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公開番号2024011913
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-25
出願番号2022114254
出願日2022-07-15
発明の名称外用アンチエイジング剤、及びその有効成分を含む外用組成物
出願人国立大学法人九州大学,内外香料株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類A61K 8/60 20060101AFI20240118BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】バニラ由来化合物を含む外用アンチエイジング剤、及び外用組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】一般式(1)で示されるバニラ由来化合物を外用アンチエイジング剤及び外用組成物の有効成分として用いる。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024011913000008.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">43</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">131</com:WidthMeasure> </com:Image> (式中、R1は水素原子または水酸基である。)。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
一般式(1)で示される化合物を含有する、外用アンチエイジング剤:
TIFF
2024011913000006.tif
43
129
(式中、R

は水素原子または水酸基である。)。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記外用アンチエイジング剤が、エラスターゼ阻害剤、皮膚線維芽細胞におけるコラーゲン産生促進剤、及び皮膚線維芽細胞におけるヒアルロン酸産生促進剤よりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載する外用アンチエイジング剤。
【請求項3】
一般式(1)で示される化合物を含有する、外用組成物:
TIFF
2024011913000007.tif
43
128
(式中、R

は水素原子または水酸基である。)。
【請求項4】
前記外用組成物が、一般式(1)で示される化合物を含むバニラ属植物(Vanilla pompona)の葉及び/又は茎の抽出物を含有するものである、請求項3に記載する外用組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バニラの地上部(葉、茎)から単離された化合物(以下、本明細書では、「バニラ由来化合物」又は「本発明化合物」とも称する)の新たな用途に関する。より詳細には、皮膚のアンチエイジングに有用なバニラ由来化合物を含む外用アンチエイジング剤、及び外用組成物に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
皮膚は、外側から表皮、真皮、皮下組織の順に層で形成されている。表皮の内側にある真皮は平均して2 mm の厚さがあり、主にコラーゲンとエラスチンによって構成される。コラーゲンとエラスチンは線維芽細胞によって生成され、肌の柔軟性と弾力性を保持する重要な役割を果たしている。エラスチン分解酵素であるエラスターゼは、加齢や紫外線、活性酸素、ストレスによる刺激によって誘導されることが知られ、エラスターゼによってエラスチンが分解されると、コラーゲンとエラスチンの架橋構造が脆くなり、肌の弾力が失われ、シワの原因となる。エラスターゼ活性を阻害することで、肌の弾力を回復または維持する効果が期待出来る。
【0003】
また、皮膚真皮の線維芽細胞は、コラーゲン、及びヒアルロン酸といった肌を構成する上で重要な成分を産生する。コラーゲンは、動物の皮膚などの結合組織を形成する構造タンパク質である。コラーゲンは皮膚の強度を保ち、シワのない若々しい肌を保つために重要である。ヒアルロン酸は、細胞外マトリックスの主成分となっており、様々な細胞間相互作用に関与している。ヒアルロン酸は皮膚の水分を保つために必須の要素であり、皮膚はヒアルロン酸を産生し蓄積することで、体内の水分の喪失を防ぐと共に、物理的刺激を防御していると考えられている。このため、線維芽細胞のコラーゲン産生およびヒアルロン酸産生を促進することができれば、瑞々しく、ハリのある皮膚を維持することができると考えられる。
【0004】
従来、バニラ属植物を含むラン科植物の植物抽出物には、活性酸素消去作用及び過酸化脂質生成抑制作用があり、抗酸化剤として有用であること、また保湿作用があり、肌荒れや乾燥肌の改善に有用であることが知られている(特許文献1)。またバニラ抽出物には、PDGF成長因子に対して合成刺激活性があること、皮膚性の加齢の予防又は治療に有用であることが知られている(特許文献2)。しかし、特許文献1には、抗酸化作用及び保湿性の評価に使用されている植物抽出物がバニラ属植物のどの部位の抽出物であるかについての記載及び示唆はなく、不明である。特許文献2も同様である。また特許文献2には、「バニラ抽出物」との記載しかなく、使用した抽出溶媒も不明である。さらに、特許文献1及び2には、植物抽出物中のどの成分が抗酸化作用及び保湿作用、または加齢の予防・治療効果を発揮する有効成分であるかについての説明もない。
【0005】
