TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025171910
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2024171820
出願日2024-09-30
発明の名称層間非対称整列された多重元素マックス(MAX)相とマキシン(MXene)、及びこれらの製造方法
出願人個人,KOREA ADVANCED INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
代理人弁理士法人タス・マイスター
主分類C01B 32/90 20170101AFI20251113BHJP(無機化学)
要約【課題】層間非対称整列された多重元素マックス相及びマキシンを提供する。
【解決手段】開示されたマックス相は、複数の遷移金属層を含むM(n+1)AXnの層状構造を有し(nは、自然数であり、n及びn+1は、層状の数を示す)、Mは、2以上の遷移金属元素を含み、Xは、窒素又は炭素を含み、Aは、13族元素、14族元素、15族元素、及び16族元素より選ばれた互いに異なる第1の元素及び第2の元素を少なくとも含み、前記第1の元素及び前記第2の元素の原子半径の差は、0.1Å以上であり、前記遷移金属層のうち、互いに反対される外角層に対応する第1の遷移金属層と第2の遷移金属層は、互いに異なる組成を有することで,マックス相とマキシンは層間非対称整列構造を有する。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
複数の遷移金属層を含むM(
n+1
)AX

の層状構造を有し(nは、自然数であり、n及びn+1は、層状の数を示す)、
Mは、2以上の遷移金属元素を含み、
Xは、窒素又は炭素を含み、
Aは、13族元素、14族元素、15族元素、及び16族元素より選ばれた互いに異なる第1の元素及び第2の元素を少なくとも含み、
前記第1の元素及び前記第2の元素の原子半径の差は、0.1Å以上であり、
前記遷移金属層のうち、互いに反対される外角層に対応する第1の遷移金属層と第2の遷移金属層は、互いに異なる組成を有することで層間非対称整列構造を有することを特徴とするマックス(MAX)相。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
Aの前記第1の元素は、Alであり、前記第2の元素は、Snであることを特徴とする請求項1に記載のマックス相。
【請求項3】
AlとSnのモル比は、1.8:1~2.2:1であることを特徴とする請求項2に記載のマックス相。
【請求項4】
前記マックス相は、312相を有することを特徴とする請求項1に記載のマックス相。
【請求項5】
Mは、3以上の元素を含み、
前記第1の遷移金属層において最も含量が高い元素は、Mの元素のうち、原子番号が最も高い元素であり、
前記第2の遷移金属層において最も含量が高い元素は、Mの元素のうち、原子番号が最も低い元素であることを特徴とする請求項1に記載のマックス相。
【請求項6】
前記遷移金属層は、前記第1の遷移金属層と前記第2の遷移金属層の間に配置された第3の遷移金属層を更に含み、
Mは、Ti、Zr、Hf、及びTaを含み、
前記第1の遷移金属層において最も含量が高い元素は、Tiであり、
前記第2の遷移金属層において最も含量が高い元素は、Taであり、
前記第3の遷移金属層において最も含量が高い元素は、Hfであることを特徴とする請求項1に記載のマックス相。
【請求項7】
前記遷移金属層は、前記第1の遷移金属層と前記第2の遷移金属層の間に配置された第3の遷移金属層を更に含み、
Mは、Ti、Zr、Hf、及びTaを含み、
TiとTaは、前記第3の遷移金属層において、最も含量が低く、
Zr及びHfは、前記第2の遷移金属層において、最も含量が低いことを特徴とする請求項1に記載のマックス相。
【請求項8】
複数の遷移金属層を含むM(
n+1
)X

の層状構造を有し(nは、自然数であり、n及びn+1は、層状の数を示す)、
Mは、2以上の遷移金属元素を含み、
Xは、窒素又は炭素を含み、
前記遷移金属層のうち、互いに反対される外角層に対応する第1の遷移金属層と第2の遷移金属層は、互いに異なる組成を有することで、層間非対称整列構造を有することを特徴とするマキシン(MXene)。
【請求項9】
前記マキシンは、312相を有することを特徴とする請求項8に記載のマキシン。
【請求項10】
Mは、3以上の元素を含み、
前記第1の遷移金属層において最も含量が高い元素は、Mの元素のうち、原子番号が最も高い元素であり、
前記第2の遷移金属層において最も含量が高い元素は、Mの元素のうち、原子番号が最も低い元素であることを特徴とする請求項8に記載のマキシン。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、マキシン(MXene)に関する。より詳しくは、本発明は、層間非対称整列された多重元素マックス(MAX)相とマキシン(MXene)、及びこれらの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
マキシン(MXene)は、対応する3次元のマックス相(M(
n+1
)AX

