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公開番号2024038710
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-21
出願番号2022142941
出願日2022-09-08
発明の名称弁システム
出願人愛三工業株式会社
代理人弁理士法人岡田国際特許事務所
主分類G05D 16/20 20060101AFI20240313BHJP(制御;調整)
要約【課題】封鎖弁の開弁位置をより早く推定できる弁システムを提供すること。
【解決手段】弁システム1は、流体を貯留可能なタンク2と、タンク2の内圧を検出する圧力センサ6と、弁体11を有しタンク2を開閉するバルブ4と、バルブ4の弁体11をストロークさせるための駆動装置と、制御装置5を備える。制御装置5は、駆動装置を操作して閉弁状態のバルブ4を一定の開弁速度で連続的に開弁させ、圧力センサ6によりタンク2の内圧が一定値減少したことを検知した際に弁体11の位置を記憶又は弁体11を停止させ、弁体11の記憶した位置又は停止位置とタンク2の開放前の内圧に対して予め決定された内圧が一定値減少するまでの弁体11の開弁量とに基づいてバルブ4の開弁位置を推定するように構成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
弁システムであって、
流体を貯留可能なタンクと、該タンクの内圧を検出する圧力センサと、弁体を有し前記タンクを開閉するバルブと、該バルブの前記弁体をストロークさせるための駆動装置と、制御装置を備え、
該制御装置は、
前記駆動装置を操作して閉弁状態の前記弁体を一定の開弁速度で連続的に開弁方向に移動させ、
前記圧力センサにより前記タンクの内圧が一定値減少したことを検知した際に、前記弁体の位置を記憶又は前記弁体を停止させ、
前記弁体の記憶した位置又は停止位置と前記タンクの開弁前の内圧に対して予め決定された内圧が一定値減少するまでの前記弁体の開弁量とに基づいて前記バルブの開弁位置を推定するように構成されている弁システム。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
弁システムであって、
流体を貯留可能なタンクと、該タンクの内圧を検出する圧力センサと、弁体を有し前記タンクを開閉するバルブと、該バルブの前記弁体をストロークさせるための駆動装置と、制御装置を備え、
該制御装置は、
前記駆動装置を操作して閉弁状態の前記弁体を一定の開弁速度で連続的に開弁方向に移動させ、
前記圧力センサにより前記タンクの内圧が一定値減少したことを検知した際に、前記弁体の位置を記憶又は前記弁体を停止させ、
前記タンクの開弁前の内圧に対して予め決定された内圧が一定値減少するまでの前記弁体の開弁量以上の一定のストローク量を前記弁体の記憶した位置又は停止位置から差し引いた位置を開弁位置とみなすように構成されている弁システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の弁システムであって、
前記制御装置は、前記予め決定された内圧が一定値減少するまでの前記弁体の開弁量が所定量以下となるように前記タンクの開放前の内圧に応じて、前記弁体の前記開弁速度を切り替えるように構成されている弁システム。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の弁システムであって、
前記駆動装置はステッピングモータとされる弁システム。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の弁システムであって、
前記制御装置は、推定された前記開弁位置から前記弁体を閉弁方向に所定量移動させた位置を前記弁体の待機位置として設定するように構成されている弁システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、弁システムに関する。詳しくは、流体を貯留可能なタンクと、タンクを開閉可能なバルブとを備える弁システムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
