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公開番号2024042664
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2023145223
出願日2023-09-07
発明の名称構造化有機フィルムからのカチオン交換膜及びその方法
出願人ゼロックス コーポレイション,XEROX CORPORATION
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20240321BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】高度に秩序化されたパターン化網状組織系から合成されたイオン交換膜を作製するための構造化有機フィルムの提供。
【解決手段】構造化有機フィルム(SOF)は、複数のセグメントと、複数のリンカーと、任意に、複数のキャッピングセグメントと、を含み、少なくとも1つ以上のキャッピングセグメントは、少なくとも1つのアニオン性種を含んでもよい。SOFの実装形態は、複数のリンカーのうちの全てが複数のセグメントに結合している場合を含む。SOF中のイオン性キャッピングセグメントの濃度は、SOF中の非イオン性セグメントの濃度に対して、約0.1~約5.0モル当量である。複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つは、ヒドロキシスルホン酸、ヒドロキシスルフィン酸、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。SOFは、約0.25meq/g~約5.00meq/gのイオン交換容量(IEC)を有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
構造化有機フィルム(SOF)であって、
複数のセグメントと、
複数のリンカーと、
任意選択的に、複数のキャッピングセグメントと、を含み、
前記複数のセグメントのうちの少なくとも1つ以上及び/又は前記複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つ以上が、少なくとも1つのアニオン性種を含む、構造化有機フィルム(SOF)。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
複数のキャッピングセグメントを含む、請求項1に記載の構造化有機フィルム(SOF)。
【請求項3】
前記複数のセグメントのうちの少なくとも1つが、以下を含む、請求項1に記載の構造化有機フィルム(SOF)。
JPEG
2024042664000011.jpg
54
170
【請求項4】
前記SOF中のアニオン性キャッピングセグメントの濃度が、前記SOF中の非イオン性セグメントの濃度に対して、約0.1~約5.0モル当量のアニオン性キャッピングセグメントである、請求項1に記載の構造化有機フィルム(SOF)。
【請求項5】
前記SOFの厚さが、約100nm~約500μmである、請求項1に記載の構造化有機フィルム(SOF)。
【請求項6】
前記複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つが、スルホン酸を含む、請求項1に記載の構造化有機フィルム(SOF)。
【請求項7】
前記複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つが、直鎖アルキル誘導体を含む、請求項1に記載の構造化有機フィルム(SOF)。
【請求項8】
前記複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つが、ヒドロキシスルホン酸、ヒドロキシスルフィン酸、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の構造化有機フィルム(SOF)。
【請求項9】
前記複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つが、ベンゼン誘導体を含む、請求項1に記載の構造化有機フィルム(SOF)。
【請求項10】
前記複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つのヒドロキシ基、スルホン酸基、又はそれらの組み合わせを含む、請求項9に記載の構造化有機フィルム(SOF)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本教示は、概して、自立型構造化有機フィルムに関し、より具体的には、自立型構造化有機フィルムから形成されるカチオン性交換膜用の組成物に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
イオン交換膜は、燃料電池、レドックスフロー電池、電解槽、逆電気透析セル、及び微生物燃料電池などの生物電気化学システム(bioelectrochemical system、BES)などの多くの電気化学デバイスにおいて使用することができる。電気化学エネルギー変換及び貯蔵システムに関連する2つのイオン性膜カテゴリーは、カチオン交換膜(cation-exchange membrane、CEM)及びアニオン交換膜(anion-exchange membrane、AEM)である。CEMは、透過性膜を横切ってカチオン(正に荷電したイオン)を選択的に輸送する。CEMは、Na

カチオンを含有するものなどの非酸性、又はH

カチオンを特異的に輸送するプロトン交換膜(proton-exchange membrane、PEM)の場合には酸性であり得る。AEMは、アニオンを選択的に輸送し、非アルカリ性アニオン形態(例えば、Cl-アニオンを含有する)並びにAAEMと称されるアルカリ性アニオン、例えば、HO

、CO

2-
及びHCO


で利用可能である。
【0003】
AEMは、通常、ポリマー主鎖に共有結合した正に荷電した/カチオン性基(例えば、-NR


)を含有するポリマー電解質の形態である。そのように変性されたポリマーは、これらのカチオン性官能基によってCl

及びHO

などのアニオンを伝導する。一般に使用されるポリマークラスのいくつかとしては、ポリスルホン、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリ(エーテルケトン)、ポリ(エーテルイミド)、過フッ素化種などが挙げられる。荷電種は、側鎖として付加され得るか、又はポリマーの主鎖上にグラフトされ得、Nベースの基、例えば、四級アンモニウム、イミダゾリウム、ピリジニウム及びグアニジニウム系を含有し得る。他のカチオン性非窒素基としては、ホスホニウム、スルホニウム及び金属ベースの系が挙げられる。
【0004】
CEM設計において使用される一般的な固定荷電基は、脱プロトン化されたときに負電荷を担持するスルホネート(-SO


