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公開番号2024044643
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022150299
出願日2022-09-21
発明の名称エンジン
出願人ダイハツ工業株式会社
代理人個人,個人
主分類F01M 11/00 20060101AFI20240326BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】外部加温源を使用することなくオイルを早期昇温させ得るエンジンを開示する。
【解決手段】オイルパンの深底部10にストレーナ14が配置されている。オイル戻し部16は、ストレーナ14よりも後ろに配置されている。パイプ内に伝熱媒体(流体)が封入されたヒートパイプ17が、受熱部17aがオイル戻し部16に位置して放熱部17bがストレーナ14の下端近傍に位置するようにして配置されている。機関を巡って昇温している還流オイルから、ストレーナ14に吸い込まれるオイルに対して熱交換される。従って、還流オイルがそのままストレーナ14で吸い込まれるのと同様の現象を生じて、機関を巡るオイルを早期昇温できる。その結果、機関の摺動部のフリクションを早期に低減して、燃費の向上に貢献できる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
オイルを溜めるオイルパンと、前記オイルパンの底部からオイルを吸い上げるストレーナと、機関を経由して昇温した還流オイルが前記オイルパンに流入するオイル戻し部と、を備えているエンジンであって、
前記オイルパンに、上方に位置する受熱部と下方に位置する放熱部とを有する熱伝導体が、前記受熱部は前記オイル戻し部から流下するオイルに接触して、前記放熱部は前記ストレーナに吸い込まれるオイルに接触するようにして配置されている、
エンジン。
続きを表示(約 220 文字)【請求項2】
前記熱伝導体はヒートパイプであり、前記ヒートパイプは、水平状部と、前記水平状部の一端から前記オイルパンの底部に向けて延びる傾斜部とを有して、前記水平状部を前記受熱部と成して前記傾斜部の端部を前記放熱部と成している、
請求項1に記載したエンジン。
【請求項3】
前記オイルパンの内部に配置されたバッフルプレートに前記熱伝導体の一部が連結されている、
請求項1又は2に記載したエンジン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願発明は、エンジン(内燃機関)に関するものであり、潤滑オイルの貯留装置に特徴を有している。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
エンジンには潤滑用等のオイルが使用されており、オイルはオイルパンに溜められている。そして、オイルパンに溜められたオイルはオイルポンプを経由して機関の各部位に送られ、潤滑等の仕事をしたオイルは、シリンダヘッド及びシリンダブロックに設けたオイル落とし通路からオイルパンに還流するようになっている(ピストン冷却用オイルジェットのように、オイル落とし通路を通らずにオイルパンに流下するオイルもある。)。
【0003】
さて、オイルの粘度は温度に反比例するため、低温環境下での始動時にはオイルの粘度が高くてフリクション増大によって燃費が悪化する問題がある。そこで、オイルを早期昇温させることによってフリクションを低減させる方策が提案されている。
【0004】
その例として特許文献1には、自動車用エンジンのオイルパンに関して、アルミのように伝熱性に優れたヒートシンクをオイルパンの下方に配置し、オイルが低温のときにはヒートシンクとオイルとの間に空間が空いて、オイルが高温になるとヒートシンクがオイルパンの下面に密着するように、サーモアクチュエータによってヒートシンクの姿勢を変えることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-43835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
オイルを早期昇温させる一つの方法は電熱ヒータで加温することがあるが、これはコストが嵩むという問題がある。また、熱源として電力を要するため、燃費の向上に貢献しているか否か判断し難い。これに対して、機関を巡って昇温したオイルがストレーナで速やかに吸い上げられると、オイルを早期昇温できて燃費の向上に貢献できると云える。
【0007】
そこで検討するに、オイルはストレーナで吸い上げられるが、車両用エンジンのオイルパンにおいては、車両が坂道を走行したりオイル量が低下したりしても確実にオイルを吸い上げできるように、ストレーナをオイルパンのうち最も深い部位に配置しているのに対して、オイル落とし通路はオイルパンの外周部の一部にストレーナから離れて設けられているため、昇温したオイルをストレーナで速やかに吸い上げることは困難であり、ストレーナからは、あまり昇温していないオイルが吸い上げられる。
【0008】
そして、特許文献1は、オイルパンからの放熱に着目して、オイルが低温のときにはオイルパンからの放熱を抑制し、オイルが高温になると走行風を利用してオイルパンからの放熱を促進するものと解されるが、オイルパンとヒートシンクとの間に間隔が空いていても、ストレーナから吸い上げられるオイルの温度には関係せず、徐々に昇温していくオイルをストレーナで吸い上げることに変わりはないため、低温環境下でのフリクションの早期低減にはさほど貢献しないと推測される。
【0009】
本願発明はこのような現状を背景に成されたものであり、ヒートパイプのような熱伝導体(熱交換部材)を有効利用して、低温始動時におけるフリクションの早期低減を図ろうとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明は、請求項1のとおり、
「オイルを溜めるオイルパンと、前記オイルパンの底部からオイルを吸い上げるストレーナと、機関を経由して昇温した還流オイルが前記オイルパンに流入するオイル戻し部と、を備えているエンジンであって、
前記オイルパンに、上方に位置する受熱部と下方に位置する放熱部とを有する熱伝導体が、前記受熱部は前記オイル戻し部から流下するオイルに接触して、前記放熱部は前記ストレーナに吸い込まれるオイルに接触するようにして配置されている」
という構成になっている。
(【0011】以降は省略されています)

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