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公開番号2024043886
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022149115
出願日2022-09-20
発明の名称タービン静翼及びガスタービン
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類F01D 9/02 20060101AFI20240326BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】タービン静翼における冷却空気量を適切化する。
【解決手段】本開示の少なくとも一実施形態に係るタービン静翼は、翼形部の内部空間を仕切る第1隔壁及び第2隔壁と、翼形部を構成する翼壁を貫通する複数の貫通孔とを備える。第1隔壁は、翼形部の圧力面側の翼壁から翼形部の負圧面側の翼壁まで延在し、最も前縁に近い位置に設けられている。第2隔壁は、翼形部の前縁側の翼壁から第1隔壁まで延在して、内部空間を圧力面側前縁キャビティと負圧面側前縁キャビティとに隔てる。翼形部の翼高さ方向から見たときに、第1仮想直線と翼壁の延在方向との交差角度の内第1仮想直線に対して前縁側では、鈍角であり、後縁側では、鋭角である。貫通孔は、圧力面側前縁キャビティに開口する圧力面側貫通孔と、負圧面側前縁キャビティに開口する負圧面側貫通孔とを含む。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
翼形部の内部空間を仕切る第1隔壁及び第2隔壁と、
前記翼形部を構成する翼壁を貫通する複数の貫通孔と、
を備え、
前記第1隔壁は、前記翼形部の圧力面側の翼壁との接続位置である圧力面側接続位置から前記翼形部の負圧面側の翼壁との接続位置である負圧面側接続位置まで延在する隔壁であって、最も前記翼形部の前縁に近い位置に設けられており、
前記第2隔壁は、前記翼形部の前縁側の翼壁との接続位置である前縁側接続位置から前記第1隔壁との接続位置である後縁側接続位置まで延在して、前記内部空間を圧力面側前縁キャビティと負圧面側前縁キャビティとに隔て、
前記翼形部の翼高さ方向から見たときに、前記圧力面側接続位置と前記負圧面側接続位置とを通過する第1仮想直線と、前記負圧面側接続位置における前記翼壁の延在方向との交差角度の内、前記第1仮想直線に対して前記前縁側での交差角度は、鈍角であり、前記第1仮想直線に対して前記翼形部の後縁側での交差角度は、鋭角であり、
前記貫通孔は、前記圧力面側前縁キャビティに開口する圧力面側貫通孔と、前記負圧面側前縁キャビティに開口する負圧面側貫通孔と、を含む、
タービン静翼。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記翼高さ方向から見たときに、前記前縁側接続位置と前記後縁側接続位置とを通過する第2仮想直線と、前記前縁側接続位置における前記翼壁の延在方向との交差角度は、80度以上100度以下である、
請求項1に記載のタービン静翼。
【請求項3】
前記翼高さ方向から見たときに、前記前縁側接続位置と前記後縁側接続位置とを通過する第2仮想直線と、前記圧力面側接続位置と前記後縁側接続位置とを通過する第3仮想直線との交差角度の内、前記第2仮想直線に対して前記圧力面側、且つ、前記第3仮想直線に対して前記前縁側での交差角度は、80度以上100度以下である、
請求項1又は2に記載のタービン静翼。
【請求項4】
前記後縁側接続位置から前記後縁側に向かって延在し、前記内部空間を仕切る第3隔壁、
を備える、
請求項1又は2に記載のタービン静翼。
【請求項5】
前記翼高さ方向から見たときに、前記後縁側接続位置と前記第3隔壁の前記後縁側の端部とを結ぶ第4仮想直線と、前記第1仮想直線との交差角度の内、前記第4仮想直線に対して前記圧力面側、且つ、前記第1仮想直線に対して前記後縁側での交差角度は、鋭角であり、前記第4仮想直線に対して前記負圧面側、且つ、前記第1仮想直線に対して前記後縁側での交差角度は、鈍角である、
請求項4に記載のタービン静翼。
【請求項6】
前記翼高さ方向から見たときに、前記圧力面側接続位置における前記翼壁の延在方向と直交する方向に延在する第5仮想直線と前記負圧面側の翼壁との交点と、前記負圧面側接続位置との間に位置する前記負圧面側の翼壁の内壁面には、前記貫通孔の開口は、存在しない、
請求項1又は2に記載のタービン静翼。
【請求項7】
前記負圧面側前縁キャビティは、前記第1隔壁と前記第2隔壁と前記負圧面側の翼壁とによって囲まれた前記内部空間であり、
前記負圧面側貫通孔は、前記翼高さ方向に間隔を空けて配置された貫通孔列を形成し、
