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公開番号
2024148741
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-18
出願番号
2023062125
出願日
2023-04-06
発明の名称
解析方法及び解析システム
出願人
国立大学法人山梨大学
代理人
SK弁理士法人
,
個人
,
個人
主分類
G01N
27/62 20210101AFI20241010BHJP(測定;試験)
要約
【課題】被検体から採取された試料に対する複雑な前処理を必要とせずに被検体の状態を分類可能である解析方法を提供する。
【解決手段】本発明によれば、解析方法であって、質量分析工程と、分類工程と、を備え、前記質量分析工程では、質量分析装置が、エレクトロスプレーイオン化法によって探針部が保持する生体試料の質量分析を実行し、各質量電荷比におけるイオン強度を含む測定データを出力し、前記探針部は、電圧が印加される探針と、溶媒を保持する貯蔵部と、を有し、前記分類工程では、プロセッサが、学習モデルを用いて、前記測定データに含まれる複数の質量電荷比におけるイオン強度に基づき、前記生体試料に対応する被検体の状態を分類する、方法が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
解析方法であって、
質量分析工程と、分類工程と、を備え、
前記質量分析工程では、質量分析装置が、エレクトロスプレーイオン化法によって探針部が保持する生体試料の質量分析を実行し、各質量電荷比におけるイオン強度を含む測定データを出力し、
前記探針部は、電圧が印加される探針と、溶媒を保持する貯蔵部と、を有し、
前記分類工程では、プロセッサが、学習モデルを用いて、前記測定データに含まれる複数の質量電荷比におけるイオン強度に基づき、前記生体試料に対応する被検体の状態を分類する、
方法。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
相対化処理工程をさらに備え、
前記相対化処理工程では、プロセッサが、前記複数の質量電荷比におけるイオン強度の合計値で、前記複数の質量電荷比におけるイオン強度を除した各質量電荷比に対応する複数の相対イオン強度を算出し、
前記分類工程では、プロセッサが、前記学習モデルを用いて、前記複数の相対イオン強度に基づき、前記被検体の状態を分類する、
方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の方法であって、
前記分類工程では、プロセッサが、前記学習モデルを用いて、前記生体試料が採取された被検体が癌である確率を算出し、前記確率及び所定基準値に基づき、前記被検体が癌であるか否かを分類する、
方法。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の方法であって、
前記生体試料は、血清である、
方法。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の方法であって、
前記溶媒は、水と混合可能な有機溶媒と、水と、を含み、
前記溶媒は、前記有機溶媒を40~70%含む、
方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、
前記有機溶媒は、メタノール、エタノール、及び2-プロパノールからなる群から選択される1種以上を含む、
方法。
【請求項7】
機械学習方法であって、
質量分析工程と、機械学習工程と、を備え、
前記質量分析工程では、質量分析装置が、エレクトロスプレーイオン化法によって探針部が保持する生体試料の質量分析を実行し、各質量電荷比におけるイオン強度を含む測定データを出力し、
前記探針部は、電圧が印加される探針と、溶媒を保持する貯蔵部と、を有し、
前記機械学習工程では、プロセッサが、前記測定データに含まれる複数の質量電荷比におけるイオン強度を入力とし、前記生体試料に対応する被検体の状態を出力とした組の教師データに基づく機械学習によって学習モデルを生成する、
方法。
【請求項8】
解析システムであって、
質量分析部と、解析部と、を備え、
前記質量分析部は、質量分析装置にエレクトロスプレーイオン化法によって探針部が保持する第1生体試料の質量分析を実行させ、各質量電荷比におけるイオン強度を含む第1測定データを出力し、
前記探針部は、電圧が印加される探針と、溶媒を保持する貯蔵部と、を有し、
前記解析部は、学習モデルを用いて、前記第1測定データに含まれる複数の質量電荷比におけるイオン強度に基づき、前記第1生体試料に対応する第1被検体の状態を分類する、
システム。
【請求項9】
請求項8に記載のシステムであって、
機械学習部をさらに備え、
前記質量分析部は、質量分析装置にエレクトロスプレーイオン化法によって探針部が保持する第2生体試料の質量分析を実行させ、各質量電荷比におけるイオン強度を含む第2測定データを出力し、
前記機械学習部は、前記第2測定データに含まれる複数の質量電荷比におけるイオン強度を入力とし、前記第2生体試料に対応する第2被検体の状態を出力とした組の教師データに基づく機械学習によって前記学習モデルを生成し、
前記解析部は、生成された前記学習モデルを用いて、前記第1測定データに含まれる複数の質量電荷比におけるイオン強度に基づき、前記第1被検体の状態を分類する、
システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、解析方法及び解析システムに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
癌等の疾病やその他の身体の状態を判定する方法は長年求められている。例えば、膵癌は、罹患しても低ステージでは自覚症状がほとんど無いことや、膵臓が他の臓器に囲まれていることなどから発生しても非常に見つけにくい癌である。そのため、膵癌の早期発見法が必要とされている。例えば、膵癌のバイオマーカから膵癌の診断をする技術(特許文献1)が開発されてきた。特許文献1では、血液由来の試料のMALDI-TOF-MS型分析機による特定の糖鎖の検出強度について各種分類器を用いて膵臓癌の判定を行う方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-270996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1では、検体である血液中の糖タンパクから特定の酵素等を用いてN結合型糖鎖を遊離させる工程や遊離させた糖鎖を精製する工程等の複雑な前処理が必要であり、質量分析に至るまでの工程が簡便とはいえずその実施は容易とはいえなかった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、被検体から採取された試料に対する複雑な前処理を必要とせずに被検体の状態を分類可能である解析方法及び解析システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の探針部を用いたイオン化方法を用いることにより、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
