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公開番号2024024542
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-22
出願番号2022127459
出願日2022-08-09
発明の名称ウレタンプレポリマー及びその製造方法
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C08G 18/10 20060101AFI20240215BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】可塑剤を多く用いることなく一定の粘度で高固形分化が可能であって、柔軟性が発現しやすいポリアルキレンオキシド構造を有しつつ、耐熱性や耐湿熱性が高いウレタン硬化物の形成に資するウレタンプレポリマー、並びに当該ウレタンプレポリマーを安定的に製造する製造方法を提供する。
【解決手段】NCO基末端を有するウレタンプレポリマー(E)、数平均分子量650未満のポリアルキレンオキシド(B)と数平均分子量650以上のポリアルキレンオキシド(C)を、ポリアルキレンオキシド(B)とポリアルキレンオキシド(C)の重量比率10/90~95/5の範囲で反応してなる水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
NCO基末端を有するウレタンプレポリマー(E)、数平均分子量650未満のポリアルキレンオキシド(B)と数平均分子量650以上のポリアルキレンオキシド(C)を、ポリアルキレンオキシド(B)とポリアルキレンオキシド(C)の重量比率10/90~95/5の範囲で反応してなる水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
少なくとも、下記の(X)工程、および(Y)工程を含む、請求項1に記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。
(X)工程;ポリオールとポリイソシアネート(D)を混合し、NCO基末端を有するウレタンプレポリマー(E)を形成する工程。
(Y)工程;(X)工程で得られたNCO基末端を有するウレタンプレポリマー(E)、数平均分子量650未満のポリアルキレンオキシド(B)と数平均分子量650以上のポリアルキレンオキシド(C)を10/90~95/5の範囲で含むポリオールとを、前記(X)工程及び(Y)工程で混合するポリオールの活性水素基の総量に対するポリイソシアネート(D)のNCO基の総量(NCO/OH比)が0.10~0.70の割合となる量比で混合し、水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)を製造する工程。
【請求項3】
(X)工程において、ポリオールが少なくとも数平均分子量3000以上のポリアルキレンオキシド(A)を含み、ポリオールの活性水素基の総量に対するポリイソシアネート(D)のNCO基の比率(NCO/OH比)が1.30~5.00の割合となる量比で混合する請求項2に記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。
【請求項4】
ポリアルキレンオキシド(C)が、炭素数3のアルキレンオキシド残基を有し、1分子中に活性水素基を3つ以上有する、請求項2に記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。
【請求項5】
ポリアルキレンオキシド(B)が、炭素数3のアルキレンオキシド残基を有し、1分子中に活性水素基を2つ有する、請求項2に記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。
【請求項6】
ポリアルキレンオキシド(B)、ポリアルキレンオキシド(C)が、いずれもアルキレンオキシド残基の含有率が90重量%以上であり、且つ脂肪族構造を有する、請求項2に記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。
【請求項7】
(X)工程におけるポリイソシアネート(D)が、脂肪族イソシアネート、脂環式イソシアネート及びこれらの変性体からなる群より選ばれる1種以上を含む、請求項2に記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。
【請求項8】
(X)工程において、ポリオールとポリイソシアネート(D)の総量100重量部に対して、金属成分を含むウレタン化触媒0.001~0.2重量部を接触する、請求項2に記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。
【請求項9】
ウレタンプレポリマー(F)が、不揮発分濃度が90%以上で25℃条件にて粘度が0.1~30Pa・s、且つ、目視上透明である、請求項2に記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ウレタンプレポリマーの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
粘着剤は、例えば、テープ、ラベル、シール、化粧用シート、滑り止めシート、両面粘着テープ等に用いられており、近年ではパソコン、テレビ、携帯電話等の液晶ディスプレイやタッチパネルの密着等の様々な分野で使用されている。
【0003】
粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、オキシアルキレン系粘着剤等が知られており、特に最近は、強い粘着力を有する強粘着型粘着剤から、微小な粘着力を有する微粘着型粘着剤まで広範囲の用途にアクリル系粘着剤が使用される傾向がある。
【0004】
