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公開番号2023073017
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-25
出願番号2021185812
出願日2021-11-15
発明の名称着色剤樹脂組成物を用いた固体撮像素子用赤外線カットフィルターの製造方法
出願人凸版印刷株式会社
代理人弁理士法人小笠原特許事務所
主分類G02B 5/22 20060101AFI20230518BHJP(光学)
要約【課題】良好なパターン形成が可能で、ポストベークした場合でも熱ダレ等を伴って変形したり、パターンプロファイルが悪化したりしない固体撮像素子用赤外線カットフィルターの製造方法を提供する。
【解決手段】波長700nmから1000nmの波長領域に吸収極大を有する着色剤と、ポリマーと、光重合開始剤と、光重合性モノマーと、溶媒とを含む着色剤含有感光性組成物を、基板上に直接または他の層を介して塗布して塗布膜を形成する工程と、塗布膜を、所定のホールパターンを有するマスクを介して露光する工程と、露光された塗布膜をアルカリ現像液で現像処理する工程とを備え、パターンの90%の高さにおけるパターンの幅をTとし、パターンの30%の高さにおけるパターンの幅をSとしたとき、比T/Sが0.6以上であって、比S/Zが1以上1.3以下であることを特徴とする、固体撮像素子用赤外線カットフィルターの製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
波長700nmから1000nmの波長領域に吸収極大を有する着色剤と、ポリマーと、光重合開始剤と、光重合性モノマーと、溶媒とを含む着色剤含有感光性組成物を、基板上に直接または他の層を介して塗布して塗布膜を形成する工程と、
前記塗布膜を、所定のホールパターンを有するマスクを介して露光する工程と、
露光された前記塗布膜をアルカリ現像液で現像処理する工程とを備え、
現像処理により得られたパターンの基板の垂直方向における高さをhとし、
前記基板の垂直方向の、前記パターンの90%の高さにおける前記パターンの幅をTとし、前記基板の垂直方向における前記パターンの30%の高さにおける前記パターンの幅をSとしたとき、比T/Sが0.6以上であって、比S/Zが1以上1.3以下であることを特徴とする、固体撮像素子用赤外線カットフィルターの製造方法。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
前記着色剤含有感光性組成物の23℃における現像液に対する溶解速度が、100nm/sec以上であること特徴とする、請求項1に記載の固体撮像素子用赤外線カットフィルターの製造方法。
【請求項3】
前記ポリマーの重量平均分子量は、8,000以上20,000以下であって、酸価が、80KOHmg/mg以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の固体撮像素子用赤外線カットフィルターの製造方法。
【請求項4】
前記波長700nmから1000nmの波長領域に吸収極大を有する着色剤は、シアニン色素、フタロシアニン色素、スクアリリウム色素、クロコニウム色素、ジイモニウム色素、ジチオール金属錯体系色素、ナフタロシアニン色素、オキソノール色素であることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の固体撮像素子用赤外線カットフィルターの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、着色剤樹脂組成物を用いた固体撮像素子用赤外線カットフィルターの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
CMOSイメージセンサーの固体撮像素子は、光の強度を電気信号に変換する光電変換素子を備える。固体撮像素子は、複数の色に対応する光を検出することが可能である。固体撮像素子は、各色用のカラーフィルターと各色用の光電変換素子とを備え、各色用の光電変換素子によって各色の光を検出することができる(例えば、特許文献1を参照)。また、固体撮像素子の他の例として、有機光電変換素子と無機光電変換素子とを備えたものがある。カラーフィルターを用いずに、各光電変換素子によって各色の光を検出することができる(例えば、特許文献2を参照)。
【0003】
