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公開番号2024041519
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-27
出願番号2022146385
出願日2022-09-14
発明の名称流体循環ポンプおよび流体移送装置
出願人NTN株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類F04D 13/02 20060101AFI20240319BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】多くの工程を経ることなく一工程のみで、インペラへのアクセスおよび容器の外側に配置される部品の取り外しが可能な流体循環ポンプ、およびそれを備える流体移送装置を提供する。
【解決手段】筐体は、第1筐体部6と、第2筐体部7とを含む。第1筐体部6は、主軸9の外側面を直接囲む内側ケーシング部6Aと、内側ケーシング部6Aおよびインペラ8を収納するように内側ケーシング部6Aおよびインペラ8の外周側に配置される外側ケーシング部6B,6Cとを有する。内側ケーシング部6Aの上方端部は、第2筐体部7の下方端部と固定される。主軸9の中心に対する内側ケーシング部6Aの第1外径およびインペラ8の第2外径は、外側ケーシング部6B,6Cの内側ケーシング部6Aを収納する内側面6Cfの内径よりも小さい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
インペラと、
前記インペラに接続された回転軸と、
前記回転軸および前記インペラを内部に保持する筐体と、
前記回転軸を前記筐体に対して回転可能に支持する軸受とを備え、
前記筐体は、前記インペラおよび前記回転軸を収納する第1筐体部と、前記軸受を収納する第2筐体部とを含み、
前記第1筐体部は、前記回転軸の外側面を直接囲む内側ケーシング部と、前記内側ケーシング部および前記インペラを収納するように前記内側ケーシング部および前記インペラの外周側に配置される外側ケーシング部とを有し、
前記内側ケーシング部の上方端部は、前記第2筐体部の下方端部と固定され、
前記回転軸の中心に対する、前記内側ケーシング部の第1外径および前記インペラの第2外径は、前記外側ケーシング部の前記内側ケーシング部を収納する内側面の内径よりも小さい、流体循環ポンプ。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記内側ケーシング部および前記インペラは、前記外側ケーシング部との間に隙間を有する、請求項1に記載の流体循環ポンプ。
【請求項3】
前記外側ケーシング部は、前記インペラを収納する第1外側ケーシング部と、前記内側ケーシング部を収納する第2外側ケーシング部とを有し、
前記第2外側ケーシング部の下方端部は前記第1外側ケーシング部と固定され、
前記第1外側ケーシング部は、流体が流入される流入口および前記流体が流出される流出口を有し、
前記第2外側ケーシング部の上方端部は、前記インペラが収納される容器に含まれる圧力壁に固定される、請求項1または2に記載の流体循環ポンプ。
【請求項4】
前記インペラの回転により移送される流体は低温液化ガスである、請求項1または2に記載の流体循環ポンプ。
【請求項5】
低温流体を収容する容器と、
前記インペラが前記容器の内部に配置されるように、前記容器に設置された請求項1または2に記載の流体循環ポンプと、
前記容器と接続されており、前記流体循環ポンプにより運動エネルギーが付与された前記低温流体を流通させるための断熱配管とを備える、流体移送装置。
【請求項6】
前記外側ケーシング部は前記断熱配管に固定され、
前記内側ケーシング部は前記断熱配管に固定されない、請求項5に記載の流体移送装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、流体循環ポンプおよび流体移送装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
低温液化ガスなどの流体を送るためのポンプは、容器の内部に配置されるポンプ部と、容器の外部に配置される回転機構部とを含んでいる。このうちポンプ部はインペラと、インペラに接続された回転軸と、インペラおよび回転軸を保持する筐体とを有している。ポンプ部の当該筐体の一部はポンプケーシングと呼ばれ、流体を吸入および吐出する。以上のような構成を有する低温液化ガスポンプが、たとえば特開2013-057250号公報(特許文献1)および特開2021-001575号公報(特許文献2)に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-057250号公報
