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公開番号2024012738
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-31
出願番号2022114445
出願日2022-07-19
発明の名称発信機
出願人ニッタン株式会社
代理人個人,個人
主分類G08B 17/00 20060101AFI20240124BHJP(信号)
要約【課題】取付け壁面を伝わって流下してきた水滴がケースの内部に侵入するのをより効果的に防ぐことができる発信機を提供する。
【解決手段】押ボタンおよび検知手段を有する本体ケースと、押ボタンの一部を露出させる開口部を有する前面パネル部とを備え、本体ケースの内部に出力信号を生成する回路が実装された回路基板および端子台が配設されている発信機において、本体ケースは、検知手段および回路基板を収納し後端部が開口された収納ケース部と、収納ケース部の後端側の開口を閉鎖するための裏面カバー部とを備え、裏面カバー部は、端子台に対向する部位に開口を有し上面および両側面に、辺に沿った方向に延びる溝が形成され収納ケース部の後端に固定される第1カバー部材と、上壁部と両側壁部とを有し第1カバー部材の溝に係合可能な係合部を両側壁部の内面に備え、上下方向にスライド可能に装着される第2カバー部材とを備えるようにした。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
前方から操作可能な押ボタンおよび該押ボタンが操作されたことを検知可能な検知手段を有する本体ケースと、少なくとも前記押ボタンの一部を露出させる開口部を有する前面パネル部と、を備え、前記本体ケースの内部に、前記検知手段の状態に応じて外部へ出力する信号を生成する回路が実装された回路基板および端子台が配設されている発信機であって、
前記本体ケースは、前記検知手段および前記回路基板を収納し後端部が開口された収納ケース部と、前記収納ケース部の後端側の開口を閉鎖するための裏面カバー部と、を備え、
前記裏面カバー部は、
前記端子台に対向する部位に開口を有し上面および両側面に、辺に沿った方向に延びる溝が形成され、前記収納ケース部の後端に固定される第1カバー部材と、
上壁部と両側壁部とを有し前記第1カバー部材の前記溝に係合可能な係合部を前記両側壁部の内面に備え、両側部の前記係合部が前記溝に沿って移動することにより上下方向にスライド可能に装着される第2カバー部材と、
を備えていることを特徴とする発信機。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記第2カバー部材の前記上壁部の内面には前記第1カバー部材の前記溝に係合可能なリブが形成され、
前記第1カバー部材の上面および両側面には前後2条の溝が形成されており、前記第2カバー部材の前記リブおよび前記係合部は、前記第1カバー部材の前記前後2条の溝のうちに後方側の溝に係合されていることを特徴とする請求項1に記載の発信機。
【請求項3】
前記2条の溝を分離する隔壁部の高さは前記2条の溝を形成する前壁および後壁の高さよりも大きく設定され、
前記収納ケース部の後端の内壁面には前記隔壁部の先端が係合する段差部が形成されており、前記隔壁部の幅と前記段差部の前後幅は同一に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の発信機。
【請求項4】
前記第2カバー部材の上下方向長さは、前記収納ケース部の上下方向長さと同一もしくは長く設定され、
前記第1カバー部材は、矩形状をなす枠体部と該枠体部の内側に設けられ前記開口を有するパネル部とからなり、
前記第1カバー部材の前記枠体部の後方側の下部には、表面が上部や側部に比べて前方側に落ち込む凹みが設けられていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の発信機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、緊急報知用の発信機に関し、例えば建物の壁部に設けられ緊急事態の発生時に操作されることで警報を発するための発信機に利用して有効な技術に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、建物内部には火災など緊急事態の発生を知らせるために、押ボタンスイッチを備えた手動の発信機が建物の壁面に適切な高さで設置されている。緊急事態の発生時には、発見者が発信機の押ボタンスイッチを強く押すことにより、緊急事態の発生を知らせる信号が受信機等へ伝送されると共に、発信機の近傍に設けられるベルから警報音が発せられて、周囲の人に対し緊急事態の発生を知らせることができるようになっている。
また、発信機は、押ボタンスイッチが押された場合に信号を伝送するための回路が内蔵されており、建物の壁面に埋め込むように設置されるが、水が壁面を伝わって発信機のケース内に侵入して回路が誤動作を起こすおそれがある。
