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公開番号2024048952
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-09
出願番号2022155143
出願日2022-09-28
発明の名称反射防止フィルムおよびその製造方法、ならびに画像表示装置
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人はるか国際特許事務所
主分類G02B 1/116 20150101AFI20240402BHJP(光学)
要約【課題】タッチセンサーを備える画像表示装置に適用した場合に、タッチセンサーの検出の異常が生じ難い反射防止フィルムを提供する。
【解決手段】反射防止フィルム(101)は、透明フィルム基材(1)の一主面上に、プライマー層(3)および反射防止層(5)を備える。反射防止層は、屈折率が異なる複数の薄膜の積層体である。プライマー層は、酸化インジウムスズ層であり、X線電子分光のC1sスペクトルにおいて、532eVのピーク強度が、530eVのピーク強度の0.93倍以下であることが好ましい。プライマー層の厚みは、0.5~10nmが好ましい。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
透明フィルム基材の一主面上に、プライマー層および反射防止層を備える反射防止フィルムであって、
前記反射防止層は、屈折率が異なる複数の薄膜の積層体であり、
前記プライマー層は、厚みが0.5~10nmの酸化インジウムスズ層であり、
前記プライマー層は、X線電子分光のC1sスペクトルにおいて、532eVのピーク強度が、530eVのピーク強度の0.93倍以下である、
反射防止フィルム。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記プライマー層の表面抵抗R

が、1×10

~5×10
11
Ω/sqである、請求項1に記載の反射防止フィルム。
【請求項3】
放射強度1.6W/m

で紫外線を1分間照射した後の前記プライマー層の表面抵抗R

と、紫外線を照射する前の前記プライマー層の表面抵抗R

との比R

/R

が、100以下である、請求項2に記載の反射防止フィルム。
【請求項4】
前記プライマー層は、酸化インジウムと酸化スズの合計に対する酸化スズの量が、5~60重量%である、請求項1~3のいずれか1項に記載の反射防止フィルム。
【請求項5】
さらに、前記反射防止層上に、防眩層を備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の反射防止フィルム。
【請求項6】
前記透明フィルム基材は、透明樹脂フィルムの一主面上にハードコート層を備え、
前記ハードコート層と前記プライマー層とが接している、請求項1~3のいずれか1項に記載の反射防止フィルム。
【請求項7】
前記ハードコート層が、硬化性樹脂の硬化物および微粒子を含む、請求項6に記載の反射防止フィルム。
【請求項8】
画像表示部、タッチセンサー部、および前記タッチセンサー部の視認側表面に配置された反射防止フィルムを備え、タッチセンサーによる位置検出が可能な画像表示装置であって、
前記反射防止フィルムが、請求項1~3のいずれか1項に記載の反射防止フィルムである、
画像表示装置。
【請求項9】
請求項1~3のいずれか1項に記載の反射防止フィルムを製造する方法であって、
酸化物ターゲットを用いたスパッタ法により、透明フィルム基材の一主面上にプライマー層を形成する、反射防止フィルムの製造方法。
【請求項10】
前記プライマー層上に、反応性スパッタにより反射防止層を形成する、請求項9に記載の反射防止フィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、反射防止フィルムおよびその製造方法に関する。さらに、本発明は、反射防止フィルムを備える画像表示装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の画像表示装置の表面には、表示画像の視認性向上を目的として反射防止フィルムが設けられる場合がある。反射防止フィルムは、フィルム基材上に、屈折率の異なる複数の薄膜からなる反射防止層を備えている。反射防止層を構成する薄膜として無機酸化物等の無機薄膜を用いた反射防止フィルムは、屈折率や膜厚の調整が容易であるため、高い反射防止特性を実現できる。
【0003】
反射防止フィルムは、樹脂フィルム上、または樹脂フィルムの表面に設けられたハードコート層上に、無機薄膜からなる反射防止層を備えているが、樹脂フィルムやハードコート層等の有機材料は、無機薄膜との層間の密着力が小さい。そのため、フィルム基材上への反射防止層の密着性を高めるために、フィルム基材の表面に無機酸化物プライマー層を設け、その上に反射防止層を形成することが提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1では、ハードコート層上に酸化インジウムスズ(ITO)等の酸化インジウム系のプライマー層を設け、その上に複数の薄膜からなる反射防止層を形成した反射防止フィルムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2021/106788号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ITOは導電性を有するため、ITOプライマー層を備える反射防止フィルムは帯電防止性を有しており、静電気に起因するタッチセンサーの誤作動の抑制が可能である。しかし、タッチセンサーを備える画像表示パネルの視認側表面に反射防止フィルムを配置した画像表示装置において、反射防止フィルムのプライマー層がITO等の導電性材料である場合は、屋外での使用時に、タッチセンサーによる検出に異常が生じ、タッチ操作が困難または不可能となる場合がある。
【0007】
上記に鑑み、本発明は、タッチセンサーを備える画像表示装置に適用した場合に、タッチ検出の異常が生じ難い反射防止フィルムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
画像表示装置を屋外で使用した際にタッチセンサーの検出異常が生じる要因について本発明者らが検討を行ったところ、紫外線照射により、反射防止フィルムのプライマー層の抵抗が一時的に変化することが判明し、これがタッチ検出異常の一因であると推定された。当該推定に基づいてさらに検討の結果、反射防止フィルムが所定のプライマー層を備えることにより、紫外線下におけるタッチセンサーの検出異常を抑制可能であることを見出した。
【0009】
本発明の一実施形態は、透明フィルム基材の一方の主面上に、プライマー層、および反射防止層を備える反射防止フィルムに関する。反射防止層は、屈折率が異なる複数の薄膜の積層体である。反射防止フィルムは、反射防止層上に、防眩層を備えていてもよい。
【0010】
プライマー層は、酸化インジウムスズ(ITO)層である。プライマー層の厚みは0.5~10nmが好ましい。ITOプライマー層において、酸化インジウムと酸化スズの合計に対する酸化スズの量は、5~60重量%が好ましい。ITOプライマー層は、X線電子分光スペクトルの532eVのピーク強度が、530eVのピーク強度の0.93倍以下であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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