)基である。電気化学反応のためのCEMの例は、H

及びNa

イオンを移動させるように設計されたスルホン酸基を有する過フッ素化ポリマーのクラスであるNafion(商標)である。Nafion(商標)は、その機械的強度が弱く、コストが高いため、長期使用には適していないことが知られている。これらの過フッ素化ポリマーフィルムの代替物として役立つ他の系としては、高濃度のスルホン酸基を含有するポリスチレン/ジビニルベンゼン架橋構造、例えば、Membranes Inc.からのUltrex CMI 7000が挙げられる。CEMは、プロトン(H

)とともに様々なカチオンを伝導し、Na

、K

、Ca
2+
、Mg
2+
及びNH


を含む。ある特定のポリマーCEMは、スルホン酸などのプロトン伝導体、又はリン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、及びケイ酸などの代替物を有するフッ素化有機構造を含有する。プロトン伝導が可能な無機材料(例えば、ヘテロポリ酸:ポリモリブデン酸塩)は、有機ポリマー材料と比較してはるかに高い温度で動作することができ、Teflon(商標)などのフッ素化ポリマーマトリックス内に分散させることができる。
【0005】
イオン交換膜に使用される材料は、典型的にはポリマー及び架橋ポリマーであるが、ほとんどの既知のポリマー化学合成プロセスは、ほとんどがランダムにパターン化されているので、形成された材料の分子レベル構造に対する正確な制御を提供しない。ほとんどのポリマーは、効率的に一緒に充填されて結晶特性を有する高密度をもたらすことができるいくつかのクラスの直鎖ポリマーを除いて、非晶質又は部分的に非晶質である。
【0006】
したがって、燃料電池、レドックスフロー電池、電解槽、逆電気透析セル、及び微生物燃料電池などの種々の用途で使用することができる、高度に秩序化されたパターン化網状組織系から合成されたイオン交換膜を製作することが望ましい。
【発明の概要】
【0007】
以下は、本教示の1つ以上の実施形態のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、簡略化された概要を提示する。この概要は、広範な概略ではなく、本教示の主要又は重要な要素を特定することも、本開示の範囲を明示することも意図していない。むしろ、その主な目的は、単に、後に提示される詳細な説明の前置きとして、1つ以上の概念を簡略化された形式で提示することにすぎない。
【0008】
構造化有機フィルム(structured organic film、SOF)が開示される。構造化有機フィルムはまた、複数のセグメントと、複数のリンカーと、任意選択的に、複数のキャッピングセグメントと、を含み、少なくとも1つ以上のキャッピングセグメントは、少なくとも1つのアニオン性種を含んでもよい。構造化有機フィルム(SOF)の実装形態は、複数のリンカーのうちの全てが複数のセグメントに結合している場合を含む。SOF中のイオン性キャッピングセグメントの濃度は、SOF中の非イオン性セグメントの濃度に対して、約0.1~約5.0モル当量のイオン性キャッピングセグメントである。SOFの厚さは、約100nm~約500μmである。複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つは、スルホン酸を含んでもよい。複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つは、直鎖アルキル誘導体を含んでもよい。複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つは、ヒドロキシスルホン酸、ヒドロキシスルフィン酸、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つは、ベンゼン誘導体を含んでもよい。複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つのヒドロキシ基、スルホン酸基、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つは、ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ヒドロキシベンゼンスルフィン酸、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つは、ナフタレン誘導体を含んでもよい。複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つは、ヒドロキシ基を更に含んでもよい。複数のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つは、ヒドロキシナフタレンスルホン酸、ヒドロキシスルフィン酸、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。構造化有機フィルム(SOF)は、約0.25meq/g~約5.00meq/gのイオン交換容量(ion exchange capacity、IEC)を有する。イオン交換膜は、構造化有機フィルム(SOF)を含んでもよい。
【0009】
別の構造化有機フィルム(SOF)が開示される。構造化有機フィルムはまた、複数のセグメントと、複数のリンカーと、複数のキャッピングセグメントと、を含み、少なくとも1つ以上のキャッピングセグメントは、スルホン酸を含み得る少なくとも1つのアニオン性種を含んでもよい。構造化有機フィルム(SOF)の実装形態は、1つ以上のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つが、直鎖アルキル誘導体、ベンゼン誘導体、ナフタレン誘導体、又はそれらの組み合わせを含んでもよい場合を含む。構造化有機フィルム(SOF)は、約0.25meq/g~約5.00meq/gのイオン交換容量(IEC)を有する。
【0010】
別の構造化有機フィルム(SOF)が開示される。構造化有機フィルムはまた、複数のセグメントと、複数のリンカーと、複数のキャッピングセグメントと、を含み、1つ以上のキャッピングセグメントのうちの少なくとも1つは、スルホン酸を含む少なくとも1つのアニオン性種を含んでもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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