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公開番号2024038728
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-21
出願番号2022142965
出願日2022-09-08
発明の名称高周波電源装置
出願人株式会社京三製作所
代理人あいわ弁理士法人
主分類H03F 1/42 20060101AFI20240313BHJP(基本電子回路)
要約【課題】スイッチング素子の伝搬遅延の個体差を低減し、PWM制御のゲート信号のデットタイムDT及びパルス幅Tonのばらつきを抑制して精度/再現性を改善し、高速応答特性を改善し、高周波共振を抑制する。
【解決手段】本発明の高周波電源装置は、増幅素子のスイッチング動作により高周波増幅を行う高周波増幅部と、高周波増幅部の増幅素子のゲート端子にゲート信号を入力して増幅素子を駆動するゲート駆動部とを備え、高周波増幅部の増幅素子はLDMOSFETであり、ゲート駆動部のスイッチング素子はGaNFETである。増幅素子としてLDMOSFETを用いることにより高出力/高周波数の高周波を出力し、スイッチング素子としてGaNFETを用いることによりスイッチング素子の伝搬遅延の個体差を低減し、PWM制御を行うゲート信号のデットタイムDT及びパルス幅Tonのばらつきを抑制して精度/再現性を改善する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
増幅素子のスイッチング動作により高周波増幅させ、高周波の出力電力を出力する高周波増幅部と、
スイッチング素子のスイッチング動作により前記増幅素子のゲート端子にゲート信号を入力し、当該ゲート信号により前記増幅素子を駆動するゲート駆動部と、
を備える高周波電源装置において、
前記高周波増幅部において、前記増幅素子はLDMOSFETであり、
前記ゲート駆動部において、前記スイッチング素子はGaNFETであり、前記高周波増幅部を矩形波信号のゲート信号によりPWM制御する、
高周波電源装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記ゲート駆動部において、前記スイッチング素子の出力寄生容量C
oss
_GaNと、前記スイッチング素子のドレイン端子に接続される配線のインダクタンスとのLC共振の振動を減衰するドレイン抵抗(R

)が前記スイッチング素子のドレイン端子に接続される、
請求項1に記載の高周波電源装置。
【請求項3】
前記ゲート駆動部において、前記スイッチング素子のトータルゲートチャージQ

は、前記高周波のスイッチング動作のスイッチング周波数f
sw
に対応する一周期の時間(1/f
sw
)内に、前記スイッチング素子のゲート電流I

がゲート端子に注入される総電荷量以下の値である、
請求項1又は2に記載の高周波電源装置。
【請求項4】
前記ゲート駆動部において、前記スイッチング素子と当該スイッチング素子のゲート端子に駆動信号を印加する駆動用ロジックICとの間の配線インダクタンスL

は、前記スイッチング素子のゲート容量C
iss
_GaNとのLC共振の共振周波数f
o1
が前記高周波のスイッチング動作のスイッチング周波数f
sw
以上となる値に制限される、
請求項1又は2に記載の高周波電源装置。
【請求項5】
前記ゲート駆動部において、前記スイッチング素子と当該スイッチング素子のドレイン端子に接続されるバイパスコンデンサとの間の配線インダクタンスL

は、前記スイッチング素子の出力寄生容量C
oss
_GaNとのLC共振の共振周波数f
o2
が前記高周波のスイッチング動作のスイッチング周波数f
sw
以上となる値に制限される、
請求項1又は2に記載の高周波電源装置。
【請求項6】
前記ゲート駆動部及び前記高周波増幅部において、ハイサイド側の前記スイッチング素子のソース端子と前記増幅素子のゲート端子との間の配線インダクタンスL

は、前記増幅素子のゲート容量C
iss
_LDとのLC共振の共振周波数f
o3
が前記高周波のスイッチング動作のスイッチング周波数f
sw
以上となる値に制限される、
請求項1又は2に記載の高周波電源装置。
【請求項7】
前記ハイサイド側の前記スイッチング素子のソース端子と前記増幅素子のゲート端子との間にゲート抵抗R

_LDが接続され、
前記ゲート抵抗R

_LDは前記増幅素子のゲート容量C
iss
_LDと、前記ハイサイド側のスイッチング素子のソース端子と前記増幅素子のゲート端子との間の配線インダクタンスL

とのLC共振を減衰する、
請求項6に記載の高周波電源装置。
【請求項8】
前記高周波増幅部は2つの増幅素子のソース端子を接地接続するプッシュプル回路であり、
前記ゲート駆動部は、前記2つの増幅素子の各ゲート端子にゲート信号を印加する2つのゲート駆動回路を備え、
前記2つのゲート駆動回路はCOM電位を基準として電気的に対称であり、各ゲート駆動回路を構成する回路素子は、COM電位を通る対称軸に対して線対称に配置される、
請求項1又は2に記載の高周波電源装置。
【請求項9】
前記各ゲート駆動回路が備えるハイサイド側のスイッチング素子及びローサイド側のスイッチング素子のゲート端子は、各ゲート端子に駆動信号を印加する駆動用ロジックICとの間にゲート抵抗R

