環状壁部(16)と、を有し、複数の第1環状壁部及び複数の第2環状壁部は、第1の部材と第2の部材の間に挟まれたとき、夫々内側に向けて倒れるように弾性変形され、基部には、複数の第1環状壁部と第1の部材によって囲まれた空間と、複数の第2環状壁部と第2の部材によって囲まれた空間を連通させる連通孔(12b)が設けられていることを特徴としている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
液体を流出させる第1の部材と、この第1の部材から流出した液体を流入させる第2の部材との間に挟んで使用されるパッキンであって、
上記第1の部材に設けられた流出口及び上記第2の部材に設けられた流入口を取り囲むように配置される環状の基部と、
この基部の一方の面から上記第1の部材に向けて突出する環状の壁部であって、上記第1の部材と当接する複数の第1環状壁部と、
上記基部の他方の面から上記第2の部材に向けて突出する環状の壁部であって、上記第2の部材と当接する複数の第2環状壁部と、を有し、
上記複数の第1環状壁部及び上記複数の第2環状壁部は、上記第1の部材と上記第2の部材の間に挟まれたとき、夫々内側に向けて倒れるように弾性変形され、
上記基部には、上記複数の第1環状壁部と上記第1の部材によって囲まれた空間と、上記複数の第2環状壁部と上記第2の部材によって囲まれた空間を連通させる連通孔が設けられていることを特徴とするパッキン。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
上記連通孔は、円形、又は角の丸い形状に形成されている請求項1記載のパッキン。
【請求項3】
上記基部は、上記連通孔の周囲において、厚さが厚くなるように構成されている請求項1記載のパッキン。
【請求項4】
上記基部には、上記連通孔が複数設けられている請求項1記載のパッキン。
【請求項5】
上記第1の部材及び上記第2の部材の一方は陶器製であり、上記第1の部材及び上記第2の部材の他方は樹脂製である請求項1記載のパッキン。
【請求項6】
洗浄水タンクを備えた密結式の水洗大便器であって、
上記第1の部材である樹脂製の洗浄水タンクと、
上記第2の部材である陶器製の水洗大便器本体と、
上記洗浄水タンクと上記水洗大便器本体との間に配置された請求項1乃至5の何れか1項に記載のパッキンと、
を有することを特徴とする水洗大便器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はパッキンに関し、特に、液体を流出させる第1の部材と、この第1の部材から流出した液体を流入させる第2の部材との間に挟んで使用されるパッキン、及びそれを備えた水洗大便器に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
特開2016-169552号公報(特許文献1)には、パッキン及び水洗大便器が記載されている。特許文献1において、パッキンは、洗浄水タンクと便器本体を備えた所謂密結式の水洗大便器に適用されており、洗浄水タンクと便器本体との間に挟んだ状態で使用され、これらの部材の間の水密性を確保している。即ち、特許文献1記載のパッキンは、円環状の基部と、この基部から洗浄水タンクの側に突出する複数の第1突出部と、基部から便器本体の側に突出する複数の第2突出部と、を備えている。そして、使用時において、洗浄水タンクと便器本体との間に挟まれると、基部から突出する第1突出部、及び第2突出部が内側に向けて倒れ込むように弾性変形される。これにより、第1突出部と洗浄水タンク、及び第2突出部と便器本体が夫々密着し、洗浄水タンクと便器本体を水密的に連通させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-169552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1記載のパッキンでは、施工時のパッキンの組み付け方により、パッキンのシール性能が低下する場合がある。このパッキンのように、2つの部材の間に挟まれた状態で使用されるパッキンは、組み付け完了後の使用状態において、どのような形状に弾性変形されているか、直接観察することができない。パッキンのシール性能が低下する原因を解明するため、本件発明者は、組み付け状態にある弾性変形後のパッキンの形状を、X線解析等を利用して観察し、その原因を突き止めた。即ち、パッキンを2つの部材の間に組み付ける際、パッキンの2つの突出部と組み付ける部材の表面によって囲まれる閉空間が形成され、この空間内の空気が適時に排出されずに残ると、残留した空気の影響により突出部が設計時に意図した通りの形状に変形されず、シール性能が低下する場合があることが明らかになった。
