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公開番号2024035189
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2023139791
出願日2023-08-30
発明の名称しわ抑制用組成物
出願人有機合成薬品工業株式会社,国立大学法人九州大学
代理人個人
主分類A23L 33/175 20160101AFI20240306BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】本発明の目的は、安全性に優れたしわ抑制用成分を提供することである。
【解決手段】前記課題は、本発明のβ-アラニン又はその塩を有効成分として含む、しわ抑制用組成物によって解決することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
β-アラニン又はその塩を有効成分として含む、しわ抑制用組成物。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
皮膚真皮細胞におけるI型コラーゲン構成要素(COL1A1)の促進、I型コラーゲン分解酵素の抑制、エラスチンの合成の促進、ミクロフィブリル関連タンパク質(MFAP4)の促進、エラスチン分解酵素の抑制、ヒアルロン酸合成酵素の促進、又はヒアルロン酸分解酵素の抑制による、請求項1に記載のしわ抑制用組成物。
【請求項3】
β-アラニン又はその塩により筋肉細胞から産生される培養物を含む、しわ抑制用組成物。
【請求項4】
皮膚真皮細胞におけるI型コラーゲン構成要素(COL1A1)の促進、I型コラーゲン分解酵素の抑制、エラスチンの合成の促進、ミクロフィブリル関連タンパク質(MFAP4)の促進、エラスチン分解酵素の抑制、ヒアルロン酸合成酵素の促進、又はヒアルロン酸分解酵素の抑制による、請求項3に記載のしわ抑制用組成物。
【請求項5】
前記培養物がエクソソームである、請求項3に記載のしわ抑制用組成物。
【請求項6】
食品組成物又は化粧料組成物である、請求項1~5のいずれか一項に記載のしわ抑制用組成物。
【請求項7】
β-アラニン又はその塩の有効量を対象に投与する工程を含む、しわ抑制方法。
【請求項8】
β-アラニン又はその塩により筋肉細胞から産生される培養物の有効量を対象に投与する工程を含む、しわ抑制方法。
【請求項9】
前記培養物がエクソソームである、請求項8に記載のしわ抑制方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、しわ抑制用組成物に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
皮膚は人体の最外層を形成し、生体保護に重要な役割を果たしている。一方、外観が視覚的に捉えられるため、美容においても重要である。すなわち、健康及び美容において、皮膚老化防止への関心が高まっている。
老化による皮膚のしわ、たるみ等の症状を改善する効果を示す成分として、グルコシルセラミド(特許文献1)、フラーレン類(特許文献2)、及びイタチガヤの抽出物(特許文献3)などが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-241370号公報
国際公開第2009/113426号
特開2011-190212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、安全性に優れたしわ抑制用成分の開発が期待されている。従って、本発明の目的は、安全性に優れたしわ抑制用成分を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、安全性に優れたしわ抑制用成分について、鋭意研究した結果、驚くべきことに、β-アラニンが優れたしわ抑制作用を示すことを見出した。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
従って、本発明は、
[1]β-アラニン又はその塩を有効成分として含む、しわ抑制用組成物、
[2]皮膚真皮細胞におけるI型コラーゲン構成要素(COL1A1)の促進、I型コラーゲン分解酵素の抑制、エラスチンの合成の促進、ミクロフィブリル関連タンパク質(MFAP4)の促進、エラスチン分解酵素の抑制、ヒアルロン酸合成酵素の促進、又はヒアルロン酸分解酵素の抑制による、[1]に記載のしわ抑制用組成物、
[3]β-アラニン又はその塩により筋肉細胞から産生される培養物を含む、しわ抑制用組成物、
[4]皮膚真皮細胞におけるI型コラーゲン構成要素(COL1A1)の促進、I型コラーゲン分解酵素の抑制、エラスチンの合成の促進、ミクロフィブリル関連タンパク質(MFAP4)の促進、エラスチン分解酵素の抑制、ヒアルロン酸合成酵素の促進、又はヒアルロン酸分解酵素の抑制による、[3]に記載のしわ抑制用組成物、
[5]前記培養物がエクソソームである、[3]に記載のしわ抑制用組成物、
及び
[6]食品組成物又は化粧料組成物である、[1]~[5]のいずれかに記載のしわ抑制用組成物、
に関する。
また、本明細書は、
