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公開番号2024038877
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-21
出願番号2022143210
出願日2022-09-08
発明の名称エンジンのEGRシステム
出願人愛三工業株式会社
代理人弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
主分類F02M 26/57 20160101AFI20240313BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】EGR通路のEGRガスの流れを制御するEGR弁を簡易な構成により開閉駆動し、システムの複雑化及びコストアップを抑制すること。
【解決手段】EGRシステムを構成するEGR弁14は、EGR通路12を開閉する弁体22と、弁体を開閉駆動するダイアフラムアクチュエータ23とを含む。このアクチュエータは、弁体に接続されたダイアフラム26と、ダイアフラムを境に区画された作動圧室27及び大気圧室28と、ダイアフラムを弁体の閉鎖方向へ付勢するスプリング29とを含む。作動圧室は、作動圧管路30を介し吸気通路に接続され、大気圧室は大気孔24aを介し大気に通じる。作動圧管路には、作動圧室の圧力変動を緩徐する緩徐手段31と同管路の連通を吸気通路と大気との間で切り換える三方弁35が設けられる。電子制御装置は、エンジンの運転状態に応じて三方弁をオンオフ制御により切り換える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンと、
前記エンジンに空気を導入するための吸気通路と、
前記エンジンから排気を導出するための排気通路と、
前記エンジンから前記排気通路へ排出される排気の一部をEGRガスとして前記吸気通路へ流すためのEGR通路と、
前記EGR通路における前記EGRガスの流量を調節するためのEGR弁と、
前記EGR弁は、前記EGR通路を開閉するための弁体と、前記弁体を駆動するためのダイアフラムアクチュエータとを含むことと、
前記ダイアフラムアクチュエータは、前記弁体に接続されたダイアフラムと、前記ダイアフラムを境に区画された作動圧室及び大気圧室と、前記ダイアフラムを前記弁体が前記EGR通路を閉鎖する方向へ付勢するためのスプリングとを含むことと、
前記作動圧室は、作動圧管路を介して前記吸気通路に接続され、前記大気圧室は大気孔を介して大気に連通することと、
前記作動圧管路には、前記作動圧室に作用する圧力変動を緩徐するための緩徐手段が設けられることと
を備えたエンジンのEGRシステムにおいて、
前記作動圧管路に設けられ、前記作動圧管路の連通を前記吸気通路と大気との間で切り換えるための連通切換弁と、
前記エンジンの運転及び前記連通切換弁の切り換えを制御するための制御手段と
を更に備え、
前記制御手段は、前記エンジンの運転状態に応じて前記連通切換弁をオンオフ制御により切り換えるように構成された
ことを特徴とするエンジンのEGRシステム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載のエンジンのEGRシステムにおいて、
前記緩徐手段は、前記作動圧管路の断面積を縮小する絞りである
ことを特徴とするエンジンのEGRシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のエンジンのEGRシステムにおいて、
前記緩徐手段は、前記作動圧管路の断面積を拡大するチャンバである
ことを特徴とするエンジンのEGRシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のエンジンのEGRシステムにおいて、
前記吸気通路には、吸気量を調節するためのスロットル弁が設けられ、
前記作動圧管路は、前記スロットル弁の下流側にて前記吸気通路に接続される
ことを特徴とするエンジンのEGRシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のエンジンのEGRシステムにおいて、
前記吸気通路と前記排気通路との間に過給機が設けられ、
前記作動圧管路は、前記過給機の下流側にて前記吸気通路に接続される
ことを特徴とするエンジンのEGRシステム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のエンジンのEGRシステムにおいて、
前記ダイアフラムアクチュエータは、前記弁体に接続可能な複数のダイアフラムと、複数の前記ダイアフラムを境に区画された複数の作動圧室及び大気圧室と、複数の前記ダイアフラムを前記弁体が前記EGR通路を閉鎖する方向へ付勢する複数のスプリングとを含み、
複数の前記作動圧室は、それぞれ前記作動圧管路を介して前記吸気通路に接続され、前記大気圧室は前記大気孔を介して大気に連通し、
前記弁体を段階的に開閉するために複数の前記ダイアフラムが個別に変位可能に構成される
ことを特徴とするエンジンのEGRシステム。
【請求項7】
請求項5に記載のエンジンのEGRシステムにおいて、
前記制御手段は、前記作動圧室が前記吸気通路に連通するように前記連通切換弁を制御した状態において前記エンジンの停止を制御する
ことを特徴とするエンジンのEGRシステム。
【請求項8】
請求項7に記載のエンジンのEGRシステムにおいて、
前記制御手段は、前記吸気通路の負圧状態が最大となった後、前記作動圧室が前記吸気通路から前記大気へ連通するように前記連通切換弁を制御する
ことを特徴とするエンジンのEGRシステム。
【請求項9】
請求項7に記載のエンジンのEGRシステムにおいて、
