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公開番号2024024907
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-26
出願番号2022127889
出願日2022-08-10
発明の名称硬化性組成物、硬化物および接合体
出願人デンカ株式会社
代理人個人
主分類C08L 101/00 20060101AFI20240216BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】自動車製造における物品同士の接着に好ましく用いられる硬化性組成物を提供すること。
【解決手段】150℃で1時間加熱し、続いて200℃で2時間加熱することで得られる硬化物を、以下[測定条件]に記載の条件で動的粘弾性測定することで得られる、横軸が温度T、縦軸が損失正接tanδであるグラフにおいて、温度Tが-70~70℃の領域と120~220℃の領域との両方に極大が認められる、硬化性組成物。[測定条件]測定温度範囲:-100~250℃、昇温速度:2℃/分、周波数:1Hz、振動モード:引張モード
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
硬化性組成物であって、
当該硬化性組成物を、150℃で1時間加熱し、続いて200℃で2時間加熱することで得られる硬化物を、以下[測定条件]に記載の条件で動的粘弾性測定することで得られる、横軸が温度T、縦軸が損失正接tanδであるグラフにおいて、温度Tが-70~70℃の領域と120~220℃の領域との両方に極大が認められる、硬化性組成物。
[測定条件]
測定温度範囲:-100~250℃
昇温速度:2℃/分
周波数:1Hz
振動モード:引張モード
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の硬化性組成物であって、
第1モノマーと、前記第1モノマーとは異なる第2モノマーとを含む、硬化性組成物。
【請求項3】
請求項2に記載の硬化性組成物であって、
前記第1モノマーを硬化させることが可能な第1硬化剤と、
前記第1の硬化剤とは異なり、前記第2モノマーを硬化させることが可能な第2硬化剤と、
を含む硬化性組成物。
【請求項4】
請求項2または3に記載の硬化性組成物であって、
前記第1モノマーがエポキシ樹脂を含み、
前記第2モノマーが多官能(メタ)アクリレートを含む、硬化性組成物。
【請求項5】
請求項2または3に記載の硬化性組成物であって、
前記第2モノマーがウレタン(メタ)アクリレートを含む、硬化性組成物。
【請求項6】
請求項2または3に記載の硬化性組成物であって、
前記第1モノマーが脂環構造および芳香環構造からなる群より選ばれる少なくともいずれかを含み、
前記第2モノマーが、ポリエーテル構造、ポリブタジエン構造、ポリイソプレン構造、ポリシロキサン構造およびポリエステル構造からなる群より選ばれる少なくともいずれかを含む、硬化性組成物。
【請求項7】
請求項2または3に記載の硬化性組成物であって、
前記第1モノマー100質量部に対する前記第2モノマーの量が、75~300質量部である、硬化性組成物。
【請求項8】
請求項3に記載の硬化性組成物であって、
前記第1硬化剤が、イミダゾール系化合物およびジシアンジアミド系化合物からなる群より選択される少なくともいずれかを含み、
前記第2硬化剤が、ラジカル重合開始剤を含む、硬化性組成物。
【請求項9】
請求項1または2に記載の硬化性組成物であって、
前記グラフにおける損失正接tanδの2つの極大の極大値が、ともに0.10~1.00である、硬化性組成物。
【請求項10】
請求項1または2に記載の硬化性組成物であって、
前記硬化物の、JIS K 7161-1:2014に準じて測定される、80℃での引張弾性率が、100~2000MPaである、硬化性組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化性組成物、硬化物および接合体に関する。より具体的には、特定の粘弾性特性を示す硬化性組成物等に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
硬化性組成物については、その工業的重要性から、これまで様々な観点での改良検討が行われてきている。
【0003】
硬化性組成物の重要な用途の1つとして、物品同士を接合する接着剤への応用がある。最近、自動車の製造において部品同士を硬化性組成物により接合するニーズが高まっている。
【0004】
特許文献1には、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するアクリルモノマーと、2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基のいずれとも反応する求核性反応基を有する化合物を含む硬化剤と、ブロック共重合体エラストマーと、を含む接着剤が記載されている。この接着剤において、ブロック共重合体エラストマーは、(i)単独で重合したときに80℃以上のガラス転移温度を有するホモポリマーを形成する第一のモノマーに由来するモノマー単位を含む第一のブロックと、(ii)単独で重合したときに-30℃以下のガラス転移温度を有するホモポリマーを形成する第二のモノマーに由来するモノマー単位を含む第二のブロックとを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-191826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
硬化性組成物を自動車製造における物品同士の接着に適用する場合、硬化性組成物の硬化物は、自動車の過酷な使用環境に耐えることが求められる。一例として、自動車製造における物品同士の接着に適用される硬化性組成物の硬化物は、低温において破断しづらく、かつ、高温においても高い弾性率を示すことが好ましい。別の例として、自動車製造における物品同士の接着に適用される硬化性組成物の硬化物は、ヒートショックを受けた後においても十分な接着性能を有していることが好ましい。
しかし、本発明者らの知見によれば、従来の硬化性組成物には、上記の観点において改善の余地があった。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的の1つは、自動車製造における物品同士の接着に好ましく用いられる硬化性組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、以下に提供される発明を完成させ、上記課題を解決した。
【0009】
本発明は、以下である。
1.
