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公開番号2024043525
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-29
出願番号2023150415
出願日2023-09-15
発明の名称調光シート、および、調光シートの製造方法
出願人TOPPANホールディングス株式会社
代理人個人,個人
主分類G02F 1/1334 20060101AFI20240322BHJP(光学)
要約【課題】調光層の形成に要する反応の円滑な進行が可能な調光シート、および、調光シートの製造方法を提供する。
【解決手段】調光シート10は、調光層20と一対の透明電極層31,32とを備える。調光層20は、複数のドメインを有する透明高分子層と、ドメインを埋める液晶組成物であって、液晶化合物および二色性色素を含む液晶組成物とを含む。透明高分子層および液晶組成物のうちの液晶化合物の割合は、40質量%以上70質量%以下である。透明高分子層は、分子構造の末端にオキシムエステル化合物の分子内解離基を含む高分子化合物を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数のドメインを有する透明高分子層と、前記ドメインを埋める液晶組成物であって、液晶化合物および二色性色素を含む前記液晶組成物とを含む調光層と、
前記調光層を挟む一対の透明電極層と、を備え、
前記一対の透明電極層間の電位差の変化に応じて前記液晶化合物および前記二色性色素の配向を変え、これによって透明状態から有色の不透明状態に切り換わる調光シートであって、
前記透明高分子層および前記液晶組成物のうちの前記液晶化合物の割合は、40質量%以上70質量%以下であり、
前記透明高分子層は、分子構造の末端にオキシムエステル化合物の分子内解離基を含む高分子化合物を含む
調光シート。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記高分子化合物は、(メタ)アクリレート由来の骨格を有する
請求項1に記載の調光シート。
【請求項3】
前記透明高分子層および前記液晶組成物のうちの前記透明高分子層の割合は、30質量%以上60質量%以下であり、
前記透明高分子層および前記液晶組成物のうちの前記二色性色素の割合は、0.5質量%以上10質量%以下である
請求項1に記載の調光シート。
【請求項4】
前記不透明状態における全光線透過率が30%以下である
請求項1に記載の調光シート。
【請求項5】
前記調光層は、前記不透明状態において前記二色性色素が呈する色と同色を呈するスペーサをさらに含む
請求項1に記載の調光シート。
【請求項6】
液晶化合物と二色性色素とを含む液晶組成物、光重合性化合物、および、光重合開始剤を含む塗液を生成することと、
第1透明支持層上に第1透明電極層が形成された第1シートと、第2透明支持層上に第2透明電極層が形成された第2シートとの透明電極層間に、前記塗液からなる塗膜を形成することと、
前記塗膜に光を照射して前記光重合性化合物の重合反応を進行させることによって、複数のドメインを有する透明高分子層と、前記ドメインを埋める前記液晶組成物とを有する調光層を形成することと、を含み、
前記光重合開始剤はオキシムエステル化合物を含み、
前記塗液におけるアイソトロピック相の下限温度は、0℃以上30℃未満である
調光シートの製造方法。
【請求項7】
前記塗液において、前記液晶化合物の割合は40質量%以上70質量%以下であり、前記光重合性化合物の割合は30質量%以上60質量%以下であり、前記二色性色素の割合は0.5質量%以上10質量%以下であり、前記光重合開始剤の割合は0.1質量%以上5質量%以下である
請求項6に記載の調光シートの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、調光シート、および、調光シートの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
調光シートは、高分子材料中に液晶組成物が分散されている調光層と、調光層を挟む一対の透明電極層とを備えており、一対の透明電極層間に駆動電圧が印加される。駆動電圧の印加の有無に応じて液晶分子の配向状態が変わることから、調光層を光が透過する透明状態と、調光層で光が散乱する不透明状態とを切り替えることが可能である。
【0003】
一般に、透明状態の調光シートは無色透明であり、不透明状態の調光シートは白く濁って見える。一方で、使用環境に応じた意匠性の観点から、不透明状態の調光シートが、白色とは異なる有色であることが好まれる場合がある。そこで、液晶組成物に二色性色素を添加することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。二色性色素は、分子の長軸方向と短軸方向とで異なる吸光度を示し、液晶分子に従って配向される。二色性色素の添加によって、不透明状態の調光シートは、二色性色素由来の有色を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-016710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
調光シートの製造工程では、液晶組成物と光重合性化合物と光重合開始剤とを含む塗液から調光層となる塗膜が形成され、塗膜に対する光の照射によって塗膜中で光重合性化合物の重合反応が進められる。これにより、高分子構造が形成されるとともに、液晶組成物の相分離が生じて、調光層が形成される。
【0006】
液晶組成物に二色性色素が添加されている場合、塗膜に与えられた光エネルギーの一部が二色性色素に吸収されることから、重合反応が進みにくくなり、相分離が誘起されにくくなるという問題がある。塗膜が含む光重合開始剤の量を増やせば、こうした問題の改善が可能ではあるが、調光層が含有する未反応の光重合開始剤や反応後の光重合開始剤の残留物が増えるため、調光層における光学特性等の性能の低下を招く虞がある。
【0007】
それゆえ、液晶組成物が二色性色素を含む場合において、調光層の形成に要する反応の円滑な進行のために、調光層の材料についての更なる改良が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための調光シートおよび調光シートの製造方法の各態様を記載する。
[態様1]複数のドメインを有する透明高分子層と、前記ドメインを埋める液晶組成物であって、液晶化合物および二色性色素を含む前記液晶組成物とを含む調光層と、前記調光層を挟む一対の透明電極層と、を備え、前記一対の透明電極層間の電位差の変化に応じて前記液晶化合物および前記二色性色素の配向を変え、これによって透明状態から有色の不透明状態に切り換わる調光シートであって、前記透明高分子層および前記液晶組成物のうちの前記液晶化合物の割合は、40質量%以上70質量%以下であり、前記透明高分子層は、分子構造の末端にオキシムエステル化合物の分子内解離基を含む高分子化合物を含む、調光シート。
【0009】
上記構成によれば、光重合開始剤としてオキシムエステル化合物が用いられているため、調光層の形成に際して重合反応と液晶組成物の相分離との好適な進行が可能である。それゆえ、調光シートの光学特性や駆動可能な温度範囲といった性能の低下を抑えることができる。
【0010】
[態様2]前記高分子化合物は、(メタ)アクリレート由来の骨格を有する、[態様1]に記載の調光シート。
上記構成によれば、透明高分子層の的確な形成が可能であり、また、透明高分子層の形成に要する材料の入手が容易である。
(【0011】以降は省略されています)

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