エンジンを備えた自動車等の車両には、燃料タンクと、その燃料タンク内で発生した燃料蒸気(ベーパ)を吸着するキャニスタとを備える蒸発燃料処理システムが搭載されている。通常、燃料タンクとキャニスタとを繋ぐベーパ通路は封鎖弁で遮断されており、キャニスタに吸着させる必要があるときにだけ封鎖弁が開かれる。特開2018-100643号公報に開示されているシステムにおける封鎖弁は、ステッピングモータで開度を調整している。封鎖弁の弁体の開弁位置は環境や封鎖弁の部品公差によってばらつきが生じるため、開弁位置を把握する必要がある。上記のシステムでは、閉弁状態の封鎖弁を2ステップずつ段階的に開弁させ、開弁動作に伴う燃料タンクの圧力変化に基づいて封鎖弁の開弁位置を推定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-100643号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記公報の弁システムでは、バルブの2ステップずつの開弁動作毎にタンクの圧力変化に基づいて開弁したかどうかを推定する。このため、バルブの開弁位置を推定するまでに時間がかかる。そこで、バルブの開弁位置をより早く推定できる弁システムを提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一つの態様としての弁システムは、流体を貯留可能なタンクと、弁体を有しタンクの内圧を検出する圧力センサと、タンクを開閉するバルブと、バルブの弁体をストロークさせるための駆動装置と、制御装置を備える。制御装置は、駆動装置を操作して閉弁状態の弁体を一定の開弁速度で連続的に開弁方向に移動させ、圧力センサによりタンクの内圧が一定値減少したことを検知した際に弁体の位置を記憶又は弁体を停止させ、弁体の記憶した位置又は停止位置とタンクの開弁前の内圧に対して予め決定された内圧が一定値減少するまでの弁体の開弁量とに基づいてバルブの開弁位置を推定するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
第1実施形態に係る弁システムの構成図である。
開弁位置の推定方法を説明するタイムチャートである。
バルブの開弁速度とタンクの開放前の内圧に基づいた開弁量を示すグラフである。
バルブの推定された開弁位置と待機位置を示すグラフである。
制御装置にみなされたバルブの開弁位置と待機位置を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
<弁システム>
以下、種々の実施形態を図1~5を用いて説明する。弁システム1は、図1に示すように、流体を貯留する閉空間を成すタンク2と、タンク2内の流体の供給先7と、タンク2と供給先7とを繋ぐ供給路3を有する。弁システム1は、供給路3を開閉可能なバルブ4を有する。バルブ4を開くとタンク2の流体が供給路3を通って供給先7に流入する。供給先7は例えば燃料電池とすることができ、この場合、弁システム1は、例えば燃料電池に水素燃料を供給する水素タンクを備えた水素燃料供給システムに適用される。
【0008】
弁システム1は、タンク2の内圧Pを測定する圧力センサ6と、制御装置5を有する。制御装置5は、少なくとも一つのプロセッサと少なくとも一つのメモリとを有するコンピュータシステムである。制御装置5には、圧力センサ6からの測定信号が入力される。また制御装置5は、バルブ4の動作状態を制御するように制御信号を出力する。制御装置5のメモリには、バルブ4の制御のための各種プログラムや各種データ(マップを含む)が記憶されている。メモリに記憶されているプログラムがプロセッサで実行されることで、以下に説明する制御が実現される。例えば、バルブ4を通した流体の流量制御は、プログラムが実行されることによって実現される機能の一つである。
【0009】
<バルブ>
バルブ4は、図1に示すように、弁体11と、これをストロークさせる駆動装置(アクチュエータ)とを有する。駆動装置は例えばロータとステータを備えるステッピングモータ12と、弁体11から上方に延びる出力軸13を有する。ステッピングモータ12は、出力軸13を介して弁体11をストロークさせる。詳しくは、出力軸13の表面には雄ねじが形成される。出力軸13は、ステッピングモータ12のロータと螺合した状態に組み付けられる。このため出力軸13は、ロータの回転により、軸方向(上下方向)に動く。出力軸13の上下移動に伴い、弁体11も上下に移動する。
【0010】
また、弁体11の下面にはゴム状のシール部材14が設けられている。弁体11がステッピングモータ12により下降すると、シール部材14が供給路3の座部3aに上方から押し付けられる。これにより、弁体11が供給路3を適切に遮断して、タンク2を封鎖することができる。そして、弁体11が上昇してシール部材14が座部3aから離されることで、上流路3bと下流路3cとが連通状態となる。これにより、タンク2から供給先7に向かって流体が流れるようになる。
(【0011】以降は省略されています)

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