TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024033218
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022136680
出願日2022-08-30
発明の名称尿量測定装置
出願人株式会社ゼオシステム
代理人個人
主分類G01N 33/493 20060101AFI20240306BHJP(測定;試験)
要約【課題】尿量測定の取り扱いが手軽な携帯型を含む尿量測定装置を提供する。
【解決手段】排尿される尿を受ける捕尿カップ1は、その底面からの高さをy、そのy位置における半径をrとしたとき、rがy1/4に比例する容器とする。捕尿カップ1の底部には排出孔2設け、上部には尿漏れ穴3を設ける。排尿時に尿を捕尿カップ1内に受け排出孔2から排出する。その排出開始から排出終了までの時間tを検出し排尿量VをV=C´t3/2(C´は定数)の演算データによって求める。更に捕尿カップの上部に小孔を有す小型受け皿を設置し、温度センサ、電気電導度センサを設置、捕尿カップの底出口付近に設けた電導度センサでの測定をもとに、塩分排泄量、深部体温、平均排尿速度を求める。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
排尿される尿を受ける捕尿カップを具備し、該捕尿カップの底部には受けた尿を排出する排出孔が設けられており、前記捕尿カップの内周面は円周面と成し、該捕尿カップ内の底面からの高さをy、その高さy位置における前記円周面の半径をrとしたとき、前記捕尿カップは前記rがy
1/4
に比例する関係を有する容器と成し、前記排出孔からの尿の排出開始時と排出終了時とを検出する尿排出検出センサと、該尿排出検出センサの検出情報に基き尿の排出開始時から排出終了時までの尿排出時間tを計測する尿排出時間計測手段が設けられ、尿の排出量をV、Cを定数としてV=Ct
3/2
の式が尿排出量演算データとして与えられていて、前記尿排出時間計測手段によって計測された尿排出時間tに基き、前記尿排出量演算データによって尿の排出量Vを求める尿排出量演算手段が設けられていることを特徴とする携帯型を含む尿量測定装置。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記捕尿カップの上部側には尿が捕尿カップの上端から溢れ出るのを防止するための尿漏れ穴が設けられ、前記尿排出量演算データによって尿の排出量Vを求める場合には前記尿漏れ穴から排出される尿を含めて捕尿カップから外部へ排出される尿は全て前記捕尿カップの底部の前記排出孔であって該排出孔の孔面積よりも予め定められる面積分だけ大きな面積を有する仮定の排出孔から排出されると見做して修正されたV=C´t
3/2
の尿排出量演算データを用いて前記尿排出量演算手段により尿の排出量Vが求められることを特徴とする請求項1記載の携帯型を含む尿量測定装置。
【請求項3】
前記尿漏れ穴から外部への尿の漏れ排出を検出する尿漏れ検出センサが設けられ、該尿漏れ検出センサにより前記尿漏れ穴から外部への尿の漏れが検出されている間は前記V=C´t
3/2
の尿排出量演算データを用いて前記尿排出量演算手段により尿の排出量Vが求められ、前記尿漏れ検出センサにより前記尿漏れ穴から外部への尿の漏れが検出されていない状態で、前記尿排出検出センサにより、前記排出孔からの尿の排出が検出されているときには、前記V=Ct
3/2
の尿排出量演算データを用いて前記尿排出量演算手段により尿の排出量Vが求められるという如く、前記尿漏れ穴から外部への尿の漏れが生じているか否かに応じて尿排出量演算データが切り替え使用され、それぞれの尿排出量演算データを用いて求められる尿の排出量の和が1回の排尿時におけるトータルの尿排出量として求められることを特徴とする請求項2記載の携帯型を含む尿量測定装置。
【請求項4】
前記捕尿カップ内の底部には前記排出孔に向かう尿の流れが渦状の流れとなるのを防止するための渦流防止手段が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3記載の携帯型を含む尿量測定装置。
【請求項5】
前記捕尿カップに受け入れた尿中の塩分濃度を検出するための尿中塩分濃度検出用センサが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の携帯型を含む尿量測定装置。
【請求項6】
前記尿中塩分濃度検出用センサは、前記採尿者の尿温度に対応する尿電導度を検出するための電導度検出用電極と、前記採尿者の尿温度対応する尿中のナトリウムイオン濃度を検出するためのナトリウムイオン濃度検出用電極の少なくとも一方の検出電極を有して形成されていることを特徴とする請求項5記載の携帯型を含む尿量測定装置。
【請求項7】
前記捕尿カップに受け入れた排尿者の尿の温度を検出するための尿温度検出用センサが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の携帯型を含む尿量測定装置。
