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公開番号2024021818
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-16
出願番号2022124919
出願日2022-08-04
発明の名称抗炎症能および免疫制御能が改善された間葉系幹細胞またはその培養上清
出願人国立大学法人広島大学
代理人個人,個人
主分類C12N 5/0775 20100101AFI20240208BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】本願は、抗炎症能および免疫制御能が改善された間葉系幹細胞またはその培養上清を提供することを目的とする。
【解決手段】間葉系幹細胞をYAP/TAZメカノシグナルカスケード阻害剤の存在下で培養することを含む、抗炎症能および免疫制御能が改善された間葉系幹細胞またはその培養上清の製造方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
間葉系幹細胞をYAP/TAZメカノシグナルカスケード阻害剤の存在下で培養することを含む、抗炎症能および免疫制御能が改善された間葉系幹細胞またはその培養上清の製造方法。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
YAP/TAZメカノシグナルカスケード阻害剤が、YAP阻害剤、TAZ阻害剤、TEAD阻害剤、およびアクチン進展または重合阻害剤からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
YAP阻害剤が、YAP siRNAまたはYAP shRNAである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
TAZ阻害剤が、TAZ siRNAまたはTAZ shRNAである、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
TEAD阻害剤が、TEAD siRNAまたはTEAD shRNAである、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
アクチン進展または重合阻害剤が、Y27632またはブレビスタチンである、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
間葉系幹細胞が、骨髄、脂肪、臍帯、神経、歯肉、歯髄、末梢血、皮膚、毛根、筋組織、子宮内膜、胎盤、または多能性幹細胞に由来する、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の方法により製造された抗炎症能および免疫制御能が改善された間葉系幹細胞またはその培養上清を含む組成物。
【請求項9】
間葉系幹細胞を含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
YAP/TAZメカノシグナルカスケード阻害剤またはYAP/TAZメカノシグナルカスケード阻害剤をコードする発現ベクターが導入された間葉系幹細胞を含む組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、抗炎症能および免疫制御能が改善された間葉系幹細胞またはその培養上清に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
間葉系幹細胞(MSCs)は、高い自己増殖能と骨・軟骨・脂肪などへの多分化能を有する。そこで、生体のMSCsを分離・培養し、組織喪失疾患患者に移植する再生医療の研究が隆盛を極めた。一方、MSCsは多分化能のみならず、抗炎症能・免疫制御能を有していることが明らかになり、炎症性免疫疾患に対する細胞治療薬として大きな期待を集めるようになった。本邦では、その抗炎症・免疫制御能に基づき、急性移植片対宿主病(GVHD)や外傷性脊髄損傷を適応症とした細胞治療薬としての承認を得ている。
【0003】
さらに、基礎研究においては、これら二つの疾患に限らず、敗血症・腸炎・肝炎・腎炎・関節リウマチ等多くの炎症性免疫疾患に対する有効性が示唆され、臨床応用への期待が高まっている。しかし、MSCsを細胞治療薬として用いる基礎研究・臨床試験の結果には大きなばらつきがあり、治療効果の再現性・確実性には課題が残っている。
【0004】
この問題の解決策として、MSCsの細胞性質を最大限に発揮できる状態で投与する方法が考えられる。そこで、IFNγなどの炎症性サイトカインで事前処理することでMSCsの免疫制御能を高めて投与する方法などが検討されてきている。しかし、このようなプライミングはあくまで一過性の効果であり、MSCsの根本的な性質コントロールとはいえない。実際に、この炎症性サイトカイン事前プライミングの方法であっても、その治療効果にはばらつきがある。
【0005】
MSCsの分化運命は、場の硬さなどの細胞外微小環境を生化学信号に変換して感知するメカノシグナルによって厳密に制御されている。例えば、MSCsは硬い足場にあるとF-actinが伸展し、これに伴って転写共役制御因子YAP/TAZが核内移行し骨分化に向かう。一方、軟らかい足場ではF-actinが収縮し、YAP/TAZは核外移行することでそのシグナル活性が低下し、脂肪・軟骨分化傾向となる(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Dupont et al., Nature. 2011 Jun 8; 474(7350): 179-83.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願は、抗炎症能および免疫制御能が改善された間葉系幹細胞またはその培養上清を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願は、間葉系幹細胞をYAP/TAZメカノシグナルカスケード阻害剤の存在下で培養することを含む、抗炎症能および免疫制御能が改善された間葉系幹細胞またはその培養上清の製造方法を提供する。
【0009】
本願はまた、本願の方法により製造された抗炎症能および免疫制御能が改善された間葉系幹細胞またはその培養上清を含む組成物を提供する。
【0010】
本願はまた、間葉系幹細胞をYAP/TAZメカノシグナルカスケード阻害剤の存在下で培養することを含む、間葉系幹細胞の抗炎症能および免疫制御能を改善する方法を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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