[7]β-アラニン又はその塩の有効量を対象に投与する工程を含む、しわ抑制方法(医療行為として実施してもよく、医療行為を除いてもよい)、
[8]β-アラニン又はその塩により筋肉細胞から産生される培養物の有効量を対象に投与する工程を含む、しわ抑制方法(医療行為として実施してもよく、医療行為を除いてもよい)、
[9]前記培養物がエクソソームである、[8]に記載のしわ抑制方法(医療行為として実施してもよく、医療行為を除いてもよい)、
[10]β-アラニン又はその塩を筋肉細胞に接触させることにより産生される培養物、及び
[11]β-アラニン又はその塩を筋肉細胞に接触させることにより産生されるエクソソーム、
を開示する。
【発明の効果】
【0006】
本発明のしわ抑制用組成物によれば、皮膚のしわを効果的に抑制することができる。しわ抑制用組成物は、食品組成物又は化粧料組成物として用いることができる。本発明によれば、安全性に優れたしわ抑制剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
β-アラニンによる皮膚真皮線維芽細胞におけるヒアルロン酸の合成酵素(HAS2)に対する作用を検討したグラフである。
β-アラニンによるC2C12細胞の上清を介した、皮膚真皮線維芽細胞におけるCOL1A1、及びMMP-1に対する作用を検討したグラフである。
β-アラニンによるC2C12細胞の上清を介した、皮膚真皮線維芽細胞におけるELN、及びELANEに対する作用を検討したグラフである。
β-アラニンによるC2C12細胞の上清を介した、皮膚真皮線維芽細胞におけるHAS2、及びHYAL1に対する作用を検討したグラフである。
β-アラニンによりC2C12細胞から分泌されたエクソソームを皮膚真皮線維芽細胞に添加した場合の、COL1A1、HAS2、ELN、及びMFAP4に対する作用を示したグラフである。
β-アラニンによりC2C12細胞から分泌されたエクソソームを皮膚真皮線維芽細胞に添加した場合の、MMP-1、HYAL1、及びELANEに対する作用を示したグラフである。
エクソソーム処理による皮膚真皮線維芽細胞のCOL1A1タンパク質の免疫染色の写真からCOL1A1タンパク質陽性の面積を測定したグラフである。
エクソソーム処理による皮膚真皮線維芽細胞のCOL1A1タンパク質の免疫染色の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のしわ抑制用組成物は、β-アラニン又はその塩を有効成分として含む。
【0009】
β-アラニンは下記式[1]:
JPEG
2024035189000001.jpg
16
128
で表される化合物であり、3-アミノプロパン酸(3-aminopropanoic acid)とも称される。本発明のしわ抑制用組成物に含まれるβ-アラニンとしては、β-アラニンを比較的多く含む食品又は天然物からの抽出物、濃縮物、又は精製物等を用いることができる。また、合成されたβ-アラニンを用いてもよい。β-アラニンは、例えばβ-プロピオラクトンからのβ-アラニン合成法(Ford, Org. Sys. Coll. Vol. 3, 34(1955))によって合成することができる。別の合成方法として、アクリロニトリル及びアンモニアから合成することができる。
【0010】
β-アラニンの塩としては、無機塩基又は有機塩基等との塩、あるいは酸との塩であって、医薬、食品又は化粧料として許容される塩であれば限定されない。具体的な無機塩基又は有機塩基等との塩としては、無機塩基、有機塩基、又は金属アルコキシドとの塩が挙げられる。β-アラニンと無機塩基、有機塩基、又は金属アルコキシドとの混合により生成しうる。
塩を形成しうる無機塩基としては、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、又はカリウム等)の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、酢酸塩、又は水素化物;アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシウム、又はバリウム)の水酸化物、又は水素化物等が挙げられる。塩を形成しうる有機塩基としては、ジメチルアミン、トリエチルアミン、ピペラジン、ピロリジン、ピペリジン、2-フェニルエチルアミン、ベンジルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピリジン、又はコリジン等が挙げられる。また、金属アルコキシドとしては、ナトリウムメトキシド、カリウムtert-ブトキシド、又はマグネシウムメトキシド等が挙げられる。β-アラニンの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、又はそれらの組み合わせが好ましい。
また、具体的な酸との塩としては、無機酸、又は有機酸との塩が挙げられる。塩を形成しうる無機酸としては、塩酸が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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