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公開番号2024051987
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022158405
出願日2022-09-30
発明の名称内燃機関の制御方法および内燃機関の制御装置
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人
主分類F02D 45/00 20060101AFI20240404BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】着火性が大きく異なる複数の燃料を単一の内燃機関で燃焼させる。
【解決手段】燃焼室に供給される空気と燃料との混合気を圧縮し、圧縮された混合気に含まれる燃料を自着火させる予混合圧縮着火燃焼を行う内燃機関の制御方法は、コンピュータによりそれぞれ実行される、内燃機関の燃焼サイクルごとに燃料噴射量の情報および発生トルクの情報を取得する情報取得ステップS1,S2と、予め定められた燃料噴射量と発生トルクと燃料の着火性との関係を示す特性マップと、情報取得ステップS1,S2で取得された燃料噴射量の情報および発生トルクの情報と、に基づいて、燃料の着火性を推定する燃料推定ステップS3と、燃料推定ステップS3で推定された燃料の着火性に基づいて内燃機関を制御する制御ステップS5と、を含む。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
燃焼室に供給される空気と燃料との混合気を圧縮し、圧縮された前記混合気に含まれる前記燃料を自着火させる予混合圧縮着火燃焼を行う内燃機関の制御方法であって、
コンピュータによりそれぞれ実行される、
前記内燃機関の燃焼サイクルごとに燃料噴射量の情報および発生トルクの情報を取得する情報取得ステップと、
予め定められた前記燃料噴射量と前記発生トルクと前記燃料の着火性との関係を示す特性マップと、前記情報取得ステップで取得された前記燃料噴射量の情報および前記発生トルクの情報と、に基づいて、前記燃料の着火性を推定する燃料推定ステップと、
前記燃料推定ステップで推定された前記燃料の着火性に基づいて前記内燃機関を制御する制御ステップと、を含むことを特徴とする内燃機関の制御方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の内燃機関の制御方法において、
前記燃料推定ステップでは、前記燃料の着火性を表す数値として、前記燃料のオクタン価を推定することを特徴とする内燃機関の制御方法。
【請求項3】
請求項1に記載の内燃機関の制御方法において、
前記内燃機関は、開度に応じて前記燃焼室からの排気の前記燃焼室への還流量を調整する還流調整弁を有し、
前記情報取得ステップでは、さらに、前記内燃機関の要求トルクの情報を取得し、
コンピュータによりそれぞれ実行される、
前記情報取得ステップで取得された前記内燃機関の要求トルクの情報と、前記燃料推定ステップで推定された前記燃料の着火性と、に基づいて、前記還流調整弁の開度を決定する還流量決定ステップをさらに含み、
前記制御ステップでは、さらに、前記還流量決定ステップで決定された前記還流調整弁の開度に基づいて前記内燃機関を制御することを特徴とする内燃機関の制御方法。
【請求項4】
請求項1に記載の内燃機関の制御方法において、
前記内燃機関は、前記燃焼室の圧力を検出するセンサを有し、
前記情報取得ステップでは、前記発生トルクの情報として、前記センサにより検出された前記燃焼室の圧力の情報を取得することを特徴とする内燃機関の制御方法。
【請求項5】
燃焼室に供給される空気と燃料との混合気を圧縮し、圧縮された前記混合気に含まれる前記燃料を自着火させる予混合圧縮着火燃焼を行う内燃機関の制御装置であって、
演算部と記憶部とを有するコントローラを備え、
前記内燃機関は、燃焼サイクルごとに発生トルクを検出するセンサを有し、
前記記憶部は、予め定められた燃料噴射量と前記発生トルクと前記燃料の着火性との関係を示す特性マップを記憶するように構成され、
前記演算部は、
前記内燃機関の燃焼サイクルごとに前記燃料噴射量の情報および前記センサにより検出された前記発生トルクの情報を取得し、
前記記憶部に記憶された前記特性マップと、取得された前記燃料噴射量の情報および前記発生トルクの情報と、に基づいて、前記燃料の着火性を推定し、
推定された前記燃料の着火性に基づいて前記内燃機関を制御するように構成されることを特徴とする内燃機関の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、異なる複数の燃料を燃焼可能な内燃機関の制御方法および内燃機関の制御装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、ガソリンとメチルアルコールとの混合燃料を燃焼可能な内燃機関の制御方法が知られている(例えば特許文献1参照)。上記特許文献1記載の装置では、O
2
