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公開番号
2025173460
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-27
出願番号
2024210019
出願日
2024-12-03
発明の名称
相転移速度を増加させる方法及びカルボン酸基含有物質の使用
出願人
個人
代理人
園田・小林弁理士法人
主分類
C01F
17/247 20200101AFI20251119BHJP(無機化学)
要約
【課題】炭酸希土から塩基性炭酸希土への相転移速度を著しく増加させ、Cl
-
、SO
4
2-
及びNO
3
-
等の不純物の含有量を低減させることができる、相転移速度を増加させる方法を提供する。
【解決手段】炭酸希土とカルボン酸基含有物質の水溶液とを混合してスラリーを得るステップと、前記スラリーを加熱して反応させるステップと、を含むことを特徴とする、炭酸希土から塩基性炭酸希土を調製する過程での相転移速度を増加させる方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
炭酸希土とカルボン酸基含有物質の水溶液とを混合してスラリーを得るステップと、
前記スラリーを加熱して反応させるステップと、
を含むことを特徴とする、炭酸希土から塩基性炭酸希土を調製する過程での相転移速度を増加させる方法。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
炭酸希土とカルボン酸基含有物質の水溶液とを混合してスラリーを得るステップ、
前記スラリーを加熱して反応させて中間生成物を得るステップ、及び、
中間生成物を塩基性炭酸希土結晶、塩基性炭酸希土クラスター、又は、塩基性炭酸希土結晶と塩基性炭酸希土クラスターとの混合物に変換するステップ、
を含むことを特徴とする、炭酸希土から塩基性炭酸希土を調製する方法。
【請求項3】
前記のカルボン酸基含有物質は、
(1)C1~C6一価のカルボン酸、又は、
(2)C1~C6一価のカルボン酸とC1~C6一価のカルボン酸アンモニウム塩との混合物、
から選ばれたものであることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記C1~C6一価のカルボン酸は、ギ酸、酢酸及びプロピオン酸から選ばれた1種又は複数種であり、
前記C1~C6一価のカルボン酸とC1~C6一価のカルボン酸アンモニウム塩との混合物は、ギ酸とギ酸アンモニウムとの混合物,酢酸と酢酸アンモニウムとの混合物、又は、プロピオン酸とプロピオン酸アンモニウムとの混合物から選ばれたものであることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記カルボン酸基含有物質の使用量は、前記カルボン酸基含有物質と前記炭酸希土における希土類元素との錯体形成反応に必要な理論モル数の1~9%であり、
前記カルボン酸基含有物質の水溶液におけるカルボン酸基含有物質の濃度は、0.015~0.15mol/Lであることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記スラリーを50~100℃に加熱して10~600min反応させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項7】
中間生成物を塩基性炭酸希土結晶、塩基性炭酸希土クラスター、又は、塩基性炭酸希土結晶と塩基性炭酸希土クラスターとの混合物に変換した後、固液分離し、得られた濾液をカルボン酸基含有物質の水溶液として循環使用するステップ
をさらに含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項8】
炭酸希土におけるCl
-
、SO
4
2-
及びNO
3
-
の含有量の合計は、120ppmを超え、塩基性炭酸希土におけるCl
-
、SO
4
2-
及びNO
3
-
の含有量の合計は、50ppm又は50ppm未満であり、
塩基性炭酸希土の平均粒子径D
50
は、5.5μm未満であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項9】
炭酸希土から塩基性炭酸希土を調製する過程での相転移速度を増加させることに用いられることを特徴とする、カルボン酸基含有物質の使用。
【請求項10】
前記のカルボン酸基含有物質は、
(1)C1~C6一価のカルボン酸、又は、