_GaNが接続され、
前記駆動用ロジックICとゲート抵抗R

_GaNの直列回路は直線状に配置され、各スイッチング素子に対して放射状に配置され、前記各直列回路の電気長は均等である、
請求項8に記載の高周波電源装置。
【請求項10】
前記ゲート駆動部は、能動素子と受動素子とを備え、
前記受動素子は基板に対して表層に配置されて空冷により冷却され、
前記能動素子は基板に対して裏面に配置されて導伝熱部材を介して接触される放熱部により冷却される、
請求項1又は2に記載の高周波電源装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、増幅素子をスイッチングモードで駆動して高周波を出力する高周波電源装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
高周波電源装置は、増幅素子により高周波を電力増幅して出力する高周波増幅部と、この高周波増幅部の増幅素子のゲート端子に駆動信号を印加するゲート駆動部とを備えている。
【0003】
(高周波増幅部)
高周波電源装置の高周波増幅部が備える増幅素子としてMOSFETが知られている。MOSFETには、縦型MOSFET(VDMOSFET)と横型MOSFET(LDMOSFET)の2種類が知られている。
【0004】
縦型MOSFET(VDMOSFET)は、高耐圧、大電流の特徴から、スイッチング動作によるAC-DCスイッチング電源やインバータに用いられる。このスイッチング動作は、一般的に数十kHz~数十MHzまでの領域に限定される。それ以上の高周波では、素子の特性上ON抵抗を犠牲にする必要がある。
【0005】
これに対して、横型MOSFET(LDMOSFET)は、高耐圧化や低ON抵抗化が難しいという課題がある反面、出力容量C
oss
が低容量で、帰還容量C
rss
が小さいという特徴がある。LDMOSFETは、この低容量特性を有するという特徴から、非常に高速に動作可能な高周波特性を必要とする高周波アンプの出力制御素子に適した素子である。
【0006】
LDMOSFETは、一般的にはA級増幅器、B級増幅器、AB級増幅器、C級増幅器などの活性動作領域で使用する高周波リニアアンプに用いられ、スイッチングモードによるD級増幅器、E級増幅器、F級増幅器などのスイッチング用途には用いられない。
【0007】
(ゲート駆動部)
高周波電源装置のゲート駆動部では、一般的なリニア増幅を行う際には、ゲート信号として正弦波状の振幅変調信号が用いられ、スイッチング用の方形波状信号は用いられない。従来の正弦波状のゲート信号でLDMOSFETをスイッチング動作させる場合には、バイアス電圧に交流電圧を重畳させて得られる正弦波状のゲート電圧V
gs
が用いられる。バイアス電圧はゲート電圧V
gs
の基準レベルを調整し、レベル調整したゲート電圧V
gs
とスレッショルド電圧V
th
とを電圧比較することによりデットタイムDT及びパルス幅T
on
を定めている。
【0008】
図14は、従来の高周波電源装置100の一構成例を示している。高周波電源装置100は高周波増幅部110とゲート駆動部120を備える。高周波増幅部110はLDMOSFETの増幅素子111としてLDMOS1及びLDMOS2を備える。ゲート駆動部120はLDMOS1及びLDMOS2のゲート端子にゲート信号を印加する。LDMOS1とLDMOS2は、ゲート信号によりスイッチング動作する。
【0009】
ゲート駆動回路は、交流電源の交流電圧V
ac
による正弦波状のゲート電圧V
gs
をLDMOS1及びLDMOS2のゲート端子にバイアス電圧V
bias
に重畳して印加する。ゲート電圧V
gs
は交流電源からゲートトランスの相互インダクタンスM

を介してLDMOS1及びLDMOS2のゲートを共有するため、LDMOSFETがオフ区間中に異常発振する現象が発生するという課題がある。
【0010】
(高周波信号の出力要件)
一般的に、スイッチモードで動作する高周波電源装置は、高周波信号を出力することから、高周波増幅部については以下の(a),(b)の要件が求められ、ゲート駆動部については以下の(c)の要件が求められる。
(a)増幅素子のスイッチング動作
(b)増幅素子の高速/高周波の動作特性
(c)増幅素子のPWM制御
(【0011】以降は省略されています)

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