TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025153791
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-10
出願番号
2024056427
出願日
2024-03-29
発明の名称
繊維強化樹脂組成物および成形体
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類
C08L
101/00 20060101AFI20251002BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】耐衝撃性が高い成形体が得られる繊維強化樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】マトリックスを構成する第1の熱可塑性樹脂(A)と、第1の熱可塑性樹脂(A)とは異なる第2の熱可塑性樹脂(B)と、炭素繊維(C)と、を含む繊維強化樹脂組成物。繊維強化樹脂組成物は、前記第2の熱可塑性樹脂(B)により生じた、前記炭素繊維(C)と前記マトリックスとの界面に存在する界面樹脂層の厚みの平均値が、10.00nm以上80.00nm以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
マトリックスを構成する第1の熱可塑性樹脂(A)と、
第1の熱可塑性樹脂(A)とは異なる、酸変性された樹脂である第2の熱可塑性樹脂(B)と、
炭素繊維(C)と、を含み、
前記第2の熱可塑性樹脂(B)により生じた、前記炭素繊維(C)と前記マトリックスとの界面に存在する界面樹脂層の厚みの平均値が、10.00nm以上80.00nm以下である、
繊維強化樹脂組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記炭素繊維(C)は、表面における酸素原子(O)と炭素原子(C)の合計量に対する酸素(O)の原子数の比[O/C]が15.00以上60.00以下である、
請求項1に記載の繊維強化樹脂組成物。
【請求項3】
前記炭素繊維(C)は、表面における炭素原子(C)、水酸基(OH)およびカルボキシル基(COOH)の合計量に対する水酸基の割合[OH/(C+OH+COOH]が30.00%以上80.00%以下である、
請求項1に記載の繊維強化樹脂組成物。
【請求項4】
前記第2の熱可塑性樹脂(B)は、酸変性ポリオレフィンである、
請求項1に記載の繊維強化樹脂組成物。
【請求項5】
前記第2の熱可塑性樹脂(B)は、マレイン酸または無水マレイン酸で変性されたポリオレフィンである、
請求項1に記載の繊維強化樹脂組成物。
【請求項6】
前記繊維強化樹脂組成物は、樹脂成分の全質量に対する、前記第2の熱可塑性樹脂(B)の酸変性に用いた酸またはその誘導体の含有量の割合が0.01質量%以上1.00質量%以下である、
請求項1に記載の繊維強化樹脂組成物。
【請求項7】
前記酸変性に用いた酸またはその誘導体は、マレイン酸または無水マレイン酸である、
請求項6に記載の繊維強化樹脂組成物。
【請求項8】
前記第1の熱可塑性樹脂(A)は、酸変性されていないポリオレフィンを含み、
前記第2の熱可塑性樹脂(B)は、酸変性ポリオレフィンを含み、
前記繊維強化樹脂組成物は、前記第2の熱可塑性樹脂(B)の酸変性に用いた酸またはその誘導体と、ポリオレフィンとの質量比が0.03以上3.00以下である、
請求項1に記載の繊維強化樹脂組成物。
【請求項9】
前記繊維強化樹脂組成物は、樹脂成分の全質量に対する前記第2の熱可塑性樹脂(B)の含有量の割合が、0.1質量%以上20質量%以下である、
請求項1に記載の繊維強化樹脂組成物。
【請求項10】
前記第1の熱可塑性樹脂(A)は、酸変性されていないポリオレフィンを含む、
請求項1に記載の繊維強化樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維強化樹脂組成物および成形体に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
樹脂組成物に強化繊維を含有させた繊維強化樹脂組成物は、軽量かつ高強度な成形体を成形できることから、各種用途に使用されている。
【0003】
このような繊維強化樹脂組成物として、特許文献1には、長さ方向に揃えて束ねられた炭素繊維に、特定の条件を満たすポリアミド樹脂が含浸された、5~25mmの長さに切断されたポリアミド樹脂組成物が記載されている。特許文献1には、アミノ基濃度が40mmol/kg以上であるポリアミド樹脂を使用し、 ポリアミド樹脂および炭素繊維の合計量中、ポリアミド樹脂の割合を60~95質量%、炭素繊維の割合を5~40質量%とすることで、ポリアミド樹脂組成物から得られる成形体の耐衝撃性を高めることができると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-155158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1には、特定の組成を有する炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物から、耐衝撃性が高い成形体(繊維強化樹脂)を作製できると記載されている。しかし、繊維強化樹脂は各種強化材として使用されることが多いところ、特許文献1に記載の組成物から作製した成形体では、耐衝撃性が不足することもあった。
【0006】