【請求項8】
前記捕尿カップ内の上部開口部位には上向き状に皿状容器が配置されており、該皿状容器の上端側には該皿状容器の側壁がわから該皿状容器内に突き出し配置された基板が平置き姿勢で設けられており、該基板の上面側に前記尿中塩分濃度検出用センサの尿の塩分濃度に対応する尿電導度を検出するための電導度検出用電極と、前記基板の上面から浮かして配置された尿温度検出用センサの電極とが設けられ、前記皿状容器の底壁には皿状凹部空間を捕尿カップ内空間に連通する孔が形成されていることを特徴とする請求項6または請求項7記載の携帯型を含む尿量測定装置。
【請求項9】
前記尿排出量演算手段によって求められた尿排出量のデータと、前記尿排出検出センサの検出情報と、前記尿漏れ検出センサの検出情報と、前記尿中塩分濃度検出用センサにより検出される検出情報と、前記尿温度検出センサにより検出される検出情報との一つ以上の情報を外部の受信部に向けて発信する情報信号発信部が設けられていることを特徴とする請求項7または請求項8記載の携帯型を含む尿量測定装置。
【請求項10】
捕尿カップには該捕尿カップを手に持って取り扱うための手持ちレバー部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一つに記載の携帯型を含む尿量測定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭等の病院外でも容易に用いることができ、尿量を簡易に測定し、尿中塩分排泄量、排尿速度、尿温度などの側手を可能とする携帯型を含む尿量測定装置に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
高齢化社会において、様々な生活習慣病の治療や予防の大切さが重要視されている。高齢化に伴う障害の例として、例えば男性における前立腺肥大等を原因とする排尿障害や膀胱機能障害等の障害を持つ人が増えており、これらの診断や治療を行う上で、尿の排出量を測定することが重要である。また、塩分の多量摂取は、高血圧や心疾患、腎障害、胃がん、夜間頻尿などに影響するものであり、摂取塩分は大部分が尿に排泄されることから、尿中の塩分量を測定することによって塩分摂取量を推定することも重要であると考えられる。更に、感染症や熱中症の早期発見、性周期を推定できる尿温度を測定し、多くの病態管理に必要である。
【0003】
尿量を測定する装置として、従来は、例えば便器に尿量計を設置し、便器の中の水位変化を調べる設置型の装置が用いられている。また、尿を容器に貯めて、例えばロードセルを使用して尿の重さの変化を調べるものや、尿を貯めないで尿流量特性を測定する装置も提案されている(例えば特許文献1、2、参照)。
【0004】
塩分をどの位摂取しているかはわかりにくいが、尿には摂取塩分量の90%以上が排泄(排出)されるので、尿中の塩分量を測定することが一般的に行われている。尿中の塩分量測定方法としては、例えば24時間尿を、例えばプラスチック製容器や、排尿毎の尿の1/50を比例採尿するユリンメートP(ユリンメートは登録商標:住友ベークライト株式会社製)のような特別な容器に採尿して尿量を測定するとともに、尿中のNa(ナトリウム)イオン濃度を高価な分析機器で測定するか分析機関に分析依頼するかして尿中塩分量を測定する方法があり、尿量と尿中塩分濃度の値に基づき1日の塩分量を推定することが行われる。また、スポット尿から、クレアチニン量とナトリウム量を分析し、年齢、身長、体重のデータから推定される1日のクレアチニン排泄量とナトリウム排泄量との比を利用して、1日の尿への塩分排泄量を推定する方法や、特許文献3のように、夜間尿を1リットルのコップに採取し、その中の塩分量を測り、統計的な演算式から1日の塩分量を推定する方法も知られている。
【0005】
なお、人の体調管理を行う上で、人の深部体温の測定も重要なものであるが、尿は体の核心にある膀胱に蓄積された後に放出されるので、その温度は深部体温を反映すると言われていることから、尿から人の深部体温を的確に測定できれば、体調管理の利用に有効であると考えられる。尿温度を測定する装置として、便器内に検温部を設け、その検温部を通過する尿の温度を測定するものが提案されている(例えば、特許文献4、参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第5553315号公報
特開2016-178966号公報
特許第37126396号公報
特開昭63-171933号公報
特開2020-101381号公報
【非特許文献】
【0007】
Tochikubo et .al Simple portable device for sampling a whole day’s urine and its application to hypertensive patients. Hypertension ;5(2):270-274,1983.