【0005】
従って、本発明は、組み付け方によるシール性能の低下を抑制することができるパッキン及びそれを備えた水洗大便器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、液体を流出させる第1の部材と、この第1の部材から流出した液体を流入させる第2の部材との間に挟んで使用されるパッキンであって、第1の部材に設けられた流出口及び第2の部材に設けられた流入口を取り囲むように配置される環状の基部と、この基部の一方の面から第1の部材に向けて突出する環状の壁部であって、第1の部材と当接する複数の第1環状壁部と、基部の他方の面から第2の部材に向けて突出する環状の壁部であって、第2の部材と当接する複数の第2環状壁部と、を有し、複数の第1環状壁部及び複数の第2環状壁部は、第1の部材と第2の部材の間に挟まれたとき、夫々内側に向けて倒れるように弾性変形され、基部には、複数の第1環状壁部と第1の部材によって囲まれた空間と、複数の第2環状壁部と第2の部材によって囲まれた空間を連通させる連通孔が設けられていることを特徴としている。
【0007】
このように構成された本発明においては、パッキンを第1の部材と第2の部材の間に組み付ける際に、複数の第1環状壁部の間と第1の部材の表面によって囲まれる空間、及び複数の第2環状壁部の間と第2の部材の表面によって囲まれる空間が形成される。パッキンが第1の部材と第2の部材の間に挟まれて押圧されると、パッキンの複数の第1環状壁部及び複数の第2環状壁部は、夫々パッキンの内側に向けて倒れるように弾性変形される。これにより、パッキンと第1、第2の部材の間の水密性が確保されると共に、複数の第1環状壁部と第1の部材によって囲まれた空間、及び複数の第2環状壁部と第2の部材によって囲まれた空間の容積が夫々縮小される。これに伴い各空間内の空気は、第1環状壁部と第1の部材の表面の間、又は第2環状壁部と第2の部材の表面の間から排出される。
【0008】
ここで、空間内の空気の抜けやすさ(排出のされやすさ)は、第1、第2の部材の材質、各部材の表面の粗さ、パッキンの環状壁部と部材の表面の間の摺動抵抗、環状壁部と部材の押し付け圧力等に依存する。例えば、一方の部材の表面が樹脂製であり、他方の部材の表面が陶器製である場合、樹脂製の表面と環状壁部の間の方が摺動抵抗が小さく、これらの間から空気が抜けやすくなる傾向がある。上記のように構成された本発明によれば、パッキンの基部に、複数の第1環状壁部と第1の部材によって囲まれた空間と、複数の第2環状壁部と第2の部材によって囲まれた空間を連通させる連通孔が設けられている。このため、複数の第1環状壁部と第1の部材によって囲まれた空間と、複数の第2環状壁部と第2の部材によって囲まれた空間の、空気が抜けやすい方から空気を排出することができる。この結果、両方の空間から容易に空気を排出することが可能になり、空間内に閉じ込められた空気により第1又は第2の環状壁部の弾性変形が阻害されるのを抑制することができる。これにより、第1環状壁部及び第2環状壁部を適正に弾性変形させることができ、シール性能の低下を抑制することができる。
【0009】
本発明において、好ましくは、連通孔は、円形、又は角の丸い形状に形成されている。
このように構成された本発明によれば、パッキンの基部に設けた連通孔が、円形、又は角の丸い形状に形成されているので、パッキンが弾性変形される際に、連通孔の縁に応力集中が発生するのを抑制することができる。これにより、連通孔を設けたことに起因する基部の損傷を抑制することができる。
【0010】
本発明において、好ましくは、基部は、連通孔の周囲において、厚さが厚くなるように構成されている。
このように構成された本発明によれば、連通孔の周囲において基部が厚く構成されているので、連通孔の周囲が補強され、連通孔の周囲における損傷の発生を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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