発明の詳細な説明【技術分野】 【0001】 本発明は、触覚電気刺激装置及び味覚電気刺激方法に関する。 続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】 【0002】 経皮的電気神経刺激は、電気刺激によって触覚を誘導する技術として知られている。バーチャルリアリティやヒューマンコンピュータインタラクションの分野において、電気神経刺激による触覚提示デバイスの開発が行われている。例えば、拡張現実の分野で触覚提示デバイスを利用する場合、ユーザは仮想オブジェクトだけでなく実際のオブジェクトとも相互作用するので、触覚提示デバイスが指等の対話部位を覆うことなく触覚を誘導する必要がある。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0003】 特開2012-5596号公報 【非特許文献】 【0004】 MiM Taylor and C Douglas Creelman, Pest: Efficient estimates on probability functions, The Journal of the Acoustical Society of America, 41(4A):782-787, 1967. Jacob O Wobbrock, Leah Findlater, Darren Gergle, and James J Higgins, The aligned rank transform for nonparametric factorial analyses using only anova procedures, In Proceedings of the SIGCHI conference on human factors in computing systems, pages 143-146, 2011. PA Hasgall, F Di Gennaro, C Baumgartner, E Neufeld, B Lloyd, MC Gosselin, D Payne, A Klingenbock, and N Kuster, It'is database for thermal and electromagnetic parameters of biological tissues. Version 4.0, 2018. Abhishek Datta, Varun Bansal, Julian Diaz, Jinal Patel, Davide Reato, and Marom Bikson, Gyri-precise head model of transcranial direct current stimulation: improved spatial focality using a ring electrode versus conventional rectangular pad, Brain stimulation, 2(4):201-207, 2009. 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 特許文献1には、指の両側面を走る2本の求心性神経の各々に沿って当接される2個の刺激電極と、2個の刺激電極よりも掌側に当接される1個のアース電極と、刺激電極の各々に、刺激電極端子の各々に対応する波高と周波数の少なくとも一方を制御した所定の電気信号を与える電気信号発生部とを有しており、刺激電極の各々に電気信号を与えることにより、2本の求心性神経に電気刺激を発生させ、電気刺激により、指の末節位置に触覚を生じさせることを特徴とする空間透明型触覚提示装置が開示されている。 【0006】 特許文献1に記載の空間透明型触覚提示装置では、電気刺激位置とは異なる指の末節位置に触覚を知覚させることができ、オブジェクトとの対話部位である指は覆われていない。しかしながら、特許文献1に記載の空間透明型触覚提示装置では電極が指の動きを妨害するおそれがあり、また、知覚させる触覚の位置は指の特定の位置に限られていた。 【0007】 そこで、本発明は、ユーザの動きに干渉することなく、様々な位置で触覚を誘導することができる触覚電気刺激装置及び触覚電気刺激方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明の一態様に係る触覚電気刺激装置は、人の関節の周りに配置される複数の陰極電極と、人に配置される陽極電極と、陰極電極の各々に電気信号を出力する信号出力部とを備え、陰極電極の各々に電気信号を出力することにより関節を通る神経束に電気刺激を発生させ、当該電気刺激により、電気信号を出力した陰極電極位置よりも中枢神経から遠い位置に触覚を誘導する。 【0009】 この態様によれば、触覚電気刺激装置は、軽量で小型の電極を関節に配置することで、ユーザの動きに干渉することなく、様々な位置で触覚を誘導することができる。触覚電気刺激装置は、ユーザが実際のオブジェクトと対話していない場合だけでなく、ユーザが実際のオブジェクトと対話している場合にも触覚を生じさせ、オブジェクトの手触りや質感を変化させることができる。さらに、触覚電気刺激装置は、配置された複数の陰極電極のうちの1つを選択して刺激することで、刺激した陰極電極位置に応じて高精度に制御される位置に触覚を誘導することができる。 【0010】 上記触覚電気刺激装置において、陽極電極は、複数の陰極電極よりも中枢神経に近い位置に配置されてもよい。この態様によれば、利用局面に応じて最適な位置に陽極電極を配置することができる。 (【0011】以降は省略されています) この特許をJ-PlatPatで参照する