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公開番号2024045556
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2024021180,2020548330
出願日2024-02-15,2019-09-06
発明の名称硬化性組成物並びに硬化物及びシーリング材
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類C08G 81/00 20060101AFI20240326BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、十分な硬化速度で硬化物を得ることができ、復元性、被着体への追随性及び伸びのいずれにも優れる硬化物を得ることができる硬化性組成物を提供する。
【解決手段】本発明の硬化性組成物は、1分子中に3個以上の末端基を有し、末端基1個当たりの数平均分子量が6,000以上であり、末端基に-SiXaR3-aで表わされる反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体Aと、末端基に-SiX3で表わされる反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体Bと、重合体Aと重合体Bの合計100質量部に対して0.5質量部未満のシラノール縮合触媒とを含有し、硬化性組成物における重合体Bの含有割合が、0.5~50質量%である。
R:加水分解性基を含まない、炭素数1~20の1価の有機基、X:水酸基又は加水分解性基、a:1又は2である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
硬化性組成物であって、
オキシアルキレン重合体であって、1分子中に3個以上の末端基を有し、末端基1個当たりの数平均分子量が6,000以上であり、末端基に下記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を有し、下記式(2)で表わされる反応性ケイ素基を有さない、重合体Aと、
オキシアルキレン重合体であって、1分子中に2個の末端基を有し、末端基1個当たりに平均して0.5個超1.0個以下の下記式(2)で表わされる反応性ケイ素基を有する、重合体Bと、
重合体Aと重合体Bの合計100質量部に対して0.05~0.5質量部のシラノール縮合触媒とを含有し、
重合体Bに対する重合体Aの質量比が、99/1~50/50であり、
前記硬化性組成物における重合体Bの含有割合が、0.5~50質量%である、硬化性組成物。
-SiX


3-a
・・・(1)
[式中、Rは加水分解性基を含まない、炭素数1~20の1価の有機基を示し、Xは水酸基又は加水分解性基を示し、aは1又は2である。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよく、aが2の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。]
-SiX

・・・(2)
[式中、Xは水酸基又は加水分解性基を示し、Xは互いに同一でも異なってもよい。]
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記重合体Aが、末端基1個当たりに平均して0.5個超1.0個以下の前記式(1)で表される反応性ケイ素基を有し、数平均分子量が18,000~40,000である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項3】
前記重合体Bの数平均分子量が、5,000~30,000である、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
【請求項4】
前記重合体Aにおける前記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を有する末端基が、-OCH

CH

CH

-SiX


3-a
である、請求項1~3のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
【請求項5】
前記重合体Bにおける前記式(2)で表わされる反応性ケイ素基を有する末端基が、ウレタン結合(-OC(=O)NH-)と-SiX

とを有する1価有機基、又は、-OCH

CH

CH

-SiX

である、請求項1~4のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
【請求項6】
前記重合体Bにおける式(2)で表わされる反応性ケイ素基を有する末端基が前記ウレタン結合(-OC(=O)NH-)と-SiX