山末耕太郎 他 著「家庭での塩分、カリウム摂取量測定方の検討」日循予防誌 2004年、39巻 p157-163
太田雅規 他 著「核心温の指標としての尿温測定の意義」産得衛誌 2008年50巻、p226-229.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記のような便器に設置するタイプの尿量計は、設置に多額の設備費を投入する必要があるといった問題があり、しかも、特定の便器でしか尿流量を測定(計測も)できないといった問題もある。同様に、深部体温を測定する方法においても、特許文献4に記載されているような、便器内に検温部を設けて該検温部を通過する尿の温度を測定する上記のような方法では、特定の便器でしか深部体温を検出できないといった問題がある。
【0009】
一方、尿を容器に貯めて尿量を測定する尿量測定方法は、特定の便器での採尿を必要としないものの、前記のようにロードセルを使用して重さの変化を調べるものは取り扱いがしにくいといった問題があり、尿をコップ等の容器に貯めてから尿量を測定する方法は、臭い等で嫌われることがあった。また、尿を容器にためないで測定するものにおいて、特許文献1に記載されている尿量計は、超音波ドプラー方式を応用した尿流計であるが、指に取り付けて使用されるもので取り扱い性等が悪く、精度も悪いことから実用化されていない。また、特許文献2,5に記載されているような水車の回転情報に基いて尿量を測定するものは、一般家庭での普及を広く図る上ではまだ価格的に問題があり、より一層の価格低減が望まれるものであった。
【0010】
また、従来の尿中塩分濃度測定方法は、それぞれ、以下に示すような問題を有する。例えば容器に貯めた尿のNaイオン濃度を測定する方法においては、Naイオン濃度の測定のためには高価な分析機器を必要としたり、採尿した尿を分析機関に依頼して分析したりする必要があるため、尿中塩分濃度の測定が非常に大変であるといった問題があった。また、採尿される夜間尿等に基づいて1日の塩分量を推定する方法は、夜間尿と24時間尿との関係に個人差があるため精度が不十分で、正確な塩分量推定ができないといった問題があり、スポット尿から1日の尿への塩分排泄量を推定する方法も家庭では測定できず、精度的にも不十分であった。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
健康状態検査材
13日前
株式会社CCT
表示装置
12日前
株式会社トプコン
測量装置
18日前
株式会社トプコン
測量装置
18日前
日本精機株式会社
センサユニット
4日前
株式会社チノー
放射温度計
5日前
個人
コンベックスルール用測定部品
11日前
トヨタ自動車株式会社
給水治具
10日前
大和製衡株式会社
組合せ計量装置
3日前
大和製衡株式会社
組合せ計量装置
3日前
東将精工株式会社
測定器具補助具
12日前
大和製衡株式会社
組合せ計量装置
3日前
中部電力株式会社
スミヤ濾紙
18日前
株式会社ミツトヨ
光学式エンコーダ
13日前
東レエンジニアリング株式会社
衝撃試験機
13日前
三菱マテリアル株式会社
温度センサ
10日前
日立建機株式会社
作業機械
17日前
豊田合成株式会社
重量測定装置
10日前
住友金属鉱山株式会社
検査装置
3日前
東レ株式会社
センサー素子及びガスセンサー
17日前
住友金属鉱山株式会社
セレン評価方法
3日前
株式会社ティアンドデイ
温度測定装置
10日前
ニシム電子工業株式会社
液位検出装置
4日前
トヨタ自動車株式会社
表示装置
4日前
株式会社 システムスクエア
検査装置
12日前
株式会社ダイナックス
電流検出器
3日前
株式会社不二越
歯車寸法測定装置
12日前
笹田磁気計測研究所株式会社
磁気傾度計
5日前
アズビル株式会社
隔膜真空計の製造方法
18日前
アズビル株式会社
圧力センサの製造方法
18日前
本田技研工業株式会社
外界認識装置
5日前
トヨタ自動車株式会社
情報処理装置
4日前
本田技研工業株式会社
情報提供装置
18日前
株式会社島津製作所
分注装置
11日前
株式会社ティアンドデイ
携帯型温度測定装置
10日前
株式会社アイティーコスモス
センサシステム
3日前
続きを見る