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公開番号2025181812
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-11
出願番号2025090951
出願日2025-05-30
発明の名称水電解装置、ガスケット、及びガスケット装置
出願人NOK株式会社,株式会社トクヤマ
代理人弁理士法人NYTパートナーズ
主分類C25B 13/02 20060101AFI20251204BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】密封対象空間が高圧になることによるシール性能の低下を抑制できる水電解装置を提供する。
【解決手段】水電解装置5はガスケット10を備える。ガスケット10は、ガスケット10の1つに、ガスケット10の他の1つを、反転させて重ねて用いられるようになっている。ガスケット10は、セル100において、セパレータ101と膜接合体103の電解質膜104との間の空間S1及びセパレータ102との電解質膜104との間の空間S2を密閉する。ガスケット10は、一対のシール側面11及び接触側面12と、空間S1又は空間S2を密閉する第1シール部3と、電解質膜104の外周側において複数の流路2をセパレータ101,102の間において密封する第2シール部4とを備える。第1シール部3は、シール側面11及び接触側面12に形成されており、第2シール部4は、シール側面11及び接触側面12に形成されている。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
対向する一対のセパレータ夫々と、前記対向する方向において前記一対のセパレータの夫々に対向する電解質膜とを備え、前記一対のセパレータ夫々と前記電解質膜との間に陽極室及び陰極室が夫々形成される、水電解装置であって、
前記陽極室及び前記陰極室を密閉するためのガスケットを備え、
前記ガスケットは、前記ガスケットの1つに、前記ガスケットの他の1つを、反転させて重ねて、前記陽極室及び前記陰極室を密閉するようになっており、
互いに背向する一対の環状の面であるシール側面及び接触側面と、
前記陽極室又は前記陰極室を密閉する第1シール部と、
前記電解質膜の外周側において前記一対のセパレータの間の前記対向する方向に延びる複数の流路を前記一対のセパレータの間において密封するための第2シール部と、
を備え、
前記第1シール部は、前記シール側面及び前記接触側面に形成されており、
前記第2シール部は、前記シール側面及び前記接触側面に形成されている、
水電解装置。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記第1シール部は、環状の第1内シール面を有しており、
前記ガスケットの1つに、前記ガスケットの他の1つを、反転させて重ねた際に、前記ガスケットの1つの前記第1内シール面が、前記ガスケットの他の1つの前記第1内シール面に前記反転の方向において対向して、内周側に開放された環状の隙間が形成されるようになっており、
前記隙間は、前記電解質膜の外周側の端部を収容可能になっている、
請求項1に記載の水電解装置。
【請求項3】
前記第1シール部は、環状の第2内シール面を有しており、
前記第2内シール面は、前記第1内シール面に前記反転の方向において背向している、
請求項2に記載の水電解装置。
【請求項4】
前記ガスケットは、一対の貫通する貫通孔を少なくとも1つ有しており、
前記第2シール部は、前記貫通孔夫々を囲んでおり、
前記ガスケットの1つに、前記ガスケットの他の1つを、反転させて重ねた際に、前記ガスケットの1つの前記一対の貫通孔の一方が、前記ガスケットの他の1つの前記一対の貫通孔の他方に前記反転の方向において重なるようになっている、
請求項1に記載の水電解装置。
【請求項5】
前記第2シール部は、前記貫通孔夫々を囲む第1外シール面と、前記第1外シール面に前記反転の方向において背向して前記貫通孔夫々を囲む第2外シール面とを有しており、
前記ガスケットの1つに、前記ガスケットの他の1つを、反転させて重ねた際に、前記ガスケットの1つの前記第1外シール面が、前記ガスケットの他の1つの前記第1外シール面に前記反転の方向において重なるようになっている、
請求項4に記載の水電解装置。
【請求項6】
対向する一対のセパレータ夫々と、前記対向する方向において前記一対のセパレータの夫々に対向する電解質膜とを備え、前記一対のセパレータ夫々と前記電解質膜との間に陽極室及び陰極室が夫々形成される、水電解装置であって、
前記陽極室及び前記陰極室を密閉するためのガスケット装置を備え、
前記ガスケット装置は、環状の第1のガスケットと、環状の第2のガスケットとを備え、
前記第1のガスケットの外周側と、前記第2のガスケットの外周側とは、接触可能になっており、
前記第1のガスケットの外周側と前記第2のガスケットの外周側とが接触した際に、前記第1のガスケットの内周側と前記第2のガスケットの内周側との間に、内周側に開放された環状の隙間が形成されるようになっており、
前記隙間は、前記電解質膜の外周側の端部を収容可能になっている、
水電解装置。
【請求項7】
