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公開番号2024039881
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-25
出願番号2022144587
出願日2022-09-12
発明の名称遮音構造体
出願人積水化学工業株式会社
代理人個人,個人
主分類G10K 11/16 20060101AFI20240315BHJP(楽器;音響)
要約【課題】高い遮音性能を有し、かつ、採光性を有する遮音構造体を提供する。
【解決手段】開口部10を有する本体部1と、開口部10を閉塞するように取り付けられ、凹凸構造20を有し、採光性を有する遮音パネル2とを備える、遮音構造体。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
開口部を有する本体部と、
前記開口部を閉塞するように取り付けられ、凹凸構造を有し、採光性を有する遮音パネルとを備える、遮音構造体。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記本体部における前記開口部の占める面積は、5%以上80%以下である、請求項1に記載の遮音構造体。
【請求項3】
前記遮音パネルは、ボルト及びナットにより前記開口部に取り付けられており、1Nm以上の締め付けトルクにより前記開口部に取り付けられている、請求項1又は2に記載の遮音構造体。
【請求項4】
前記遮音パネルは、接着層により前記開口部に取り付けられており、JIS K 6849:1994に準拠する前記接着層による前記遮音パネルと前記開口部との引張接着強さが1N/mm

以上である、請求項1又は2に記載の遮音構造体。
【請求項5】
前記本体部は、鋼板、コンクリート板、セラミック板、石膏板及びFRP板の少なくともいずれかにより構成される、請求項1又は2に記載の遮音構造体。
【請求項6】
前記遮音パネルは、樹脂板及びガラス板の少なくともいずれかにより構成される、請求項1又は2に記載の遮音構造体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遮音構造体に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
建築物における室内環境を向上させるために、区画間を仕切る仕切り部において騒音を遮る性能の要求が増している。建築物における区画間を仕切る仕切り部において、騒音を遮る遮音性能の指標として、音響透過損失がある。音響透過損失は、仕切り部に配置された遮音構造体への入射音に対する透過音のエネルギーの低減量を表し、値が大きいほど遮音性能が高いことを示す。
音響透過損失は、遮音構造体の遮音パネルに採用された材質が均質単板材料の場合、基本的に質量で決定され、特に遮音パネルの1次共振周波数付近で値が低下する特性を示す。また、遮音パネルに採用された材質が均質単板材料の場合、1次共振周波数よりも低周波数域では剛性則領域と呼ばれ、1次共振周波数よりも高周波数域では共振領域と呼ばれ、共振領域よりも高周波数域では質量則領域と呼ばれ、各周波数領域でそれぞれ特性を示す。剛性則領域では、遮音パネルに採用された材質の剛性と、遮音パネルの境界の剛性条件が音響透過損失に影響し、剛性を向上させることで音響透過損失が大きくなる性質がある。共振領域では、透過音のエネルギーによる遮音パネルの振動モードの共振が音響透過損失に影響し、遮音パネルの振動モードにより音響透過損失にピークやディップが生じる。質量則領域では、遮音パネルに採用された材質の質量が大きいほど音響透過損失が大きくなる性質があり、遮音パネルの屈曲振動に起因するコインシデンス効果の影響により特定の周波数付近で音響透過損失が小さくなる性質がある。
【0003】
建築物の区画間を仕切る仕切り部に配置される遮音構造体の遮音パネルとして、例えば、均質単板材料であるアルミ板を採用した場合、アルミ板は、質量(面密度)を増すことで可聴域の遮音性能を向上させることができる。しかし、アルミ板等で質量(面密度)の大きいものを遮音パネルに採用した場合、可聴域の遮音性能を向上させることができる反面、採光性を確保できないという欠点が生じる。つまり、従来の遮音構造体は厚く質量(面密度)が大きいため遮音性能が高い一方で採光性を確保できないという課題がある。そこで、採光性を確保するために、全面が透光性を有する遮音パネルとする遮音構造体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-86576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、全面が透光性を有する遮音パネルである遮音構造体とした場合、コストがかかり、遮音性能が低くなるという問題がある。また、遮音構造体の遮音パネルの剛性が低くなり、割れやすいという問題もある。
【0006】
上記のような事情に鑑み、本発明は、高い遮音性能を有し、かつ、採光性を有する遮音構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、遮音構造体の遮音パネルにおいて、特定の形状及び採光性を有する材質のものを採用することで、高い遮音性能を有し、かつ、採光性を有する遮音構造体とすることを見出した。本発明者らは、かかる知見に基づきさらに研究を重ね、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の要旨は、以下のとおりである。
[1]開口部を有する本体部と、前記開口部を閉塞するように取り付けられ、凹凸構造を有し、採光性を有する遮音パネルとを備える、遮音構造体。
[2]前記本体部における前記開口部の占める面積は、5%以上80%以下である、[1]に記載の遮音構造体。
[3]前記遮音パネルは、ボルト及びナットにより前記開口部に取り付けられており、1Nm以上の締め付けトルクにより前記開口部に取り付けられている、[1]又は[2]に記載の遮音構造体。
[4]前記遮音パネルは、接着層により前記開口部に取り付けられており、JIS K 6849:1994に準拠する前記接着層による前記遮音パネルと前記開口部との引張接着強さが1N/mm

以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の遮音構造体。
[5]前記本体部は、鋼板、コンクリート板、セラミック板、石膏板及びFRP板の少なくともいずれかにより構成される、[1]~[4]のいずれかに記載の遮音構造体。
[6]前記遮音パネルは、樹脂板及びガラス板の少なくともいずれかにより構成される、[1]~[5]のいずれかに記載の遮音構造体。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、高い遮音性能を有し、かつ、採光性を有する遮音構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る遮音構造体の断面図であり、図1(b)は、本発明の第1の実施形態に係る遮音構造体の平面図である。
図2(a)は、本発明の第1の実施形態に係る遮音パネルの平面図であり、図2(b)は、図2(a)のA-A線における断面図である。
本発明の実施形態に係る遮音パネルの凹凸構造の様々な形態を示す断面図(その1)である。
本発明の実施形態に係る遮音パネルの凹凸構造の様々な形態を示す断面図(その2)である。
本発明の第2の実施形態に係る遮音構造体の断面図である。
実施例1~6に係る遮音パネルの周波数ごとに面密度から計算した質量則を減算した結果を示すグラフである。
比較例1~3に係る遮音パネルの周波数ごとに面密度から計算した質量則を減算した結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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