センサにより排気ガスの空気過剰率を検出し、検出結果に基づいて空気過剰率が1.0に近付くように、内燃機関に供給されるガソリンとメチルアルコールとの割合を調整する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭58-27834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、気候変動の緩和または影響軽減に寄与する観点では、炭素強度の高い化石燃料を太陽光、風力、水力、地熱、あるいはバイオマス等の再生可能エネルギーで代替し、炭素排出量を低減することが望ましい。このような観点から、再生可能エネルギーを利用して製造されるe-fuel、バイオマスから製造されるバイオアルコール、バイオディーゼル等の再生可能燃料が普及しつつあるが、各燃料の着火性は、その原料や製造方法によって大きく異なる。着火性が大きく異なる複数の燃料を単一の内燃機関で燃焼させることは、困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、燃焼室に供給される空気と燃料との混合気を圧縮し、圧縮された混合気に含まれる燃料を自着火させる予混合圧縮着火燃焼を行う内燃機関の制御方法であって、コンピュータによりそれぞれ実行される、内燃機関の燃焼サイクルごとに燃料噴射量の情報および発生トルクの情報を取得する情報取得ステップと、予め定められた燃料噴射量と発生トルクと燃料の着火性との関係を示す特性マップと、情報取得ステップで取得された燃料噴射量の情報および発生トルクの情報と、に基づいて、燃料の着火性を推定する燃料推定ステップと、燃料推定ステップで推定された燃料の着火性に基づいて内燃機関を制御する制御ステップと、を含む。
【0006】
本発明の別の態様は、燃焼室に供給される空気と燃料との混合気を圧縮し、圧縮された混合気に含まれる燃料を自着火させる予混合圧縮着火燃焼を行う内燃機関の制御装置であって、演算部と記憶部とを有するコントローラを備える。内燃機関は、燃焼サイクルごとに発生トルクを検出するセンサを有する。記憶部は、予め定められた燃料噴射量と発生トルクと燃料の着火性との関係を示す特性マップを記憶するように構成される。演算部は、内燃機関の燃焼サイクルごとに燃料噴射量の情報およびセンサにより検出された発生トルクの情報を取得し、記憶部に記憶された特性マップと、取得された燃料噴射量の情報および発生トルクの情報と、に基づいて、燃料の着火性を推定し、推定された燃料の着火性に基づいて内燃機関を制御するように構成される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、着火性が大きく異なる複数の燃料を単一の内燃機関で燃焼させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態に係る内燃機関で燃焼させる燃料について説明するための図。
オクタン価の異なる燃料の着火前後における筒内圧力の変化について説明するための図。
オクタン価の異なる燃料の着火前後における筒内温度の変化について説明するための図。
燃料のオクタン価と燃料噴射量と発生トルクとの関係について説明するための図。
燃料のオクタン価と低温酸化反応の発熱割合との関係について説明するための図。
本発明の実施形態に係る内燃機関の制御方法の要部構成の一例を概略的に示すブロック図。
図6の排気絞り弁の最適な開度について説明するための図。
本発明の実施形態に係る内燃機関の制御方法による、圧縮着火燃焼時の処理の一例を示すフローチャート。
ノッキングが発生するときの、始動時の筒内圧力の変化について説明するための図。
ノッキングが発生しないときの、始動時の筒内圧力の変化について説明するための図。
燃料のオクタン価と空燃比との関係について説明するための図。
空燃比を変えたときの、始動時における着火前後の筒内圧力の変化について説明するための図。
空燃比と断熱火炎温度との関係について説明するための図。
オクタン価の異なる燃料が給油されたときの、内燃機関に供給される燃料のオクタン価の変化について説明するための図。
空燃比と圧縮開始温度との関係について説明するための図。
空燃比を変えたときの、圧縮着火燃焼時における着火前後の筒内圧力の変化について説明するための図。
燃料のオクタン価と最適なスロットル開度との関係について説明するための図。
本発明の実施形態に係る内燃機関の制御方法による、始動直後の処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図1~図18を参照して本発明の実施形態について説明する。本発明の実施形態に係る内燃機関の制御方法は、着火性が大きく異なる複数の燃料を燃焼させる内燃機関を制御する。地球の平均気温は、大気中の温室効果ガスにより、生物に適した温暖な状態に保たれている。具体的には、太陽光で暖められた地表面から宇宙空間へと放射される熱の一部を温室効果ガスが吸収し、地表面へと再放射することで、大気が温暖な状態に保たれている。このような大気中の温室効果ガスの濃度が増加すると、地球の平均気温が上昇する(地球温暖化)。
【0010】
温室効果ガスの中でも地球温暖化への寄与が大きい二酸化炭素の大気中における濃度は、植物や化石燃料として地上や地中に固定された炭素と、二酸化炭素として大気中に存在する炭素とのバランスによって決定される。例えば、植物の生育過程での光合成により大気中の二酸化炭素が吸収されると大気中の二酸化炭素濃度が減少し、化石燃料の燃焼により二酸化炭素が大気中に放出されると大気中の二酸化炭素濃度が増加する。地球温暖化を抑制するには、化石燃料を太陽光、風力、水力、地熱、あるいはバイオマス等の再生可能エネルギーで代替し、炭素排出量を低減することが必要となる。
(【0011】以降は省略されています)

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