前記第1のガスケットの外周側と前記第2のガスケットの外周側とが接触する方向における前記隙間の幅は、前記電解質膜の前記対向する方向の幅に対して、前記隙間に前記電解質膜の外周側の端部が収容された際に前記第1のガスケットの外周側と前記第2のガスケットの外周側との接触が維持される大きさである、
請求項6に記載の水電解装置。
【請求項8】
前記隙間の前記幅は、前記電解質膜の前記幅以下である、
請求項7に記載の水電解装置。
【請求項9】
前記第1のガスケットは、外周側に環状の面である接触面を有しており、
前記第2のガスケットは、外周側に環状の面である接触面を有しており、
前記第1のガスケットの接触面と、前記第2のガスケットの接触面とは、接触可能になっている、
請求項6に記載の水電解装置。
【請求項10】
前記第1のガスケットは、前記接触面の内周側に前記接触面との間に段差を形成する面であるシール面を有しており、
前記第2のガスケットは、前記接触面の内周側に前記接触面との間に段差を形成する面であるシール面を有しており、
前記第1のガスケットのシール面と、前記第2のガスケットのシール面とが、前記隙間を形成する、
請求項9に記載の水電解装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水電解装置、ガスケット、及びガスケット装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
水素発生装置や燃料電池の各セルにはガスケットが設けられている。ガスケットは、陽極側のセパレータ及び陰極側のセパレータ夫々と電解質膜との間で圧縮され、各セパレータと電解質膜との間の空間を密封し、これらセル内部の空間内の流体の漏洩を防止し、また、夫々の空間内の流体の混合を防止する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-117140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
水素発生装置の水電解装置において、密封対象空間であるセルの内部は高圧になるため、ガスケットが変形又は動き、シール性能が低下する場合がある。このため、水素発生装置のセルのガスケットには、セルの内部が高圧になってもシール性能を維持できる構成が求められている。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、密封対象空間が高圧になることによるシール性能の低下を抑制できる水電解装置、ガスケット、及びガスケット装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る水電解装置は、対向する一対のセパレータ夫々と、前記対向する方向において前記一対のセパレータの夫々に対向する電解質膜とを備え、前記一対のセパレータ夫々と前記電解質膜との間に陽極室及び陰極室が夫々形成される、水電解装置であって、前記陽極室及び前記陰極室を密閉するためのガスケットを備え、前記ガスケットは、前記ガスケットの1つに、前記ガスケットの他の1つを、反転させて重ねて、前記陽極室及び前記陰極室を密閉するようになっており、互いに背向する一対の環状の面であるシール側面及び接触側面と、前記陽極室又は前記陰極室を密閉する第1シール部と、前記電解質膜の外周側において前記一対のセパレータの間の前記対向する方向に延びる複数の流路を前記一対のセパレータの間において密封するための第2シール部と、を備え、前記第1シール部は、前記シール側面及び前記接触側面に形成されており、前記第2シール部は、前記シール側面及び前記接触側面に形成されている。
【0007】
本発明の一態様に係る水電解装置において、前記第1シール部は、環状の第1内シール面を有しており、前記ガスケットの1つに、前記ガスケットの他の1つを、反転させて重ねた際に、前記ガスケットの1つの前記第1内シール面が、前記ガスケットの他の1つの前記第1内シール面に前記反転の方向において対向して、内周側に開放された環状の隙間が形成されるようになっており、前記隙間は、前記電解質膜の外周側の端部を収容可能になっている。
【0008】
本発明の一態様に係る水電解装置において、前記第1シール部は、環状の第2内シール面を有しており、前記第2内シール面は、前記第1内シール面に前記反転の方向において背向している。
【0009】
本発明の一態様に係る水電解装置において、前記ガスケットは、一対の貫通する貫通孔を少なくとも1つ有しており、前記第2シール部は、前記貫通孔夫々を囲んでおり、前記ガスケットの1つに、前記ガスケットの他の1つを、反転させて重ねた際に、前記ガスケットの1つの前記一対の貫通孔の一方が、前記ガスケットの他の1つの前記一対の貫通孔の他方に前記反転の方向において重なるようになっている。
【0010】
本発明の一態様に係る水電解装置において、前記第2シール部は、前記貫通孔夫々を囲む第1外シール面と、前記第1外シール面に前記反転の方向において背向して前記貫通孔夫々を囲む第2外シール面とを有しており、前記ガスケットの1つに、前記ガスケットの他の1つを、反転させて重ねた際に、前記ガスケットの1つの前記第1外シール面が、前記ガスケットの他の1つの前記第1外シール面に前記反転の方向において重なるようになっている。
(【0011】以降は省略されています)

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