【0003】
上記のような発信機は、多くの場合は建物の内壁面に設置されるが、建物の外壁面に設置されることもある。建物の外壁面に設置される場合は、風雨に伴う雨水や埃の侵入を防ぐ処置が施される。しかし、雨水や埃の侵入を防ぐ処置はコストアップにつながることもあり、屋内設置の場合、ほとんど行われていない。しかし、雨漏りあるいは結露によって生じた水が壁面を伝わって発信機のケース内に侵入するおそれがある。
【0004】
そこで、壁面に取り付けた発信機の表面から侵入した水を排出させるスリットや孔を押しボタンを収納するケースの下部に設けた先行技術として、例えば特許文献1や2に記載されている発明がある。なお、特許文献1には、発信機本体内への水の侵入を防止するため、押しボタン収納ケースと取付け面との間に防滴パッキンを設ける技術も記載されている。また、特許文献2には、発信機本体ケース内へ侵入した水が回路部分へ入らないように、ケース内部に流下阻止壁を設ける技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-160310号公報
特開2018-120517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1や2に記載されている発信機にあっては、押しボタンを収納するケースの下部に排水用のスリットや孔を設けている。これは、そもそも雨漏りや結露で生じた水が壁面を伝わって発信機のケースの内部に侵入するのを完全に防ぐことはできないためである。
例えば特許文献2に記載されている発信機にあっては、図7に示すように、取付け壁Pの表面を伝わって上方より流下してきた水滴Wは、発信機の取付けベース体13のフランジ13Bと取付け壁Pとの隙間へ入り、収納枠部13Aの外周と取付け壁Pの開口との隙間を通って取付け壁Pの内側へ移動する。そして、本体ケース12の収容部12Aの後壁を伝わって、収納ケース部12Bの上壁へ流下し、収納ケース部12Bと裏蓋(裏カバー)12Cとの合わせ目から、毛細管現象により収納ケース部12Bの内部へ引き込まれて侵入することがある。同様な現象は、本体部の後部にカバー蓋体を有する特許文献1の発信機においても起き得る。
【0007】
なお、収納ケース部12Bの内部への上述したような水滴の侵入を回避するため、本体ケース12を収納ケース部12Bと裏蓋12Cとの接合構造ではなく、射出成形で一体ものとして形成することが考えられるが、射出成形を採用する場合、本体ケース内部や外部の形状により、分割した方がコスト的に有利になる場合がある。これは、射出成形の場合、型に樹脂を射出後、型から製品を抜く必要があるので、抜きにくい形状の場合、型を分割する必要があり、型の複雑化や成形時間が多く必要になるためである。
【0008】
本発明は上記のような課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、本体ケースの構造に収納ケース部と裏蓋との接合構造を採用した場合に、取付け壁面を伝わって流下してきた水滴がケースの内部に侵入するのを効果的に防ぐことができる発信機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、
前方から操作可能な押ボタンおよび該押ボタンが操作されたことを検知可能な検知手段を有する本体ケースと、少なくとも前記押ボタンの一部を露出させる開口部を有する前面パネル部と、を備え、前記本体ケースの内部に、前記検知手段の状態に応じて外部へ出力する信号を生成する回路が実装された回路基板および端子台が配設されている発信機において、
前記本体ケースは、前記検知手段および前記回路基板を収納し後端部が開口された収納ケース部と、前記収納ケース部の後端側の開口を閉鎖するための裏面カバー部と、を備え、
前記裏面カバー部は、
前記端子台に対向する部位に開口を有し上面および両側面に、辺に沿った方向に延びる溝が形成され、前記収納ケース部の後端に固定される第1カバー部材と、
上壁部と両側壁部とを有し前記第1カバー部材の前記溝に係合可能な係合部を前記両側壁部の内面に備え、両側部の前記係合部が前記溝に沿って移動することにより上下方向にスライド可能に装着される第2カバー部材と、
を備えるようにしたものである。
【0010】
上記のような構成によれば、収納ケース部の後端側の開口を裏面カバー部により閉鎖するため、収納ケース部内に直接水滴が侵入するのを防止できるとともに、第1カバー部材の上面および両側面に形成された溝により、取付け壁面を伝わって流下してきた水滴がケースの内部に侵入するのを効果的に防ぐことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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