近年、デジタルカメラなどに使用されているCMOSイメージセンサーの固体撮像素子に赤外光カットフィルターが適用されている。固体撮像素子における赤外光カットフィルターは、赤外光を吸収することによって、各光電変換素子が検出し得る赤外光を光電変換素子に対してカットする。これによって、各光電変換素子での可視光の検出精度を高め、固体撮像素子において取り込まれるカラー画像においてノイズが低減され、色再現性が良好となる。また、赤外光を積極的に利用する固体撮像素子も期待されている。赤外光を利用した固体撮像素子には暗視カメラなどがあるが、カラー画像との組み合わせにおいては赤外光透過フィルターと赤外光カットフィルターが搭載されたものとなる。その場合は、赤外光の取り込みと除去を光電変換素子ごとに行うため、赤外光を透過させる画素に対してだけ開口するようなホールパターンの赤外光カットフィルターが必要となる。
【0004】
前記赤外光カットフィルターは、ガラスに赤外光を吸収する無機物を添加することで形成される赤外光カットフィルター、ガラス上に赤外光を吸収する物質を塗布することで形成される赤外光カットフィルター、または、着色剤として赤外光吸収色素を含む樹脂組成物から成る赤外光カットフィルターがある。加工性や厚みの観点から、ガラスからなるカットフィルターよりも樹脂組成物から成る赤外光カットフィルターが期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-060176号公報
特開2018-060910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
樹脂組成物に含有される着色剤は、有機色素を顔料化し、樹脂組成物中に分散させる場合と、有機色素を染料として樹脂組成物中に溶解させる場合がある。有機色素を顔料化して分散させた樹脂組成物においては、顔料粒子の微分散化および分散状態の保持が重要であるが、顔料の再凝集化による粗大異物の増加や粘度の増加といった課題がある。一方、染料として有機色素を溶解させた樹脂組成物においては、分散過程を省略することが可能である。また、フィルターを形成した場合の表面のざらつきや、粒子による凹凸の影響が少ない。
【0007】
しかし、染料として有機色素を溶解させた樹脂組成物を用いて赤外光を透過させる部分が設けられたフィルターを形成する場合において、基材との接地面積が増加する方向にパターンが変形する「裾引き」や、ポストベークを行なった際にパターンの角が丸まる「熱ダレ」が発生してしまい、パターン断面のプロファイルが矩形な形状を得られない問題がある。裾引きや熱ダレは微小なパターンの変形であり、従来のような大きな画素では問題とならないが、微細画素では画素間距離が短くなるために膜厚減や混色を伴って赤外光カットフィルターの性能を十分に発揮できない。特に高精細化が求められる固体撮像素子用の赤外線カットフィルターにおいては、画素のパターンプロファイルは重要な要素の一つである。
【0008】
一方、ポストベークの際のパターン変形の問題は、上記の有機色素を顔料化して分散させた樹脂組成物においては、硬化膜内に熱安定性のある顔料が分散していることで光硬化膜全体の耐熱性が高く、また「フィラー効果」によって形状が崩れにくいパターンが得られ、上記のようなパターン変形の問題は生じにくい。
【0009】
本発明は、良好なパターン形成が可能で、ポストベークした場合でも熱ダレ等を伴って変形したり、パターンプロファイルが悪化したりしない固体撮像素子用赤外線カットフィルターの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための固体撮像素子用赤外線カットフィルターの製造方法は、波長700nmから1000nmの波長領域に吸収極大を有する着色剤と、ポリマーと、光重合開始剤と、光重合性モノマーと、溶媒とを含む着色剤含有感光性組成物を、基板上に直接または他の層を介して塗布して塗布膜を形成する工程と、塗布膜を、所定のホールパターンを有するマスクを介して露光する工程と、露光された塗布膜をアルカリ現像液で現像処理する工程とを備え、現像処理により得られたパターンの基板の垂直方向における高さをhとし、基板の垂直方向の、パターンの90%の高さにおけるパターンの幅をTとし、基板の垂直方向におけるパターンの30%の高さにおけるパターンの幅をSとしたとき、比T/Sが0.6以上であって、比S/Zが1以上1.3以下であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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