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公開番号
2025180871
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-11
出願番号
2024088530
出願日
2024-05-31
発明の名称
廃棄鶏の処理方法
出願人
テクニカ合同株式会社
代理人
個人
主分類
B09B
1/00 20060101AFI20251204BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約
【課題】簡便な方法によって土中への水の浸入を防止又は抑制し、殺処分等により廃棄された鶏を土中に埋設した後も安全な状態に維持できる廃棄鶏の処理方法を提供する。
【解決手段】廃棄鶏を埋設する土地の地面に穴を掘る掘削工程と、穴に廃棄鶏を投入する投入工程と、穴を土砂で埋め戻す埋設工程と、埋め戻した土砂の表面に熱可塑性樹脂を含む処理薬剤を散布する散布工程とを包含し、埋設工程において、土砂を転圧しない廃棄鶏の処理方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
廃棄鶏を埋設する土地の地面に穴を掘る掘削工程と、
前記穴に廃棄鶏を投入する投入工程と、
前記穴を土砂で埋め戻す埋設工程と、
埋め戻した前記土砂の表面に熱可塑性樹脂を含む処理薬剤を散布する散布工程と
を包含し、
前記埋設工程において、前記土砂を転圧しない廃棄鶏の処理方法。
続きを表示(約 450 文字)
【請求項2】
前記埋設工程において、前記土砂で盛土を形成する請求項1に記載の廃棄鶏の処理方法。
【請求項3】
前記埋設工程において、前記穴を埋め戻す土砂として前記掘削工程で発生した土砂を使用する請求項1に記載の廃棄鶏の処理方法。
【請求項4】
前記散布工程において、前記処理薬剤に含まれる前記熱可塑性樹脂の含有量は3~10.5重量%である請求項1に記載の廃棄鶏の処理方法。
【請求項5】
前記散布工程において、前記処理薬剤の散布量は0.5kg/m
2
以上である請求項4に記載の廃棄鶏の処理方法。
【請求項6】
前記散布工程において、前記処理薬剤に含まれる前記熱可塑性樹脂はエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)である請求項1~5の何れか一項に記載の廃棄鶏の処理方法。
【請求項7】
前記廃棄鶏は、高病原性鳥インフルエンザの発生に伴って殺処分された鶏である請求項6に記載の廃棄鶏の処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺処分等により土中に埋設されることになった廃棄鶏の処理方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、日本においては、高病原性鳥インフルエンザ(以下、単に「鳥インフルエンザ」とする。)が発生すると、都道府県知事から殺処分命令が発せられ、養鶏場において鶏の殺処分が実行されることになる。殺処分された鶏は、石灰で滅菌した後、フレキシブルコンテナバック(以後、「フレコンバック」と称する。)に詰められ、土中に埋設される。
【0003】
ところで、鶏が殺処分されると死後硬直が起こる。このような死後硬直した鶏をフレコンバッグに詰めると、硬直した鶏の死体がフレコンバッグを突き破ってしまい、その破損箇所から鶏の体液が漏出する可能性がある。この問題に対し、本発明者らは高吸水性ポリマー(SAP)を用いた廃棄鶏の処理方法(特願2024-34144)を開発し、これよって埋設前(例えば、フレコンバッグの運搬時)においては問題の解決を図ることができた。ところが、フレコンバッグを土中に埋設した後にあっては、土砂の重みでフレコンバッグに大きな圧力がかかるため、破損箇所から体液が漏出する可能性が再び高まることになる。鶏の体液は感染性有機廃棄物であるため、降雨や浸水によって土壌が浸食され、水が地中まで染み込んで鶏の体液が流出すると、周囲に二次汚染が広がることが危惧される。
【0004】
降雨や浸水による土壌浸食を防止する技術は、土木工事や法面緑化工事等において見られる。例えば、特許文献1の土壌表面安定化方法は、アセチレンアルコール誘導体とカチオン化水溶液高分子とを含有する混合物に高分子エマルジョンを添加した薬剤を土壌表面に散布するものである。特許文献1によれば、降雨時に発生する濁水を良好に防止できるとされている。
【0005】
また、特許文献2の土壌安定化方法は、カニの甲羅から得られるキトサンを水で希釈した溶液を浸食防止剤として土壌に散布するものである。特許文献2によれば、キトサンの濃度を特定の範囲に調整することにより、土壌の浸食防止効果が期待できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平11-80727号公報
特開2010-275697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の土壌表面安定化方法は、カチオン化水溶液高分子を含む薬剤を使用しているため、魚毒性の問題が懸念される。また、薬剤の調製に複数の成分を混合する必要があるため、作業を行うまでの準備に手間がかかる。
【0008】
特許文献2の土壌安定化方法は、天然系の生分解性材料であるキトサンを使用しているため、魚毒性の問題は生じないが、浸水防止効果の持続性に乏しい。事実、特許文献2には、「本発明の工法の目的は、永久に法面の安定化を図るというものではなく、法面形成後に植物が生育するまでの一定期間、斜面を安定させることを目的とする」と記載されており(特許文献2の段落[0009]参照)、長期に亘って浸水防止効果を持続させようとするものではない。
【0009】
また、特許文献1及び2は、何れも土木工事の分野に関する技術であり、感染性有機廃棄物の処理において利用することを想定したものではない。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、簡便な方法によって土中への水の浸入を防止又は抑制し、殺処分等により廃棄された鶏を土中に埋設した後も安全な状態に維持できる廃棄鶏の処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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