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公開番号2024044561
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022150154
出願日2022-09-21
発明の名称排気制御装置
出願人いすゞ自動車株式会社
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類F01N 3/20 20060101AFI20240326BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】タービンの耐久性と安全性を確保しつつ、脱硫速度の低下を抑制することができる排気制御装置を提供すること。
【解決手段】排気制御装置は、エンジンからの排気が流れる排気通路において、ターボチャージャのタービンの下流側にNOx浄化触媒が設けられ、タービンとNOx浄化触媒との間に酸化触媒が設けられていない排気系で用いられ、NOx浄化触媒の温度を第1設定温度以上に昇温させ、タービンの出口側の排気の温度を第1設定温度より高い第2設定温度以下に維持し、NOx浄化触媒における脱硫反応に寄与する還元ガスを発生させる制御を実行する制御部と、エンジンの動作中におけるエンジン回転数およびエンジントルクに基づいて、エンジン回転数とエンジントルクとに応じて予め定められた複数の領域のうちのどの領域に相当するかを判定する判定部と、を有する。制御部は、判定された領域に基づいて、制御の内容を変更する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンからの排気が流れる排気通路において、ターボチャージャのタービンの下流側にNOx浄化触媒が設けられ、前記タービンと前記NOx浄化触媒との間に酸化触媒が設けられていない排気系で用いられる排気制御装置であって、
前記NOx浄化触媒の温度を第1設定温度以上に昇温させ、前記タービンの出口側の排気の温度を前記第1設定温度より高い第2設定温度以下に維持し、前記NOx浄化触媒における脱硫反応に寄与する還元ガスを発生させる制御を実行する制御部と、
前記エンジンの動作中におけるエンジン回転数およびエンジントルクに基づいて、前記エンジン回転数と前記エンジントルクとに応じて予め定められた複数の領域のうちのどの領域に相当するかを判定する判定部と、を有し、
前記制御部は、
判定された前記領域に基づいて、前記制御の内容を変更する、
排気制御装置。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記複数の領域は、
前記エンジン回転数に関わらず、前記エンジントルクが第1閾値以上である第1領域と、
前記エンジントルクが前記第1閾値未満であり、かつ、前記エンジン回転数が第2閾値未満である第2領域と、
前記エンジントルクが前記第1閾値未満であり、かつ、前記エンジン回転数が第2閾値以上である第3領域と、を含み、
前記制御部は、
判定された前記領域が前記第1領域である場合、
アフター噴射、インテークスロットルバルブの絞り、メイン噴射の噴射タイミングの遅角、および、EGR(Exhaust Gas Recirculation)バルブの絞りを制御し、
判定された前記領域が前記第2領域である場合、
アフター噴射、インテークスロットルバルブの絞り、メイン噴射の噴射タイミングの遅角、および、エキゾーストブレーキバルブの絞りを制御し、
判定された前記領域が前記第3領域である場合、
アフター噴射、インテークスロットルバルブの絞り、および、メイン噴射の噴射タイミングの遅角を制御する、
請求項1に記載の排気制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記インテークスロットルバルブの絞り、前記エキゾーストブレーキバルブの絞り、および、前記EGRバルブの絞りにおいて、前記エンジントルクが低下しないようにバルブの開度を小さくする、
請求項2に記載の排気制御装置。
【請求項4】
前記第2設定温度は、
前記タービンの耐久性と安全性が確保される上限の温度である、
請求項1に記載の排気制御装置。
【請求項5】
前記還元ガスは、
一酸化炭素を含むガスである、
請求項1に記載の排気制御装置。
【請求項6】
前記NOx浄化触媒は、
SCR(Selective Catalytic Reduction)触媒である、
請求項1に記載の排気制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、排気制御装置に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、エンジンから排出される排気に含まれる窒素酸化物(NOx)を浄化する装置として、例えば、尿素水を還元剤として使用するSCR(Selective Catalytic Reduction)触媒が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、従来、エンジンの始動後なるべく早期にSCR触媒を昇温させるために、SCR触媒をターボチャージャのタービンの下流側(例えば直下)に配置する構成が知られている。その構成において、より早期の昇温を実現するために、タービンとSCR触媒との間に酸化触媒(例えば、DOC:Diesel Oxidation Catalyst)を配置しない構成も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6270248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エンジンからの排気には、窒素酸化物のほか、硫黄酸化物(SOx)が含まれる。これがSCR触媒の表面等に付着すると還元効果が低下するため、その除去(以下、脱硫ともいう)が必要とされている。
【0006】
脱硫では、排気を十分に昇温させると、脱硫速度が上がるため、有利である。しかし、脱硫で許容される上限温度は、タービンの耐久性と安全性を確保可能な温度よりも大きい。そのため、上限温度まで排気を昇温させると、タービンの耐久性と安全性を確保できなくなってしまう。
【0007】
このようなことから、上述した従来の構成では、タービンの耐久性と安全性を確保可能な温度を超えないように排気の昇温制御が行われており、その結果として、脱硫速度が低下してしまっていた。
【0008】
本開示の一態様の目的は、タービンの耐久性と安全性を確保しつつ、脱硫速度の低下を抑制することができる排気制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様に係る排気制御装置は、エンジンからの排気が流れる排気通路において、ターボチャージャのタービンの下流側にNOx浄化触媒が設けられ、前記タービンと前記NOx浄化触媒との間に酸化触媒が設けられていない排気系で用いられる排気制御装置であって、前記NOx浄化触媒の温度を第1設定温度以上に昇温させ、前記タービンの出口側の排気の温度を前記第1設定温度より高い第2設定温度以下に維持し、前記NOx浄化触媒における脱硫反応に寄与する還元ガスを発生させる制御を実行する制御部と、前記エンジンの動作中におけるエンジン回転数およびエンジントルクに基づいて、前記エンジン回転数と前記エンジントルクとに応じて予め定められた複数の領域のうちのどの領域に相当するかを判定する判定部と、を有し、前記制御部は、判定された前記領域に基づいて、前記制御の内容を変更する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、タービンの耐久性と安全性を確保しつつ、脱硫速度の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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