とを有する1価有機基であり、前記重合体Bのウレタン結合(-OC(=O)NH-)の含有量が0.33ミリモル/g以下である、請求項5に記載の硬化性組成物。
【請求項7】
さらに、オキシアルキレン重合体であって、1分子中に2個の末端基を有し、末端基1個当たりに平均して前記式(1)又は前記式(2)で表される反応性ケイ素基を0個超0.5個以下有する、重合体Cを含有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
【請求項8】
前記重合体Cの2個の末端基のうちの1個がアルコキシ基である、請求項7に記載の硬化性組成物。
【請求項9】
前記重合体Cにおける反応性ケイ素基が前記式(2)で表される反応性ケイ素基である、請求項7又は8に記載の硬化性組成物。
【請求項10】
前記重合体Cの数平均分子量は、2,000~12,000である、請求項7~9のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は反応性ケイ素基を有する重合体を含有する湿気硬化型の硬化性組成物並びに硬化物及びシーリング材に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【0002】
本発明は、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素基(以下、「反応性ケイ素基」という。)を有する重合体を含む硬化性組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を有する重合体は、室温においても、湿分等による反応性ケイ素基の加水分解反応等を伴うシロキサン結合の形成によって架橋し、ゴム状の硬化物が得られるという性質を有することが知られている。
【0004】
これらの反応性ケイ素基を有する重合体の中で、オキシアルキレン重合体、不飽和炭化水素重合体、アクリレート重合体、及びメタクリレート重合体は、既に工業的に生産され、シーリング材、接着剤、塗料等の用途に広く使用されている(例えば、特許文献1)。これらの反応性ケイ素基を有する重合体を含む硬化性組成物をシーリング材として用いる場合には、硬化性、被着物に対する接着性、硬化物の伸びに加えて、屋外の環境に長時間さらされることにより発生する目地の構造的な伸縮に追随できる復元性を有し、亀裂が発生しにくいことが求められる。
【0005】
特許文献2には、ケイ素上に3つ以上の加水分解性基を有する反応性ケイ素基を有する有機重合体と、該有機重合体に対してシラノール縮合触媒の0.5重量部未満とを含有する1液型硬化性樹脂組成物が開示されている。実施例では、末端にトリメトキシシリル基を有する数平均分子量が11,000の線状オキシプロピレン重合体とシラノール縮合触媒を混合した例、末端にトリメトキシシリル基を有する数平均分子量が17,000の線状オキシプロピレン重合体とシラノール縮合触媒を混合した例では、硬化性と復元性に優れた硬化物が得られたことが示されている。一方で、末端にメチルジメトキシシリル基を有する数平均分子量が11,000の線状オキシプロピレン重合体とシラノール縮合触媒を混合した例では、硬化性が悪く、復元性にも劣る結果が示されている。
特許文献3には、トリアルコキシシリル基を有するオキシアルキレン重合体及びジアルコキシシリル基を有するオキシアルキレン重合体を混合したシリコーン系樹脂組成物が開示され、実施例では、末端にトリメトキシシリル基を有する数平均分子量が10,000の分岐状オキシプロピレン重合体と、末端にメチルジメトキシシリル基を有する分岐状オキシプロピレン重合体とを、これらの合計の1000質量部に対して、硬化触媒の30質量部を混合した例において、貯蔵安定性に優れ、短時間で硬化できることが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平05-287187号公報
特開2003-147192号公報
特開平10-245484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2における1液型硬化性樹脂組成物や特許文献3におけるシリコーン系樹脂組成物をシーリング材に用いた場合には、復元性が劣り、被着体への追随性が不十分となったり、硬化物の伸びが不十分となる場合がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、硬化速度、硬化物の復元性、被着体への追随性、伸びのいずれにも優れた硬化物が得られる硬化性組成物の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、下記[1]~[13]である。
[1]硬化性組成物であって、
オキシアルキレン重合体であって、1分子中に3個以上の末端基を有し、末端基1個当たりの数平均分子量が6,000以上であり、末端基に下記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を有し、下記式(2)で表わされる反応性ケイ素基を有さない、重合体Aと、
オキシアルキレン重合体であって、1分子中に2個の末端基を有し、末端基1個当たりに平均して0.5個超1.0個以下の下記式(2)で表わされる反応性ケイ素基を有する、重合体Bと、
重合体Aと重合体Bの合計100質量部に対して0.05~0.5質量部のシラノール縮合触媒とを含有し、
重合体Bに対する重合体Aの質量比が、99/1~50/50であり、
前記硬化性組成物における重合体Bの含有割合が、0.5~50質量%である、硬化性組成物。
-SiX


3-a
・・・(1)
[式中、Rは加水分解性基を含まない、炭素数1~20の1価の有機基を示し、Xは水酸基又は加水分解性基を示し、aは1又は2である。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよく、aが2の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。]
-SiX

・・・(2)
[式中、Xは水酸基又は加水分解性基を示し、Xは互いに同一でも異なってもよい。]
-SiX

・・・(2)
[式中、Xは水酸基又は加水分解性基を示し、Xは互いに同一でも異なってもよい。]
【0009】
[2]前記重合体Aが、末端基1個当たりに平均して0.5個超1.0個以下の前記式(1)で表される反応性ケイ素基を有し、数平均分子量が18,000~40,000である、[1]の硬化性組成物。
[3]前記重合体Bの数平均分子量が、5,000~30,000である、[1]又は[2]の硬化性組成物。
[4]前記重合体Aにおける前記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を有する末端基が、-OCH

CH

CH

-SiX


3-a
である、[1]~[3]のいずれかの硬化性組成物。
[5]前記重合体Bにおける前記式(2)で表わされる反応性ケイ素基を有する末端基が、ウレタン結合(-OC(=O)NH-)と-SiX

とを有する1価有機基、又は、-OCH

CH

CH

-SiX

である、[1]~[4]のいずれかの硬化性組成物。
[6]前記重合体Bにおける式(2)で表わされる反応性ケイ素基を有する末端基が前記ウレタン結合(-OC(=O)NH-)と-SiX

とを有する1価有機基であり、前記重合体Bのウレタン結合(-OC(=O)NH-)の含有量が0.33ミリモル/g以下である、[5]の硬化性組成物。
【0010】
[7]さらに、オキシアルキレン重合体であって、1分子中に2個の末端基を有し、末端基1個当たりに平均して前記式(1)又は前記式(2)で表される反応性ケイ素基を0個超0.5個以下有する、重合体Cを含有する、[1]~[6]のいずれかの硬化性組成物。
[8]前記重合体Cの2個の末端基のうちの1個がアルコキシ基である、[7]の硬化性組成物。
[9]前記重合体Cにおける反応性ケイ素基が前記式(2)で表される反応性ケイ素基である、[7]又は[8]の硬化性組成物。
[10]前記重合体Cの数平均分子量は、2,000~12,000である、[7]~[9]のいずれかの硬化性組成物。
[11]上記硬化性組成物は一液型である、[1]~[10]のいずれかの硬化性組成物。
[12]前記[1]~[11]のいずれかの硬化性組成物を硬化してなる硬化物。
[13]前記[12]の硬化物からなるシーリング材。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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