前記貫通孔列の列数は、2列である、
請求項1又は2に記載のタービン静翼。
【請求項8】
前記2列の前記貫通孔列の内、前記後縁側に近い方の前記貫通孔列は、前記翼高さ方向から見たときに前記第1仮想直線と交差する、
請求項7に記載のタービン静翼。
【請求項9】
前記第1隔壁は、前記翼高さ方向から見たときに前記第1仮想直線に沿って直線状に形成されている、
請求項1又は2に記載のタービン静翼。
【請求項10】
前記第1隔壁は、前記翼高さ方向から見たときに前記後縁側接続位置において屈曲しており、
前記後縁側接続位置は、前記第1仮想直線よりも前記後縁側に位置する、
請求項1又は2に記載のタービン静翼。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、タービン静翼及びガスタービンに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ガスタービンのタービン静翼として、翼壁の貫通孔であるフィルム冷却孔を介して翼形部の内部空間から噴出される冷却空気で翼壁をフィルム冷却するように構成されたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-140602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タービン静翼の前縁側の翼壁において、翼壁に作用する作動流体の圧力は、圧力面側と負圧面側とで大きく異なる。そのため、例えば特許文献1に記載のタービン静翼のように、前縁側の同じキャビティ内の冷却空気を圧力面側の翼壁に設けたフィルム冷却孔及び負圧面側の翼壁に設けたフィルム冷却孔から噴き出させると、負圧面側の翼壁に設けたフィルム冷却孔からの冷却空気の流量が過剰となる。その結果、ガスタービンの効率を低下させるおそれがある。
【0005】
本開示の少なくとも一実施形態は、上述の事情に鑑みて、タービン静翼における冷却空気量を適切化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本開示の少なくとも一実施形態に係るタービン静翼は、
翼形部の内部空間を仕切る第1隔壁及び第2隔壁と、
前記翼形部を構成する翼壁を貫通する複数の貫通孔と、
を備え、
前記第1隔壁は、前記翼形部の圧力面側の翼壁との接続位置である圧力面側接続位置から前記翼形部の負圧面側の翼壁との接続位置である負圧面側接続位置まで延在する隔壁であって、最も前記翼形部の前縁に近い位置に設けられており、
前記第2隔壁は、前記翼形部の前縁側の翼壁との接続位置である前縁側接続位置から前記第1隔壁との接続位置である後縁側接続位置まで延在して、前記内部空間を圧力面側前縁キャビティと負圧面側前縁キャビティとに隔て、
前記翼形部の翼高さ方向から見たときに、前記圧力面側接続位置と前記負圧面側接続位置とを通過する第1仮想直線と、前記負圧面側接続位置における前記翼壁の延在方向との交差角度の内、前記第1仮想直線に対して前記前縁側での交差角度は、鈍角であり、前記第1仮想直線に対して前記翼形部の後縁側での交差角度は、鋭角であり、
前記貫通孔は、前記圧力面側前縁キャビティに開口する圧力面側貫通孔と、前記負圧面側前縁キャビティに開口する負圧面側貫通孔と、を含む。
【0007】
(2)本開示の少なくとも一実施形態に係るガスタービンは、
上記(1)の構成のタービン静翼を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、タービン静翼における冷却空気量を適切化できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ガスタービンの全体構成を表す概略図である。
タービンのガス流路を表す断面図である。
一実施形態に係るタービン1段静翼の翼形部において翼高さ方向に直交する断面に表れる断面図である。
図3のA部の拡大図であり、冷却空気の流れについて説明するための図である。
図3のA部の拡大図であり、翼形部の内部の隔壁について説明するための図である。
他の実施形態に係るタービン1段静翼の翼形部の内部の隔壁について説明するための図である。
さらに他の実施形態に係るタービン1段静翼の翼形部の内部の隔壁について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本開示の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
(【0011】以降は省略されています)

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