TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025176526
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-04
出願番号2024082742
出願日2024-05-21
発明の名称磁性薄膜積層体の製造方法及びそれに用いる製造装置
出願人株式会社東設
代理人彩雲弁理士法人
主分類C23C 28/00 20060101AFI20251127BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】従来よりも成膜時間を短縮することが可能な磁性薄膜積層体の製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】磁性膜層10と酸化膜層11とを有する磁性薄膜積層体の製造方法において、成膜対象物12に磁性膜13を電解めっき又は無電解めっきにより成膜し、磁性膜層10を形成する磁性膜形成工程と、成膜対象物12に酸化膜層11を形成する酸化膜形成工程と、を含むものし、該酸化膜形成工程を、磁性膜13上に被酸化膜14を電解めっき又は無電解めっきにより成膜する成膜工程と、略大気圧下で被酸化膜14を酸化して酸化膜15を成膜する酸化工程と、を含むものとする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
磁性膜層と酸化膜層とを有する磁性薄膜積層体の製造方法であって、
成膜対象物に磁性膜を電解めっき又は無電解めっきにより成膜し、該磁性膜層を形成する磁性膜形成工程と、
該成膜対象物に該酸化膜層を形成する酸化膜形成工程と、を含み、
該酸化膜形成工程は、該磁性膜上に被酸化膜を電解めっき又は無電解めっきにより成膜する成膜工程と、略大気圧下で該被酸化膜を酸化して酸化膜を成膜する酸化工程と、を含むことを特徴とする磁性薄膜積層体の製造方法。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記酸化工程は、前記被酸化膜を、陽極酸化する工程であることを特徴とする請求項1に記載の磁性薄膜積層体の製造方法。
【請求項3】
前記酸化工程は、前記被酸化膜を、酸素の単体及び/又は酸素由来のラジカル若しくイオン及び/又は過酸化水素により酸化する工程であることを特徴とする請求項1に記載の磁性薄膜積層体の製造方法。
【請求項4】
前記酸化工程は、光照射下で行われることを特徴とする請求項3に記載の磁性薄膜積層体の製造方法。
【請求項5】
前記成膜対象物の濡れ性を確保するための前処理工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の磁性薄膜積層体の製造方法。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れに記載の製造方法に用いる磁性薄膜積層体の製造装置であって、
前記磁性膜形成工程を行う第1のめっき手段と、
前記成膜工程を行う第2のめっき手段と、
前記酸化工程を行う酸化処理手段と、
前記成膜対象物を該各手段へと移送するための移送手段と、を備えることを特徴とする磁性薄膜積層体の製造装置。
【請求項7】
前記第2のめっき手段は、前記酸化処理手段を兼ねるものとなっていることを特徴とする請求項6に記載の磁性薄膜積層体の製造装置。
【請求項8】
前記前処理工程を行う前処理手段を更に含むことを特徴とする請求項5を引用する請求項6に記載の磁性薄膜積層体の製造装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、磁性薄膜積層体の製造方法及びそれに用いる製造装置に関し、より詳細には磁性膜層と酸化膜層とを有する磁性薄膜積層体の製造方法及びそれに用いる製造装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、磁性膜層が積層されると共に磁性膜層と磁性膜層との間に酸化膜層が形成された磁性薄膜積層体がある(例えば、特許文献1を参照)。この様な磁性薄膜積層体は、例えば、高周波特性が求められるインダクタに使用されている。
【0003】
特許文献1に開示された磁性薄膜積層体においては、スパッタリング等の真空堆積技術や電気メッキ技術による磁性膜層の成膜と、化学気相成長(CVD)や物理気相成長(PVD)等の真空蒸着技術による酸化膜層の成膜と、を繰り返し行うことで、磁性膜層と酸化膜層からなる多層膜を得ている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2019-527476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
