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公開番号2024031654
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022135338
出願日2022-08-26
発明の名称構造体の製造方法及び構造体の製造装置
出願人国立大学法人山梨大学
代理人SK弁理士法人,個人,個人
主分類G01N 27/30 20060101AFI20240229BHJP(測定;試験)
要約【課題】簡易な装置及び工程により、微細な貫通孔に均一に充填材を充填可能な構造体の製造方法及び構造体の製造装置を提供する。
【解決手段】本発明によれば、構造体の製造方法であって、充填工程を備え、前記充填工程では、貫通孔を有する貫通孔膜の第2主面側に、前記貫通孔を覆うように第2多孔質シートを配置した状態で、前記充填材を厚み方向に押圧して、前記貫通孔膜の第1主面側から充填材を前記貫通孔内に充填する、方法が提供される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
構造体の製造方法であって、
充填工程を備え、
前記充填工程では、貫通孔を有する貫通孔膜の第2主面側に、前記貫通孔を覆うように第2多孔質シートを配置した状態で、充填材を厚み方向に押圧して、前記貫通孔膜の第1主面側から前記充填材を前記貫通孔内に充填する、方法。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記充填工程では、さらに、前記貫通孔膜の第1主面の少なくとも一部と接するように第1多孔質シートを配置した状態で、前記貫通孔膜の第1主面側から前記充填材を前記貫通孔内に充填する、方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の方法であって、
前記貫通孔膜は、直径100μm以下の貫通孔を有する、方法。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の方法であって、
除去工程を備え、
前記除去工程では、前記充填工程後に前記貫通孔膜を除去する、方法。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の方法であって、
前記構造体がバイポーラ電極である、方法。
【請求項6】
構造体の製造装置であって、
貫通孔膜供給手段と、充填材供給手段と、第2多孔質シート供給手段と、充填手段を備え、
前記貫通孔膜供給手段は貫通孔を有する貫通孔膜を供給し、
前記充填材供給手段は、前記貫通孔膜上に充填材を供給し、
前記第2多孔質シート供給手段は、前記貫通孔膜の第2主面側に、前記貫通孔を覆うように第2多孔質シートを供給及び配置し、
前記充填手段は、前記充填材を厚み方向に押圧して前記貫通孔膜の第1主面側から前記充填材を前記貫通孔内に充填する、装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、
さらに、前記貫通孔膜の第1主面の少なくとも一部と接するように第1多孔質シートを供給及び配置する第1多孔質シート供給手段
を備える、装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、構造体の製造方法及び構造体の製造装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【0002】
様々な用途の構造体の製造において、貫通孔を有する膜である貫通孔膜に、ペースト等の充填材を充填する工程が必要とされている。
【背景技術】
【0003】
特許文献1は半導体基板に関し、減圧された空間内で、半導体基板に被着されているマスクに対して所定のギャップを保ちながら相対的に移動するノズルの吐出口より金属ペーストを吐出させて、マスク上に金属ペーストを塗布する工程を含む金属ペースト充填方法が開示されている。
【0004】
また、特許文献2はコンデンサの製造方法に関し、緻密化したセラミック材料からなる板状部材の板厚方向にビアホールを形成し、該ビアホールにビア導体となる金属ペーストを充填することにより金属ペースト充填済み板状部材を作製し、この板状部材を前記セラミック材料の融点よりも低温で二次焼成することにより前記セラミック材料と前記ビア導体とからなる板状基体を得る工程を含むコンデンサの製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-157863
特開2005-243842
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の方法では、孔内の空気を抜き、孔に均一にペースト等を充填するために、充填工程が減圧下で行われており、多くの工程や設備が必要であった。また、特許文献2の方法では、充填した充填材を高密度化するために、高温での加熱焼成が必須であり、加熱のための設備や工程が必要とされ、加熱のためのエネルギー、コストがかかり、さらに、貫通孔膜や充填材として、特定の耐熱性を有する材料しか用いることができなかった。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、簡易な装置及び工程により、微細な貫通孔に均一に充填材を充填可能な構造体の製造方法及び構造体の製造装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、構造体の製造方法であって、充填工程を備え、前記充填工程では、貫通孔を有する貫通孔膜の第2主面側に、前記貫通孔を覆うように第2多孔質シートを配置した状態で、前記充填材を厚み方向に押圧して、前記貫通孔膜の第1主面側から充填材を前記貫通孔内に充填する、方法が提供される。
【0009】
本発明者が鋭意検討を行ったところ、貫通孔を有する貫通孔膜に充填材を充填する際、貫通孔膜の第2主面側に貫通孔を覆うように多孔質シートを配置した状態で、充填材を厚み方向に押圧して貫通孔膜の第1主面側から充填材を貫通孔内に充填することで、貫通孔に均一に充填材を充填することができることを見出した。発明者らが得た知見によれば、貫通孔膜の第2主面側に貫通孔を覆うように多孔質シートを配置した状態で第1主面側から充填材を押圧すると、多孔質シートが、貫通孔内の気体が抜ける通り道となり、かつ、貫通孔から漏れ出た余剰充填材、及び/又は充填材に含まれる分散媒を吸着することにより、充填材を均一に充填することができる。
【0010】
本発明によれば、従来の方法で必要とされた、減圧のためのチャンバーや真空ポンプ、焼成のための加熱装置等の特定の設備を要さず、貫通孔、特には微細な貫通孔を有する貫通孔膜に均一に充填材を充填することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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