硬化性組成物であって、
当該硬化性組成物を、150℃で1時間加熱し、続いて200℃で2時間加熱することで得られる硬化物を、以下[測定条件]に記載の条件で動的粘弾性測定することで得られる、横軸が温度T、縦軸が損失正接tanδであるグラフにおいて、温度Tが-70~70℃の領域と120~220℃の領域との両方に極大が認められる、硬化性組成物。
[測定条件]
測定温度範囲:-100~250℃
昇温速度:2℃/分
周波数:1Hz
振動モード:引張モード
2.
1.に記載の硬化性組成物であって、
第1モノマーと、前記第1モノマーとは異なる第2モノマーとを含む、硬化性組成物。
3.
2.に記載の硬化性組成物であって、
前記第1モノマーを硬化させることが可能な第1硬化剤と、
前記第1の硬化剤とは異なり、前記第2モノマーを硬化させることが可能な第2硬化剤と、
を含む硬化性組成物。
4.
2.または3.に記載の硬化性組成物であって、
前記第1モノマーがエポキシ樹脂を含み、
前記第2モノマーが多官能(メタ)アクリレートを含む、硬化性組成物。
5.
2.~4.のいずれかに記載の硬化性組成物であって、
前記第2モノマーがウレタン(メタ)アクリレートを含む、硬化性組成物。
6.
2.~5.のいずれかに記載の硬化性組成物であって、
前記第1モノマーが脂環構造および芳香環構造からなる群より選ばれる少なくともいずれかを含み、
前記第2モノマーが、ポリエーテル構造、ポリブタジエン構造、ポリイソプレン構造、ポリシロキサン構造およびポリエステル構造からなる群より選ばれる少なくともいずれかを含む、硬化性組成物。
7.
2.~6.のいずれかに記載の硬化性組成物であって、
前記第1モノマー100質量部に対する前記第2モノマーの量が、75~300質量部である、硬化性組成物。
8.
3.に記載の硬化性組成物であって、
前記第1硬化剤が、イミダゾール系化合物およびジシアンジアミド系化合物からなる群より選択される少なくともいずれかを含み、
前記第2硬化剤が、ラジカル重合開始剤を含む、硬化性組成物。
9.
1.~8.のいずれかに記載の硬化性組成物であって、
前記グラフにおける損失正接tanδの2つの極大の極大値が、ともに0.10~1.00である、硬化性組成物。
10.
1.~9.のいずれかに記載の硬化性組成物であって、
前記硬化物の、JIS K 7161-1:2014に準じて測定される、80℃での引張弾性率が、100~2000MPaである、硬化性組成物。
11.
1.~10.のいずれかに記載の硬化性組成物であって、
前記硬化物の、JIS K 7161-1:2014に準じて測定される-40℃での引張伸び率が、20~100%である、硬化性組成物。
12.
1.~11.のいずれかに記載の硬化性組成物であって、
前記硬化物の、JIS K 7136:2000に従って測定されるヘーズが50%以下である、硬化性組成物。
13.
1.~12.のいずれかに記載の硬化性組成物であって、
前記硬化性組成物を用いて接着した冷間圧延鋼板について、JIS K 6850に準じて測定される引張せん断強度が、5.0~35MPaである、硬化性組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明の硬化性組成物は、自動車製造における物品同士の接着に好ましい特性を有する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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