特開2021-001575号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開2013-057250号公報および特開2021-001575号公報に開示される低温液化ガスポンプ(流体循環ポンプ)を含む低温流体移送装置(流体移送装置)において、異常が発生することがある。異常が発生した際には、たとえばインペラの確認または交換が必要となる場合がある。しかしインペラまでアクセスするためには、まずポンプ部を収容する容器を解体し、次にポンプ部に締結される配管を取り外し、最後にポンプ部を分解する必要がある。このためインペラの確認または交換の際には、非常に多くの分解工程を経る必要があり、非効率である。
【0005】
上記のインペラへのアクセス以外にも、たとえば回転機構部の軸受を交換する場合には、回転機構部を容器から取り外す必要がある。この場合も特に特開2021-001575号公報のような構造の場合には、インペラを回転軸から取り外した後に、回転機構部を容器から引き抜く必要がある。このためやはり多くの分解工程を有し、非効率である。
【0006】
本開示は上記の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、多くの工程を経ることなく一工程のみで、インペラへのアクセスおよび容器の外側に配置される部品の取り外しが可能な流体循環ポンプ、およびそれを備える流体移送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に従った流体循環ポンプは、インペラと、回転軸と、筐体と、軸受とを備える。回転軸はインペラに接続される。筐体は回転軸およびインペラを内部に保持する。軸受は回転軸を筐体に対して回転可能に支持する。筐体は、インペラおよび回転軸を収納する第1筐体部と、軸受を収納する第2筐体部とを含む。第1筐体部は、回転軸の外側面を直接囲む内側ケーシング部と、内側ケーシング部およびインペラを収納するように内側ケーシング部およびインペラの外周側に配置される外側ケーシング部とを有する。内側ケーシング部の上方端部は、第2筐体部の下方端部と固定される。回転軸の中心に対する、内側ケーシング部の第1外径およびインペラの第2外径は、外側ケーシング部の内側ケーシング部を収納する内側面の内径よりも小さい。
【0008】
本開示に従った流体移送装置は、容器と、上記の流体循環ポンプと、断熱配管とを備える。容器は低温流体を収容する。上記の流体循環ポンプはインペラが容器の内部に配置されるように、容器に設置される。断熱配管は容器と接続されており、上記の流体循環ポンプにより運動エネルギーが付与された低温流体を流通させるためのものである。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、多くの工程を経ることなく一工程のみで、インペラへのアクセスおよび容器の外側に配置される部品の取り外しが可能な流体循環ポンプ、およびそれを備える流体移送装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本実施の形態に係る流体移送装置の例として、低温流体移送装置の構成を示す模式図である。
実施の形態1に係る流体移送装置に用いられる低温液化ガス用ポンプの全体の構成を示す第1例の概略断面図である。
実施の形態1に係る流体移送装置に用いられる低温液化ガス用ポンプの全体の構成を示す第2例の概略断面図である。
実施の形態1に係る流体移送装置の概略断面図である。
比較例における流体移送装置の概略断面図である。
比較例におけるインペラへのアクセスのための分解工程のうちの第1工程を示す概略断面図である。
比較例におけるインペラへのアクセスのための分解工程のうちの第2工程を示す概略断面図である。
比較例におけるインペラへのアクセスのための分解工程のうちの第3工程を示す概略断面図である。
比較例における図8の工程に続く、回転機構部を取り外す工程を示す概略断面図である。
実施の形態1におけるインペラへのアクセスおよび第2筐体部の取り外しのための分解工程を示す概略断面図である。
実施の形態2に係る流体移送装置に用いられる低温液化ガス用ポンプの全体の構成を示す概略断面図である。
実施の形態3に係る低温液化ガス用ポンプに含まれる第2外側ケーシング部の概略断面図である。
実施の形態3に係る低温液化ガス用ポンプに含まれる内側ケーシング部の概略断面図である。
実施の形態3における低温液化ガス用ポンプにおいて図12および図13の部材が組みつけられた態様を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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