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公開番号2024048228
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022154151
出願日2022-09-27
発明の名称ハードコートフィルム
出願人日本製紙株式会社
代理人個人
主分類G02B 1/14 20150101AFI20240401BHJP(光学)
要約【課題】有機ELディスプレイ表面の保護フィルムとして使用する場合、有機ELディスプレイの表示の色や輝度に悪影響を与えることなく、かつ有機ELディスプレイの発光素子の耐久性(耐光性)を向上させることができ、有機ELディスプレイの表示の劣化を抑制できるハードコートフィルムを提供する。
【解決手段】このハードコートフィルムは、透明基材の少なくとも片面に、重量平均分子量が15000~35000の範囲内のセサモール型ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含有する紫外線硬化型樹脂からなるハードコート層が積層され、波長365nmの光線透過率が1%未満であり、かつ波長405nmの光線透過率が10%未満であり、かつ波長436nmの光線透過率が81%以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
透明基材の少なくとも片面に、重量平均分子量が15000~35000の範囲内であるセサモール型ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含有する紫外線硬化型樹脂からなるハードコート層が積層され、波長365nmの光線透過率が1%未満であり、かつ波長405nmの光線透過率が10%未満であり、かつ波長436nmの光線透過率が81%以上であることを特徴とするハードコートフィルム。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記ハードコートフィルムに対し、JIS-K-5600-7-7に準拠した促進耐光性試験を100時間行った後の、波長365nmの光線透過率が1%未満であり、かつ波長405nmの光線透過率が10%未満であり、かつ波長436nmの光線透過率が81%以上であることを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルム。
【請求項3】
前記ハードコート層の厚みが2.0μmを超え6.0μm未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載のハードコートフィルム。
【請求項4】
前記セサモール型ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の配合量は、前記ハードコート層の紫外線硬化型樹脂100質量部に対して20質量部~60質量部であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
【請求項5】
前記透明基材は、トリアセチルセルロ-スフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、またはシクロオレフィンポリマーフィルムであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学部材に用いられるハードコートフィルムに関する。更に詳しくは、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、液晶表示装置(LCD)、プラズマ表示装置等のパネルディスプレイ、タッチパネル等の表示装置部品等の保護フィルムとして使用することができるハードコートフィルムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
たとえば、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイの表示面には、取り扱い時に傷が付いて視認性が低下しないように耐擦傷性を付与することが要求されている。そのため、基材フィルムにハードコート層を設けたハードコートフィルムを利用して、ディスプレイの表示面の耐擦傷性を付与することが一般的に行われている。
【0003】
近年、ディスプレイの薄膜化、軽量化に伴い、その構成部材の薄膜化が進行している。たとえば、ディスプレイの偏光板に用いられるハードコートフィルムも薄膜化が要求されている。
また、例えば有機ELディスプレイ表面の保護フィルムとして上記ハードコートフィルムを使用する場合、当該ハードコートフィルムには、有機ELディスプレイの表示の色や輝度に悪影響を与えることのないこと、有機ELディスプレイの発光素子の耐久性(耐光性)を向上させることができ、有機ELディスプレイの表示の劣化を抑制できること、等々のいくつもの要求を満たすことが求められている。
【0004】
従来技術としては、例えば特許文献1には、高屈折率で耐光性に優れた薄膜を形成し得るトリアジン環含有重合体を含む膜形成用組成物が開示されている。また、例えば特許文献2には、高透明性および高耐光性で、1000nm以上の厚みの膜を形成し得るトリアジン環含有ハイパーブランチポリマーを含む膜形成用組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2017/110810号
国際公開第2013/094664号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
有機ELディスプレイに用いられるいくつかのポリマーの劣化や色素の退色や変色等のダメージを抑制するためには、例えば365nm、405nmに代表される波長における光線透過率を十分に低下させることが求められている。さらに、近年の有機ELディスプレイの発光素子の耐久性(耐光性)向上を目的に、発光素子の保護のために例えば405nmの光線透過率を十分に低下させることが求められている。しかしながら、上記特許文献1、2に開示されているような膜形成用組成物から得られる膜は、例えば365nm、405nmにおける光線透過率が非常に高く、上記の有機ELディスプレイに用いられるいくつかのポリマーの劣化や色素の退色や変色等のダメージ抑制、有機ELディスプレイの発光素子の耐久性(耐光性)向上といった課題を解決することができない。
【0007】
また、上記特許文献1、2以外にも従来技術のハードコートフィルムは種々知られているが、上記の有機ELディスプレイの表示の色や輝度に悪影響を与えることのないこと、有機ELディスプレイの発光素子の耐久性(耐光性)を向上させることができ、有機ELディスプレイの表示の劣化を抑制できること、等々の要求を同時に満たすことができるハードコートフィルムを得ることは困難であった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、第1に、有機ELディスプレイ表面の保護フィルムとして使用する場合、有機ELディスプレイの表示の色や輝度に悪影響を与えることなく、かつ有機ELディスプレイの発光素子の耐久性(耐光性)を向上させることができ、有機ELディスプレイの表示の劣化を抑制できるハードコートフィルムを提供することであり、第2に、ハードコートフィルムに対する耐光性試験後も上記の性能を維持できるハードコートフィルムを提供することであり、第3に、薄膜化を可能とするハードコートフィルムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、以下の構成を有する発明により上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は以下の構成を有するものである。
【0010】
(第1の発明)
透明基材の少なくとも片面に、重量平均分子量が15000~35000の範囲内であるセサモール型ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含有する紫外線硬化型樹脂からなるハードコート層が積層され、波長365nmの光線透過率が1%未満であり、かつ波長405nmの光線透過率が10%未満であり、かつ波長436nmの光線透過率が81%以上であることを特徴とするハードコートフィルムである。
(【0011】以降は省略されています)

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