)から由来した一般式M(
n+1
)X

を有する2次元物質であって、Mは、前周期遷移金属(Ti、V、Cr、Nb、Ta、Zr、及びMo)であり、Aは、13族及び14族元素を含み、Xは、炭素又は窒素である。
【0003】
マキシンは、マックス相をエッチングし、M-A結合を除去して得られる。マキシンは、高い非表面積と電気伝導率を有し、独特な光学的特性を有しており、バッテリー、光触媒、センサ、環境浄化、電磁波遮蔽など、様々な箇所に応用可能な新素材である。このようなマキシンの特性を制御するために、様々な遷移金属を混合して製造する手法を取ることができ、このため、その転写体である安定した固溶体のマックス相が見出されている。
【0004】
現在まで、様々な化学的整列状態のマックス相が見出されている。例えば、マックス相は、整列状態により、遷移金属がムラなく混ざっている完全な固溶体(solid-solution)のマックス相、中心の遷移金属層と外側面の遷移金属層の金属組成が異に整列される層間整列(out-of-plane ordered)マックス相、それぞれの遷移金属層内で独特な整列状態となる面内整列(in-plane ordered)マックス相が見出された。
【0005】
このうち、層間整列されたマキシン(例えば、Mo

TiC

)の場合、従来のマキシン(Ti



)とは異なり、半導体的性質を呈しており、負の温度抵抗係数を有することができ、中心原子層の元素と外側面原子層の元素に調整することで、反磁性又は常磁性物質に変換することができる。
【0006】
従来の層間整列マックス相又はマキシンの場合、M’’2M’AX2、又は、M’’2M’2AX3のような形態で、中心の遷移金属層(M’)から外側面の2つの遷移金属層(M’’)が対称的に整列されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
中国公開特許116119668号
【非特許文献】
【0008】
Chemically complex double solid solution MAX phase-based ceramics in the (Ti,Zr,Hf,V,Nb)-(Al,Sn)-C system, Materials Research Letters, Vol 10, 2, 2022, 52-61
非特許文献2:Ta-based 413 and 211 MAX phase solid solutions with Hf and Nb, Journal of the European Ceramic Society, 40, 2020, 1829-1838 (2019-12-27)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、層間非対称整列された多重元素マックス相及びマキシンを提供することである。
【0010】
本発明の他の目的は、前記マックス相及びマキシンの製造方法を提供することである。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
一酸化炭素の製造方法
16日前
株式会社タクマ
固体炭素化設備
1か月前
東洋アルミニウム株式会社
水素発生材料
2日前
東洋アルミニウム株式会社
水素発生材料
2日前
三菱重工業株式会社
加熱装置
1か月前
株式会社トクヤマ
酸性次亜塩素酸水の製造方法
24日前
日揮触媒化成株式会社
珪酸液およびその製造方法
1か月前
デンカ株式会社
窒化ケイ素粉末
1か月前
デンカ株式会社
窒化ケイ素粉末
1か月前
住友化学株式会社
無機アルミニウム化合物粉末
23日前
デンカ株式会社
窒化ケイ素粉末の製造方法
1か月前
デンカ株式会社
アルミナ粉末、無機粉末および樹脂組成物
10日前
デンカ株式会社
セラミックス粉末の製造方法
1か月前
デンカ株式会社
アルミナ粉末、無機粉末および樹脂組成物
10日前
浅田化学工業株式会社
アルミナ水分散液の製造方法
15日前
デンカ株式会社
アルミナ粉末、無機粉末および樹脂組成物
10日前
JFEエンジニアリング株式会社
ドライアイス製造システム
24日前
トヨタ自動車株式会社
光触媒を用いた水素ガス製造装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
光触媒を用いた水素ガス製造装置
1か月前
マイクロ波化学株式会社
水素の製造方法
8日前
日本電気株式会社
繊維状カーボンナノホーン集合体の接着分離方法
1か月前
エヌ・イーケムキャット株式会社
ゼオライトの製造方法
1か月前
デンカ株式会社
窒化ホウ素粉末、及び樹脂成形体
1か月前
デンカ株式会社
窒化ホウ素粉末、及び樹脂成形体
1か月前
デンカ株式会社
窒化ケイ素粉末、及びその製造方法
1か月前
デンカ株式会社
窒化ケイ素粉末、及びその製造方法
1か月前
デンカ株式会社
無機粉末及びそれを用いた樹脂組成物
15日前
日揮触媒化成株式会社
多孔質の三次粒子を含む粉体、及びその製造方法
1か月前
日本特殊陶業株式会社
アンモニアの合成システム
25日前
本田技研工業株式会社
金属シリコンの製造方法
3日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
水素生成装置
18日前
デンカ株式会社
窒化ケイ素粉末、及び窒化ケイ素焼結体の製造方法
1か月前
トヨタ自動車株式会社
反応容器
2日前
日産化学株式会社
シリカ二次粒子と該シリカ二次粒子を含む膜形成用組成物
1か月前
株式会社SUN METALON
金属酸化物の還元体の製造方法
15日前
日産化学株式会社
低誘電正接シリカ粒子及びその製造方法
1か月前
続きを見る