また、バニラ属植物は、その果実(莢果、青莢、種子鞘、バニラビーズンズ等とも称される)の抽出物に多くの香気成分(バニリン、バニリン酸、4-ヒドロキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキイ安息香酸等)が含まれており、それらの香りが複雑に絡みあうことで甘い独特な芳香(バニラ香料)を有する。
当該バニラ果実の抽出物は、香料のほか、化粧料の保湿成分や活性成分として有用であることが知られている(特許文献3、非特許文献1)。具体的には、特許文献3には、バニラ・プラニフォリアPFA(バニラ・プラニフォリアの果実をシャネル社独自の分離抽出プロセス[ポリフラクショニング:PFA]に供して調製したバニラ果実油)、及びバニラ・プラニフォリア インテンスウォーター(バニラ果実水)等が、化粧料の活性成分として使用できることが記載されている。また非特許文献1には、シャネル社の美容液(オイルクリーム)には、前述するバニラ・プラニフォリアPFA(バニラ果実油)及びバニラ・プラニフォリア インテンスウォーター(バニラ果実水)が保湿成分として配合されていることが記載されている。
また、特許文献4には、バニラ・プラニフォリアの果実の脂溶性画分(油相に溶解し、水相には溶解しない画分)が、老化、老化に関連する生理学的機序、又は該生理学的機序に関連する表皮及び/又は真皮レベルの異常が原因の症状に対して効果を示すこと、具体的には老化を原因とする皮膚劣化に対して予防改善効果を発揮することが記載されている。
このように、バニラ属植物は、その果実抽出が多用されているのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2002-205933号公報
特表2009-539925号公報、段落[0011]
特表2014-517029号公報、請求項14、段落[0047]
特表2009-508914号公報、請求項1、段落[0006]、[0008]、及び[0015]
【非特許文献】
【0007】
シャネル社「サブリマージュ ラ クレーム エモリエントクリーム(美容液/オイル/クリーム) スキンケア エモリエントクリーム」(P144290 1)の紹介サイトhttps://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:Loj-Lp6w7T8J:https://www.duniabangla.com/scrutinyproofeec1907816.htm+&cd=18&hl=ja&ct=clnk&gl=jp
Han, S.W.; Wang, X.J.; Cui, B.S.; Sun, H.; Chen, H.; Ferreira, D.; Li, S.; Hamann, M.T. Hepatoprotective Glucosyloxybenzyl 2-Hydroxy-2-Isobutylsuccinates from Pleione Yunnanensis. Journal of Natural Products 2021, 84, doi:10.1021/acs.jnatprod.0c01117.
Li, Y.M.; Zhou, Z.L.; Hong, Y.F. New Phenolic Derivatives from Galeola Faberi. Planta Medica 1993, 59, doi:10.1055/s-2006-959702.
Leyva, V.E.; Lopez, J.M.; Zevallos-Ventura, A.; Cabrera, R.; Canari-Chumpitaz, C.; Toubiana, D.; Maruenda, H. NMR-Based Leaf Metabolic Profiling of V. Planifolia and Three Endemic Vanilla Species from the Peruvian Amazon. Food Chemistry 2021, 358, doi:10.1016/j.foodchem.2021.129365.
Palama, T.L.; Fock, I.; Choi, Y.H.; Verpoorte, R.; Kodja, H. Biological Variation of Vanilla Planifolia Leaf Metabolome. Phytochemistry 2010, 71, doi:10.1016/j.phytochem.2009.12.011.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、皮膚のアンチエイジングに有用なバニラ由来化合物を提供するとともに、当該バニラ由来化合物を含む外用アンチエイジング剤、及び外用組成物を提供することを目的とする。なお、本発明が対象とする外用アンチエイジング剤には、エラスターゼ阻害剤、皮膚線維芽細胞におけるコラーゲン産生促進剤、及び皮膚線維芽細胞におけるヒアルロン酸産生促進剤が含まれる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねていたところ、日本国の久留米産のラン科バニラ属植物(Vanilla pompona)の果実部以外の地上部(葉、茎)の含水アルコール抽出物から単離された化合物に、皮膚のアンチエイジングに有用な、エラスターゼ阻害作用、並びに皮膚線維芽細胞におけるコラーゲン産生促進作用、及びヒアルロン酸産生促進作用があることを見出した。またこれらの化合物は、高濃度でもヒト皮膚線維芽細胞の生存率に影響しないことから、皮膚への安全性が高いことが示唆された。
【0010】
本発明はかかる知見に基づいて完成したものであり、下記の実施形態を包含するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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