しかしながら、アクリル系粘着剤は、アクリルモノマーが粘着剤中に残存する場合に、臭気や皮膚刺激性、基材の汚染が問題となる。またアクリル系粘着剤は、被着体に貼付した後、経時変化によって、粘着力が上昇したり移行性が高くなる傾向がある。このため被着体に糊残りが生じ易く、再剥離性が不充分になりやすいという問題がある。また、アクリル系粘着剤では、凝集力を発現するためガラス転移温度が高いコモノマーを使用することから低温での耐衝撃性が不足し低温特性に劣るといった問題があった。
【0005】
これに対し、ウレタン系粘着剤は、アクリル粘着剤に比べて分子量が小さく、被着体の形状変化に容易に追従できる長所を有している。
【0006】
特許文献1では、分子量分布が狭く、不飽和モノオールが顕著に少ないポリアルキレンオキシドを用いた粘度が低くハンドリング性に優れるウレタン形成性組成物、並びにそれを用いた高い柔軟性や低温特性を有するウレタン粘着剤を開示している。
しかしながら、このようなポリアルキレンオキシド、並びにそのウレタンプレポリマーから得られるウレタン硬化物は、通常の環境で使用する際の耐熱性や耐湿熱性は発現するが、高い耐熱性や耐湿熱性を必要とする用途では耐久性が十分ではない場合があり、製造工程や使用環境で高温、高湿となる使用環境で被着体の汚染や接着性が損なわれるという問題が生じる場合があるため、耐熱性や耐湿熱耐久性を向上したいという要望があった。また、実質可塑剤を含まないが、比較的固形分濃度が低く、低VOC化したいという要望もあった。
【0007】
そのため、可塑剤を多く用いることなく一定の粘度で高固形分化が可能であって、良好な柔軟性を発現しやすいポリアルキレンオキシド構造を有しつつ、耐熱性や耐湿熱性が高いウレタン硬化物の形成に資するウレタンプレポリマー、並びにその製造方法が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第6891412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
可塑剤を多く用いることなく一定の粘度で高固形分化が可能であって、柔軟性が発現しやすいポリアルキレンオキシド構造を有しつつ、耐熱性や耐湿熱性が高いウレタン硬化物の形成に資するウレタンプレポリマー、並びに当該ウレタンプレポリマーを安定的に製造する製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の各態様は以下に示す[1]~[10]である。
[1]NCO基末端を有するウレタンプレポリマー(E)、数平均分子量650未満のポリアルキレンオキシド(B)と数平均分子量650以上のポリアルキレンオキシド(C)を、ポリアルキレンオキシド(B)とポリアルキレンオキシド(C)の重量比率10/90~95/5の範囲で反応してなる水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)
[2]少なくとも、下記の(X)工程、および(Y)工程を含む、[1]に記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。
(X)工程;ポリオールとポリイソシアネート(D)を混合し、NCO基末端を有するウレタンプレポリマー(E)を形成する工程。
(Y)工程;(X)工程で得られたNCO基末端を有するウレタンプレポリマー(E)、数平均分子量650未満のポリアルキレンオキシド(B)と数平均分子量650以上のポリアルキレンオキシド(C)を10/90~95/5の範囲で含むポリオールとを、前記(X)工程及び(Y)工程で混合するポリオールの活性水素基の総量に対するポリイソシアネート(D)のNCO基の総量(NCO/OH比)が0.10~0.70の割合となる量比で混合し、水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)を製造する工程。
[3](X)工程において、ポリオールが少なくとも数平均分子量3000以上のポリアルキレンオキシド(A)を含み、ポリオールの活性水素基の総量に対するポリイソシアネート(D)のNCO基の比率(NCO/OH比)が1.30~5.00の割合となる量比で混合する[2]に記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。
[4]ポリアルキレンオキシド(C)が、炭素数3のアルキレンオキシド残基を有し、1分子中に活性水素基を3つ以上有する、[2]または[3]に記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。
[5]ポリアルキレンオキシド(B)が、炭素数3のアルキレンオキシド残基を有し、1分子中に活性水素基を2つ有する、[2]乃至[4]に記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。
[6]ポリアルキレンオキシド(B)、ポリアルキレンオキシド(C)が、いずれもアルキレンオキシド残基の含有率が90重量%以上であり、且つ脂肪族構造を有する、[2]乃至[5]に記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。
[7](X)工程におけるポリイソシアネート(D)が、脂肪族イソシアネート、脂環式イソシアネート及びこれらの変性体からなる群より選ばれる1種以上を含む、[2]乃至[6]のいずれかに記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。
[8](X)工程において、ポリオールとポリイソシアネート(D)の総量100重量部に対して、金属成分を含むウレタン化触媒0.001~0.2重量部を接触する、[2]乃至[7]のいずれかに記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。
[9]ウレタンプレポリマー(F)が、不揮発分濃度が90%以上で25℃条件にて粘度が0.1~30Pa・s、且つ、目視上透明である、[2]乃至[8]のいずれかに記載の水酸基末端を有するウレタンプレポリマー(F)の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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