以下の発明が提供される。
[1]解析方法であって、質量分析工程と、分類工程と、を備え、前記質量分析工程では、質量分析装置が、エレクトロスプレーイオン化法によって探針部が保持する生体試料の質量分析を実行し、各質量電荷比におけるイオン強度を含む測定データを出力し、前記探針部は、電圧が印加される探針と、溶媒を保持する貯蔵部と、を有し、前記分類工程では、プロセッサが、学習モデルを用いて、前記測定データに含まれる複数の質量電荷比におけるイオン強度に基づき、前記生体試料に対応する被検体の状態を分類する、方法。
[2][1]に記載の方法であって、相対化処理工程をさらに備え、前記相対化処理工程では、プロセッサが、前記複数の質量電荷比におけるイオン強度の合計値で、前記複数の質量電荷比におけるイオン強度を除した各質量電荷比に対応する複数の相対イオン強度を算出し、前記分類工程では、プロセッサが、前記学習モデルを用いて、前記複数の相対イオン強度に基づき、前記被検体の状態を分類する、方法。
[3][1]又は[2]に記載の方法であって、前記分類工程では、プロセッサが、前記学習モデルを用いて、前記生体試料が採取された被検体が癌である確率を算出し、前記確率及び所定基準値に基づき、前記被検体が癌であるか否かを分類する、方法。
[4][1]~[3]の何れか1つに記載の方法であって、前記生体試料は、血清である、方法。
[5][1]~[4]の何れか1つに記載の方法であって、前記溶媒は、水と混合可能な有機溶媒と、水と、を含み、前記溶媒は、前記有機溶媒を40~70%含む、方法。
[6][5]に記載の方法であって、前記有機溶媒は、メタノール、エタノール、及び2-プロパノールからなる群から選択される1種以上を含む、方法。
[7]機械学習方法であって、質量分析工程と、機械学習工程と、を備え、前記質量分析工程では、質量分析装置が、エレクトロスプレーイオン化法によって探針部が保持する生体試料の質量分析を実行し、各質量電荷比におけるイオン強度を含む測定データを出力し、前記探針部は、電圧が印加される探針と、溶媒を保持する貯蔵部と、を有し、前記機械学習工程では、プロセッサが、前記測定データに含まれる複数の質量電荷比におけるイオン強度を入力とし、前記生体試料に対応する被検体の状態を出力とした組の教師データに基づく機械学習によって学習モデルを生成する、方法。
[8]解析システムであって、質量分析部と、解析部と、を備え、前記質量分析部は、質量分析装置にエレクトロスプレーイオン化法によって探針部が保持する第1生体試料の質量分析を実行させ、各質量電荷比におけるイオン強度を含む第1測定データを出力し、前記探針部は、電圧が印加される探針と、溶媒を保持する貯蔵部と、を有し、前記解析部は、学習モデルを用いて、前記第1測定データに含まれる複数の質量電荷比におけるイオン強度に基づき、前記第1生体試料に対応する第1被検体の状態を分類する、システム。
[9][8]に記載のシステムであって、機械学習部をさらに備え、前記質量分析部は、質量分析装置にエレクトロスプレーイオン化法によって探針部が保持する第2生体試料の質量分析を実行させ、各質量電荷比におけるイオン強度を含む第2測定データを出力し、前記機械学習部は、前記第2測定データに含まれる複数の質量電荷比におけるイオン強度を入力とし、前記第2生体試料に対応する第2被検体の状態を出力とした組の教師データに基づく機械学習によって前記学習モデルを生成し、前記解析部は、生成された前記学習モデルを用いて、前記第1測定データに含まれる複数の質量電荷比におけるイオン強度に基づき、前記第1被検体の状態を分類する、システム。
【図面の簡単な説明】
【0008】
第1実施形態に係る解析システム1の概要を示す図である。
質量分析装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
探針部11aに係る構成を示す概略図である。
図3の探針部11aの先端部Aの拡大図である。
図3の探針部11aの先端部Aの拡大図の別図である。
情報処理装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。
質量分析装置10の機能構成を示すブロック図である。
情報処理装置20の機能構成を示すブロック図である。
第1実施形態に係る解析方法の一例である。
第2実施形態に係る解析システム1の概要を示す図である。
図11Aは、質量分析装置10Aの機能構成を示すブロック図である。図11Bは、質量分析装置10Bの機能構成を示すブロック図である。
図12Aは、情報処理装置20Aの機能構成を示すブロック図である。図12Bは、情報処理装置20Bの機能構成を示すブロック図である。
モデル準備工程SBの一例である。
モデル利用工程SAの一例である。
実験において質量分析によって得られた測定データ、及び相対化処理により得られた各質量電荷比における相対イオン強度をしめす表である。
有機溶媒(アルコール)の種類によるイオン強度の違いを示すグラフである。
エタノールの濃度によるイオン強度の違いを示すグラフである。
データセットSのLeave-One-Out Cross-Validationによる検証結果を示す表である。
バリデーションセットに対する分類結果を示す表である。
バリデーションセットに対する分類結果に基づき算出される診断制度等を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
【0010】
1.第1実施形態
第1実施形態に係る解析方法及び解析システム1について説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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