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公開番号2024038956
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-21
出願番号2022143348
出願日2022-09-08
発明の名称移動装置及び張力測定方法
出願人株式会社ユーシン精機
代理人個人
主分類G01L 5/106 20200101AFI20240313BHJP(測定;試験)
要約【課題】比較的簡易な構成で、装置を稼働停止させることなく実用上問題のない精度でベルトの張力を測定することができる移動装置及びベルトの張力測定方法を提供する。
【解決手段】振動部材1は、一部がベルト13の特定位置に接する状態で移動装置10のベルト13以外の構成部材である固定部材14に固定される。そして、振動部材1は、ベルト13の振動とともに振動する。センサ2は、振動部材1に固定され、ベルト13の振動を検知する。張力演算部3は、センサ2により検知されたベルト13の振動に基づいてベルト13の張力を演算する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
固定されたベルトに沿って移動する移動体、又はベルトに固定されて当該ベルトの移動とともに移動する移動体を備える移動装置であって、
一部が前記ベルトの特定位置に接する状態で前記移動装置の前記ベルト以外の構成部材に固定され、前記ベルトの振動とともに振動する振動部材と、
前記振動部材に固定され、前記ベルトの振動を検知するセンサと、
前記センサにより検知された前記ベルトの振動に基づいて前記ベルトの張力を演算する張力演算部と、
を備える移動装置。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記センサは、前記移動体が予め設定された測定位置に停止した際に、当該測定位置までの前記移動体の移動に起因する前記ベルトの振動を検知する、請求項1記載の移動装置。
【請求項3】
前記振動部材は、前記ベルトを押圧する状態で前記ベルトの特定位置に接触する、請求項2記載の移動装置。
【請求項4】
前記振動部材は、前記ベルトとの接触部に摩耗防止部をさらに備える、請求項3記載の移動装置。
【請求項5】
周囲温度を検知する温度センサをさらに備え、
前記張力演算部は、前記温度センサにより検知された温度と前記センサにより検知されたベルトの振動とに基づいて前記ベルトの張力を演算する、請求項1から4のいずれか1項に記載の移動装置。
【請求項6】
固定されたベルトに沿って移動する移動体、又はベルトに固定されて当該ベルトとともに移動する移動体を備える移動装置における前記ベルトの張力測定方法であって、
前記移動体を予め設定された測定位置に移動させるステップと、
前記測定位置への移動に起因する前記ベルトの振動を、当該ベルトの特定位置に接する振動部材を介して検知するステップと、
検知された前記ベルトの振動に基づいて前記ベルトの張力を演算するステップと、
を有する張力測定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルトを介して移動する移動体を備える移動装置、及びそのベルトの張力測定方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、様々な機械装置においてベルトを介して移動する移動体を備える移動装置が広く使用されている。このような移動装置として、例えば、駆動プーリーと従動プーリーとの間に架け渡された歯付きベルトに固定された移動体を、駆動プーリーの回転によって歯付きベルトとともに移動させる構成や、移動体が備える駆動プーリーに両端が固定された歯付きベルトが巻き付けられ、駆動プーリーの回転によって移動体が歯付きベルトに沿って移動する構成が知られている。
【0003】
このようなベルトを使用した移動装置では、使用にともなうベルトの摩耗や伸び等に起因してベルトの張力が低下する。ベルトの張力が規定値よりも小さい状態である場合、駆動力の効率的な伝達ができなくなるとともに、異音の発生や、移動体の位置精度の低下等の不具合が生じる。一方、ベルトの張力が規定値よりも大きい状態である場合、ベルトに過度な負荷が付与される結果、寿命が短くなる等の不具合が生じる。そのため、ベルトの張力を定期的に測定することにより、規定値どおりに調整されているかを確認する必要がある。
【0004】
ベルトの張力を測定する手法としては、ベルトの振動周波数を、音響的、機械的、電気的、あるいは、光学的に取得し、取得した周波数に基づいて張力を算出する方法が一般的に使用されている(例えば、特許文献1等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平9-196783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のような移動体を備える移動装置では、移動体が移動するため、移動体の位置によって移動体の一方側と他方側のベルトのスパン(長さ)が変化する。そのため、ベルトの張力を測定する際には、(1)移動装置を稼働停止状態とし、(2)移動体をベルトのスパンが規定の長さになる特定位置に移動させ、(3)ベルトを振動させ、(4)振動周波数をテンションメータ等の測定器で測定する、という手順が必要であった。
【0007】
しかしながら、24時間稼働の生産設備等に使用される移動装置の場合、装置の稼働停止は生産効率の低下に直結するため好ましくない。そのため、移動装置を稼働停止することなくベルトの張力を測定できることが強く求められる。
【0008】
一方、従来の手順では、作業者が測定器を持参して測定を実施しているが、生産設備等は、稼働中は可動部が露出しないようにカバーが配置されていたり、稼働中に人が近づくと安全のため緊急停止する機能を有していたりすることが通常である。そのため、装置の稼働中に作業者がベルトの張力を測定することは困難である。加えて、ベルトの振動周波数から張力を算出する場合、ベルトの周囲温度を加味する必要があるため、作業者はベルトの振動周波数の測定とともに周囲温度も計測する必要があり、ベルトの張力測定自体が作業者に負担を強いる作業にもなっている。
【0009】
作業者の作業負担を軽減する観点では、端的には、ベルトに振動周波数を測定可能なセンサ等を設置することで、作業者が測定をするという作業をなくすことは可能である。例えば、ベルト表面やベルトの振動が伝搬する移動装置の構成部材に加速度センサ等を設置することでベルトの振動に伴う何らかの数値を得ることはできる。
【0010】
しかしながら、ベルト表面にセンサを設置する構成では、ベルトにセンサ等を固定するために接着やボルト固定等が必要になる。接着の場合、ベルトに接着剤を塗布する必要があるため接着剤でベルトが劣化する可能性がある。また、ボルト固定の場合、ベルトに固定用の貫通孔等を設ける必要があり、ベルトの強度が低下する可能性がある。さらに、移動装置の構成部材にセンサを設置する構成では、構成部材が金属等の高剛性の素材から構成されているため、伝搬されるベルトの振動の大きさが小さくなり、ベルト以外の振動に起因するノイズとの区別が困難となって、実用上十分な測定精度を得ることが難しい。
(【0011】以降は省略されています)

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