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公開番号
2025171595
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-20
出願番号
2024077104
出願日
2024-05-10
発明の名称
臭い除去触媒およびその用途
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類
B01J
29/44 20060101AFI20251113BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】本発明は、各種の臭気成分、特にアセトアルデヒドを含む臭気成分を、効率よく長期間、安全に低減でき、多湿環境下においても十分な消臭性能を有し、臭い戻りのない臭い除去触媒、ならびにその用途を提供することを課題としている。
【解決手段】貴金属を含む金属成分が、複合酸化物に担持されてなり、前記複合酸化物がアルカリ金属を含むゼオライトである、臭い除去触媒。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
貴金属を含む金属成分が、複合酸化物に担持されてなり、
前記複合酸化物がアルカリ金属を含むゼオライトである、臭い除去触媒。
続きを表示(約 760 文字)
【請求項2】
前記貴金属が、白金である、請求項1に記載の臭い除去触媒。
【請求項3】
前記アルカリ金属が、ナトリウムである、請求項1に記載の臭い除去触媒。
【請求項4】
前記複合酸化物が、MFI型ゼオライトである、請求項1に記載の臭い除去触媒。
【請求項5】
前記複合酸化物のシリカ/アルミナ比(SiO
2
/Al
2
O
3
(mol/mol))が500以下である、請求項1に記載の臭い除去触媒。
【請求項6】
前記金属成分の担持量が、金属原子換算で0.01~10質量%の範囲にある、請求項1に記載の臭い除去触媒。
【請求項7】
前記アルカリ金属の含有量が、0.001~20質量%の範囲にある、請求項1に記載の臭い除去触媒。
【請求項8】
10mgの臭い除去触媒を、23℃、相対湿度50(±5)%空気中に24時間静置して多湿環境処理し、10ppmアセトアルデヒドを含む空気3リットルと2時間接触させる臭い除去試験において、除去されるアセトアルデヒドの質量が、臭い除去触媒の質量の0.10質量%以上である、請求項1に記載の臭い除去触媒。
【請求項9】
10mgの臭い除去触媒を、23℃、相対湿度50(±5)%空気中に24時間静置して多湿環境処理し、10ppmアセトアルデヒドを含む空気3リットルと2時間接触させる臭い除去試験において、アセトアルデヒド除去率が30%以上である、請求項1に記載の臭い除去触媒。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載の臭い除去触媒を含む消臭剤組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、臭い除去触媒およびその用途に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
環境中で発生する様々な臭気(排気ガス、ゴミや食品の臭気、新築家屋・建物から排出される臭気等)は大きな社会課題であり、それぞれの環境に対して有効な対処方法が必要とされる。特に、住居、ホテル・レストランなどの公共施設、電車・自動車など交通機関等の閉鎖的な空間での臭気は問題となるが、人が共存するため安全性に懸念がある特殊な装置(オゾン脱臭、次亜塩素酸脱臭等)の設置は難しく、使い勝手の良い吸着剤が好適に用いられている。しかしながら、吸着剤は継続使用すると吸着容量を超えて破過してしまうため、頻繁に交換する必要がある。また、特に温度が高い日には、一度吸着した臭気成分が脱離することにより悪臭を発生することが問題となる。
【0003】
臭気の原因物質としては多種多様なものが挙げられるが、アセトアルデヒドは、独特の臭気と刺激性を持ち、自動車の排気やたばこの煙、合板の接着剤などに由来する大気汚染物質であって、シックハウス症候群の原因の一つとしても知られており、これによる臭気の低減・除去が望まれている。また上述のように、吸着剤は頻繁に交換する必要があることから、アセトアルデヒドを含む臭気成分を、分解を伴って長期的に低減・除去する臭い除去触媒の出現が望まれていた。
【0004】
特許文献1には、多孔質シリカに白金とルテニウムの複合体を担持させてなる触媒が、エチレンまたはメルカプタン化合物を酸化分解できることが教示されている。
特許文献2には、有機物質に由来する揮発性有機化合物(VOC)の吸着剤として、パラジウムがドーピングされたZSM-5が開示されており、エチレンを吸着し得ることが示されている。
【0005】
特許文献3には、多孔質担体の表面にアニリン等による化学添着層を設け、ルテニウム、白金、パラジウムなどの触媒成分を担持させた脱臭剤が、また特許文献4には、活性炭に金属酸化触媒を担持した脱臭剤が記載されている。
しかしながら上述の各技術では、本発明者らの検討によれば、脱臭効果が不十分であるという問題、再生を行わずに長期間使用できるものではないという問題、あるいは、時間が経過すると十分な脱臭効果が得られなくなる問題などがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2019/027057号
特開2015-213908号公報
特開2002-200150号公報
特開2000-312710号公報
国際公開第2022/071379号
国際公開第2022/118986号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような状況において本出願人は、複合酸化物にPtを含む金属成分が担持された臭い除去触媒が、各種臭気の除去効果に優れ、抗菌性も有すること(特許文献5参照)、特定の2種以上の金属元素ならびにCeの酸化物を含む臭い除去触媒が、アセトアルデヒドの消臭に好適であること(特許文献6参照)を見出し、すでに提案している。
しかしながら、アセトアルデヒドの消臭率ならびに多湿環境下での消臭率については、さらに向上した臭い除去触媒が求められる場合があった。
本発明は、各種の臭気成分、特にアセトアルデヒドを含む臭気成分を、効率よく長期間、安全に低減でき、多湿環境下においても十分な消臭性能を有し、臭い戻りのない臭い除去触媒、ならびにその用途を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記のような状況に鑑みて鋭意研究した結果、特定の複合酸化物に貴金属を含む金属が担持された触媒が、多湿環境下においてもアセトアルデヒド消臭性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
本発明は、たとえば以下の〔1〕~〔15〕の事項に関する。
〔1〕
貴金属を含む金属成分が、複合酸化物に担持されてなり、
前記複合酸化物がアルカリ金属を含むゼオライトである、臭い除去触媒。
〔2〕
前記貴金属が白金(Pt)である、〔1〕に記載の臭い除去触媒。
〔3〕
前記アルカリ金属が、ナトリウム(Na)である、〔1〕または〔2〕に記載の臭い除去触媒。
〔4〕
前記複合酸化物が、MFI型ゼオライトである、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の臭い除去触媒。
【0010】
〔5〕
前記複合酸化物のシリカ/アルミナ比(SiO
2
/Al
2
O
3
(mol/mol))が500以下である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の臭い除去触媒。
〔6〕
前記金属成分の担持量が、金属原子換算で0.01~10質量%の範囲にある、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の臭い除去触媒。
〔7〕
前記アルカリ金属の含有量が、0.001~20質量%の範囲にある、〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の臭い除去触媒。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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