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公開番号2024022354
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-16
出願番号2022125874
出願日2022-08-05
発明の名称硬化用樹脂組成物およびその成形体
出願人株式会社大阪ソーダ
代理人
主分類C08G 59/40 20060101AFI20240208BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
エポキシ樹脂よりも高い熱分解開始温度を有し、さらには200℃未満で硬化可能である硬化用樹脂組成物を提供する
【解決手段】
エポキシ樹脂および縮重合体主鎖の末端にアミノ基を有するポリアミック酸、硬化触媒を含む硬化用樹脂組成物が、通常のエポキシ樹脂よりも高い熱分解開始温度を有し、さらに200℃未満で硬化可能であることを見出した。また、多量な硬化剤を必要とせず、少量の硬化触媒のみで硬化させることも可能であった。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ポリアミック酸および(B)エポキシ樹脂、さらに(C)硬化触媒を少なくとも含む硬化用樹脂組成物であって、
(A)ポリアミック酸は、(a1)テトラカルボン酸二無水物および(a2)ジアミン化合物の縮重合体かつ、縮重合体主鎖の末端にアミノ基を有しており、
(B)エポキシ樹脂は、構成単位あたりのエポキシ当量が120~1500g/eq.、かつ、脂環式エポキシ樹脂、芳香族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂のいずれかから少なくとも1種以上を用い、
さらに硬化用樹脂組成物100質量%中、前記(A)が12質量%~69質量%であり、前記(B)が30質量%~87質量%であり、前記(C)が0.25質量%~4質量%である硬化用樹脂組成物。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記(A)が前記(a1)および前記(a2)が芳香族化合物である請求項1に記載の硬化用樹脂組成物。
【請求項3】
前記(A)の末端アミノ基に結合する活性水素と前記(B)のエポキシ基とのモル当量比((活性水素)/(エポキシ基))が0.013/1~0.065/1である請求項1に記載の硬化用樹脂組成物。
【請求項4】
前記(C)が、三級アミン化合物およびアミン塩、イミダゾール化合物、ホスフィン化合物およびホスホニウム塩の中から少なくとも1種以上が選択される請求項1に記載の硬化用樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1に記載の硬化用樹脂組成物を硬化してなる成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミック酸とエポキシ樹脂、硬化触媒とを含む硬化用樹脂組成物とそれを硬化させた成形体に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、リジット基板やフレキシブル基板などに代表される半導体部品などの電子部品分野において、小型化、薄型化、高速化への対応から、耐熱性、電気特性および耐湿性に優れる樹脂が必要とされており、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂などが使用されている。
【0003】
しかしながら、エポキシ樹脂は低温硬化が可能であるが耐熱性が低く、上記要求への対応ができなくなりつつある。一方、耐熱性の高いポリイミド樹脂などは、製造段階における硬化温度が300℃以上必要となり、この熱履歴によって電子部材が劣化してしまう問題がある。また、不良率の低減による生産性の向上や、エネルギーコストの削減による環境負荷の低減、さらには、硬化時に生じる基材の寸法変動の低下を図るため、硬化温度の低下が望まれている。
【0004】
特許文献1には、エポキシ樹脂と酸無水物系硬化剤と硬化促進剤とを含有する成形材料用エポキシ樹脂組成物において、硬化促進剤が1,2-ジメチルイミダゾールとすることで70~100℃で加熱硬化させることを特徴とする成形硬化物の製造方法が提案されているが、硬化温度が100℃以下ではあるものの硬化時間が5時間と非常に長い。
【0005】
特許文献2には、特定構造を全構造単位に対して50mol%以上有するポリイミド前駆体、アクリロイル基を有する光重合性化合物、活性光線によりラジカルを発生する化合物、および溶剤を含む樹脂組成物が270℃程度で硬化できることが提案されているが、270℃では依然として硬化温度としては高く、基板へ与える負荷も高いため、より低温で硬化、焼成できる材料が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2007-031476号公報
特開2016-199662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、熱分解開始温度が向上し、さらには硬化温度が200℃未満である硬化用樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、エポキシ樹脂およびポリアミック酸、硬化触媒を含む硬化用樹脂組成物が上記課題を解決できることを見出した。
【0009】
項1 (A)ポリアミック酸および(B)エポキシ樹脂、さらに(C)硬化触媒を少なくとも含む硬化用樹脂組成物であって、
(A)ポリアミック酸は、(a1)テトラカルボン酸二無水物および(a2)ジアミン化合物の縮重合体かつ、縮重合体主鎖の末端にアミノ基を有しており、
(B)エポキシ樹脂は、構成単位あたりのエポキシ当量が120~1500g/eq.、かつ、脂環式エポキシ樹脂、芳香族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂のいずれかから少なくとも1種以上を用い、
さらに硬化用樹脂組成物100質量%中、前記(A)が12質量%~69質量%であり、前記(B)が30質量%~87質量%であり、前記(C)が0.25質量%~4質量%である硬化用樹脂組成物。
項2 前記(A)が前記(a1)および前記(a2)が芳香族化合物である項1に記載の硬化用樹脂組成物。
項3 前記(A)の末端アミノ基に結合する活性水素と前記(B)のエポキシ基とのモル当量比((活性水素)/(エポキシ基))が0.013/1~0.065/1である項1に記載の硬化用樹脂組成物。
項4 前記(C)が、三級アミン化合物およびアミン塩、イミダゾール化合物、ホスフィン化合物およびホスホニウム塩の中から少なくとも1種以上が選択される項1に記載の硬化用樹脂組成物。
項5 項1に記載の硬化用樹脂組成物を硬化してなる成形体。
【発明の効果】
【0010】
本発明の硬化用樹脂組成物によれば、通常のエポキシ樹脂よりも熱分解開始温度が高くなる一方で、ポリイミド樹脂の硬化温度よりも低い温度で硬化させることができる。また、多量な硬化剤を必要とせず、少量の硬化触媒のみで硬化させることも可能となった。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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