前記作動圧室には、前記作動圧室が負圧状態のときに前記大気と連通し、正圧状態のときに前記大気との連通を遮断するように構成した逆止弁が更に設けられる
ことを特徴とするエンジンのEGRシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この明細書に開示される技術は、エンジンから排気通路へ排出される排気をEGRガスとして吸気通路へ流してエンジンへ再循環させるエンジンのEGRシステムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載される「排気再循環制御装置」が知られている。この技術は、エンジンの吸気系と排気系とを接続した還流通路(EGR通路)と、EGR通路に設けられた排気制御弁(弁体)とを備え、その弁体は、ダイアフラム式駆動部(ダイアフラムアクチュエータ)により開閉駆動するように構成される。ダイアフラムアクチュエータは、作動圧力室を含み、その作動圧力室が大気通路を介して吸気管路(吸気通路)の最上流にて大気と連通すると共に負圧通路を介して吸気通路の絞り弁(スロットル弁)下流側に接続される。そして、電子式の制御装置が出力するエンジンの運転状態に応じたデューティ比の駆動信号によって開閉動作する電磁弁が大気通路に設けられる。ここで、ダイアフラムアクチュエータの作動圧力室の圧力変動は、負圧通路に設けられる絞りによって緩徐するようになっている。また、制御装置は、EGR流量を適正量とする弁体の開度を決定するために、エンジンの運転状態に応じたデューティ比を決定し、そのデューティ比の駆動信号で電磁弁を開閉動作し、作動圧力室に導入される吸気負圧を補正して弁体の開度を適正に制御するようになっている。すなわち、制御装置は、マップ制御又は補正制御によって電磁弁をデューティ制御することにより、弁体を全開、全閉及びそれらの中間開度を含む開度で制御するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭63-55353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の装置を、電動車の発電用エンジンに採用することが考えられる。発電用エンジンの場合、エンジンを「1~数点」で定点運転すれば足りることから、エンジンの運転条件毎にEGR流量を精密に制御することは不要となる。このため、弁体の開度を決定するために、制御装置が、マップ制御又は補正制御によって電磁弁をデューティ制御するように構成したのでは、装置が複雑化しコスト高になってしまう。
【0005】
この開示技術は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、EGR通路のEGRガスの流れを制御するEGR弁を簡易な構成により開閉駆動し、システムの複雑化及びコストアップを抑制することを可能としたエンジンのEGRシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の技術は、エンジンと、エンジンに空気を導入するための吸気通路と、エンジンから排気を導出するための排気通路と、エンジンから排気通路へ排出される排気の一部をEGRガスとして吸気通路へ流すためのEGR通路と、EGR通路におけるEGRガスの流量を調節するためのEGR弁と、EGR弁は、EGR通路を開閉するための弁体と、弁体を駆動するためのダイアフラムアクチュエータとを含むことと、ダイアフラムアクチュエータは、弁体に接続されたダイアフラムと、ダイアフラムを境に区画された作動圧室及び大気圧室と、ダイアフラムを弁体がEGR通路を閉鎖する方向へ付勢するためのスプリングとを含むことと、作動圧室は、作動圧管路を介して吸気通路に接続され、大気圧室は大気孔を介して大気に連通することと、作動圧管路には、作動圧室に作用する圧力変動を緩徐するための緩徐手段が設けられることとを備えたエンジンのEGRシステムにおいて、作動圧管路に設けられ、作動圧管路の連通を吸気通路と大気との間で切り換えるための連通切換弁と、エンジンの運転及び連通切換弁の切り換えを制御するための制御手段とを更に備え、制御手段は、エンジンの運転状態に応じて連通切換弁をオンオフ制御により切り換えるように構成されたことを趣旨とする。
【0007】
上記技術の構成によれば、EGR通路に設けられるEGR弁が、弁体と、弁体を駆動するダイアフラムアクチュエータを含み、ダイアフラムアクチュエータの作動圧室への作動圧力の導入を切り換えることにより弁体が開閉動作する。ここで、作動圧室は、作動圧管路を介して吸気通路に接続され、その作動圧管路には、吸気通路と大気との間の連通を切り換える連通切換弁が設けられる。この連通切換弁は、制御手段により、エンジンの運転状態に応じてオンオフ制御により切り換えるように構成される。従って、連通切換弁を、デューティ制御するのではなく、単にオンオフ制御するだけでダイアフラムアクチュエータにより弁体が開閉動作し、EGR弁が選択的に開弁又は閉弁される。また、作動圧管路には、緩徐手段が設けられるので、作動圧室に作用する作動圧力の変動が緩やかとなり、これによりダイアフラムによる弁体の動作変化が緩やかとなる。
【0008】
上記目的を達成するために、請求項2に記載の技術は、請求項1に記載の技術において、緩徐手段は、作動圧管路の断面積を縮小する絞りであることを趣旨とする。
【0009】
上記技術の構成によれば、請求項1に記載の技術の作用に加え、緩徐手段が絞りであるので、その構成が簡略化される。
【0010】
上記目的を達成するために、請求項3に記載の技術は、請求項1に記載の技術において、緩徐手段は、作動圧管路の断面積を拡大するチャンバであることを趣旨とする。
(【0011】以降は省略されています)

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