(2)C1~C6一価のカルボン酸とC1~C6一価のカルボン酸アンモニウム塩との混合物、
から選ばれたものであることを特徴とする、請求項9に記載の使用。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭酸希土から塩基性炭酸希土を調製する過程での相転移速度を増加させる方法、炭酸希土から塩基性炭酸希土を調製する方法、及び、カルボン酸基含有物質の使用に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
希土類元素は、その特殊な光、熱、電気、磁気、耐摩耗性、耐腐食性、抗菌性等の面での性能から、応用分野が拡大しつつ、「工業黄金」、「工業ビタミン」の称号を保有している。希土類関連製品(例えば、希土類酸化物、希土類フッ化物)の純度、粒子径、結晶型、種類などへの品質要求は、ハイエンドの応用分野であれば、であるほど厳しくなっている。
【0003】
炭酸希土と塩基性炭酸希土は、希土類酸化物や希土類フッ化物等の希土類関連製品を形成するための前駆体化合物である。炭酸希土と塩基性炭酸希土は、希土類溶液(例えば、希土類塩化物溶液、希土類硝酸塩溶液、又は希土類硫酸塩溶液)を沈殿することによって得られる。しかしながら、通常、(1)希土類溶液から炭酸希土又は塩基性炭酸希土に沈殿する過程で、例えば、Cl
-
、SO
4
2-
、NO
3
-
等の希土類溶液システムにおける酸アニオンは、種々の形態で炭酸希土又は塩基性炭酸希土に残存し、後端の機能材料の不純物となり、これらの材料の性能に悪影響を及ぼす課題や(2)従来の装置を用いて希土類溶液を沈殿する過程で、炭酸希土や塩基性炭酸希土の粒子径の制御が難しく、5μm以下の希土類化合物を得ることが困難であるという課題がある。
【0004】
CN104310456Aには炭酸希土の生産方法が開示されている。特定の沈殿反応装置に塩化希土と炭酸塩溶液を並流で供給し、供給速度と排出速度を制御することによって炭酸希土の熟成時間を制御し、反応領域と結晶化領域との空間分離を達成し、細粒度低塩素基炭酸希土製品を塩酸媒体から直接沈殿させることを逹成した。当該方法において、得られた炭酸希土は、塩素基含有量が50ppm未満であり、粒子径が小さいものであるのに、特別な設備が必要となる。
【0005】
CN115849429Aには、炭酸ランタン四水和物の調製方法が開示されている。過剰の塩酸を酸化ランタンと反応させて塩酸と塩化ランタンの混合溶液を調製し、次いで、この混合溶液を密閉反応釜に移し、密閉反応釜内に炭酸水素ナトリウム溶液を徐々に加え、中和反応で発生する二酸化炭素の排出を制御し、密閉反応釜内の圧力を100~1000Paの正圧に保持しながら、反応を二酸化炭素リッチな正圧環境下で行い、反応終了後、濾過、水洗して炭酸ランタン八水和物湿体を得、炭酸ランタン八水和物湿体を乾燥して炭酸ランタン四水和物を得、その塩素イオン含有量が高く、D
50
が6~10μmで、やや大きい。
【0006】
希土類溶液を沈殿する過程で得られた酸アニオン(例えば、Cl
-
、SO
4
2-
、NO
3
-
等)を高含有量(例えば、100ppm以上)で含有し、かつ、粒子径の大きい炭酸希土について、どのように処理して酸アニオンの含有量を低減させるとともに、より小さな粒径を可能にするかは、早急に解決されるべき技術的課題である。
【0007】
CN103708525Aには低塩素基の希土類炭酸塩及び酸化物の生産方法が開示されている。炭酸希土を、pH値7以上かつ温度80℃以上のアルカリ性熱水溶液中に入れ、液固比1:1~50:1、アルカリと希土類とのモル比0.5:1~1.1:1で30min以上反応させる。当該生産方法で得られた塩基性炭酸希土は、依然として粒子径が大きく、塩素基の含有量が高い。
【発明の概要】
【0008】
上記の問題に鑑みて、本発明の一つの目的は、炭酸希土から塩基性炭酸希土への相転移速度を著しく増加させ、Cl
-
、SO
4
2-
及びNO
3
-
等の不純物の含有量を明らに低減させることができる相転移速度を増加させる方法を提供することにある。本発明のもう1つの目的は、炭酸希土から塩基性炭酸希土を調製する方法を提供することにある。
【0009】
本発明のもう1つの目的は、カルボン酸基含有物質の使用を提供することにある。
【0010】
本発明は、以下の構成で上記目的を達成する。
(【0011】以降は省略されています)
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