磁性膜層と酸化膜層との成膜方法が異なる場合、同一のチャンバ内で磁性膜層と酸化膜層との両方を成膜することは困難であるため、磁性膜層の成膜と酸化膜層の成膜とを異なるチャンバ内で行うこととなる。
【0006】
又、磁性膜層と酸化膜層との両方をスパッタリングで成膜する場合においても、導電膜である磁性膜はDCスパッタで成膜される一方、絶縁膜である酸化膜はRFスパッタで成膜されることになり、DCスパッタとRFスパッタとを、一のチャンバ内で行うことは、通常は困難であるため、やはり別々のチャンバ内で夫々を成膜することとなる。そのため、どちらにしても、成膜対象物を、チャンバ間で移動させる必要がある。
【0007】
磁性膜層の成膜と酸化膜層の成膜との少なくとも一方を真空中で成膜するものとすると、成膜対象物をチャンバ間で移動させる毎に、チャンバ内をリークして大気圧に戻す工程と、チャンバ内を真空引きする工程と、の少なくとも一方が必要となる。この両工程は、ある程度の時間を必要とすると共に積層する膜の数に乗じた時間が必要となるため、両工程が、成膜時間の短縮の足枷となっていた。磁性膜層の成膜と酸化膜層の成膜との両方を真空中で成膜する場合は、猶更である。
【0008】
例えば、酸化膜層の成膜を、真空蒸着で行う場合、チャンバ内を10-
4
乃至10-
5
Pa程度まで減圧し保持する必要があり、通常、この減圧に40乃至50 min程度の時間を要する。又、成膜後に、チャンバ内にリークして、チャンバ内の圧力を大気圧まで戻すのに、通常、10乃至20 min.程度の時間を要する。他方、磁性薄膜積層体は、磁性膜層と酸化膜層とが交互に19層以上積層されることもあるものであり、この場合、少なくともこの工程が9回以上繰り返されることとなる。
【0009】
そこで、本発明においては、従来よりも成膜時間を短縮することが可能な磁性薄膜積層体の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、磁性膜層と酸化膜層とを有する磁性薄膜積層体の製造方法であって、成膜対象物に磁性膜を電解めっき又は無電解めっきにより成膜し、該磁性膜層を形成する磁性膜形成工程と、該成膜対象物に該酸化膜層を形成する酸化膜形成工程と、を含み、該酸化膜形成工程は、該磁性膜上に被酸化膜を電解めっき又は無電解めっきにより成膜する成膜工程と、略大気圧下で該被酸化膜を酸化して酸化膜を成膜する酸化工程と、を含むことを特徴とする磁性薄膜積層体の製造方法である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

株式会社東設
磁性薄膜積層体の製造方法及びそれに用いる製造装置
今日
個人
フッ素樹脂塗装鋼板の保管方法
4か月前
株式会社カネカ
製膜装置
2か月前
株式会社カネカ
製膜装置
2か月前
株式会社京都マテリアルズ
めっき部材
2か月前
トヨタ自動車株式会社
治具
1か月前
株式会社オプトラン
蒸着装置
7か月前
株式会社三愛工業所
アルミニウム材
6か月前
株式会社KSマテリアル
防錆組成物
4か月前
エドワーズ株式会社
真空排気システム
1か月前
日本化学産業株式会社
複合めっき皮膜
3か月前
台灣晶技股ふん有限公司
無電解めっき法
3か月前
日東電工株式会社
積層体の製造方法
6か月前
東京エレクトロン株式会社
成膜方法
2か月前
JFEスチール株式会社
鋼部品
4か月前
株式会社カネカ
気化装置及び製膜装置
1か月前
DOWAサーモテック株式会社
浸炭方法
6か月前
信越半導体株式会社
真空蒸着方法
6か月前
株式会社アルバック
マスクユニット
1か月前
株式会社内村
防食具、防食具の設置方法
2か月前
東京エレクトロン株式会社
基板処理装置
7か月前
東京エレクトロン株式会社
基板処理装置
6か月前
住友重機械工業株式会社
成膜装置
5か月前
TOTO株式会社
構造部材
1か月前
住友重機械工業株式会社
成膜装置
4か月前
黒崎播磨株式会社
溶射装置
2か月前
株式会社アルバック
基板ステージ装置
2か月前
国立大学法人千葉大学
成膜装置及び成膜方法
3か月前
フジタ技研株式会社
被覆部材、及び、表面被覆金型
2か月前
株式会社デンソー
接合体
2か月前
日本コーティングセンター株式会社
炭化ホウ素被膜
1か月前
株式会社アルバック
成膜装置、および搬送方法
4か月前
ケニックス株式会社
蒸発源装置
3か月前
黒崎播磨株式会社
溶射用ランス
6か月前
信越化学工業株式会社
炭化金属被覆材料
15日前
川崎重工業株式会社
水素遮蔽膜
3か月前
続きを見る