上記問題に鑑み、本発明は、耐衝撃性が高い成形体が得られる繊維強化樹脂組成物、および当該繊維強化樹脂組成物を成形してなる成形体を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するための本発明の一態様は、下記[1]~[12]の繊維強化樹脂組成物に関する。
[1]マトリックスを構成する第1の熱可塑性樹脂(A)と、
第1の熱可塑性樹脂(A)とは異なる、酸変性された樹脂である第2の熱可塑性樹脂(B)と、
炭素繊維(C)と、を含み、
前記第2の熱可塑性樹脂(B)により生じた、前記炭素繊維(C)と前記マトリックスとの界面に存在する界面樹脂層の厚みの平均値が、10.00nm以上80.00nm以下である、
繊維強化樹脂組成物。
[2]前記炭素繊維(C)は、表面における酸素原子(O)と炭素原子(C)の合計量に対する酸素(O)の原子数の比[O/C]が15.00以上60.00以下である、
[1]に記載の繊維強化樹脂組成物。
[3]前記炭素繊維(C)は、表面における炭素原子(C)、水酸基(OH)およびカルボキシル基(COOH)の合計量に対する水酸基の割合[OH/(C+OH+COOH]が30.00%以上80.00%以下である、
[1]または[2]に記載の繊維強化樹脂組成物。
[4]前記第2の熱可塑性樹脂(B)は、酸変性ポリオレフィンである、
[1]~[3]のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物。
[5]前記第2の熱可塑性樹脂(B)は、マレイン酸または無水マレイン酸で変性されたポリオレフィンである、
[1]~[4]のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物。
[6]前記繊維強化樹脂組成物は、樹脂成分の全質量に対する、前記第2の熱可塑性樹脂(B)の酸変性に用いた酸またはその誘導体の含有量の割合が0.01質量%以上1.00質量%以下である、
[1]~[5]のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物。
[7]前記酸変性に用いた酸またはその誘導体は、マレイン酸または無水マレイン酸である、
[1]~[6]のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物。
[8]前記第1の熱可塑性樹脂(A)は、酸変性されていないポリオレフィンを含み、
前記第2の熱可塑性樹脂(B)は、酸変性ポリオレフィンを含み、
前記繊維強化樹脂組成物は、前記第2の熱可塑性樹脂(B)の酸変性に用いた酸またはその誘導体と、ポリオレフィンとの質量比が0.03以上3.00以下である、
[1]~[7]のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物。
[9]前記繊維強化樹脂組成物は、樹脂成分の全質量に対する前記第2の熱可塑性樹脂(B)の含有量の割合が、0.1質量%以上20質量%以下である、
[1]~[8]のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物。
[10]前記第1の熱可塑性樹脂(A)は、酸変性されていないポリオレフィンを含む、
[1]~[9]のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物。
[11]前記第1の熱可塑性樹脂(A)は、ポリアミドを含む、
[1]~[10]のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物。
[12]前記炭素繊維(C)は、前記マトリックスとの界面のうち50%以上の領域に、前記界面樹脂層が生じている、
[1]~[11]のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物。
【0008】
上記の課題を解決するための本発明の他の態様は、下記[13]の成形体に関する。
[13][1]~[13]のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物を成形してなる成形体。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、耐衝撃性が高い成形体が得られる繊維強化樹脂組成物、および当該繊維強化樹脂組成物を成形してなる成形体が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.繊維強化樹脂組成物
本発明の一実施形態は、第1の熱可塑性樹脂(A)、第2の熱可塑性樹脂(B)、および炭素繊維(C)を含む、繊維強化樹脂組成物に関する。繊維強化樹脂組成物は、樹脂のマトリックス中に、炭素繊維が含まれている。なお、本明細書において、第1の熱可塑性樹脂(A)および第2の熱可塑性樹脂(B)をあわせて樹脂成分ともいう。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
三井化学株式会社
混練装置
10日前
三井化学株式会社
ペレット
22日前
三井化学株式会社
手術用器具
2日前
三井化学株式会社
充電コネクタ
1日前
三井化学株式会社
空中結像システム
3日前
三井化学株式会社
ドローン用ブレード
2日前
三井化学株式会社
バックドア及び移動体
1日前
三井化学株式会社
自動車内装材用積層体
1日前
三井化学株式会社
サイドドア及び移動体
22日前
三井化学株式会社
樹脂組成物および接着剤
1日前
三井化学株式会社
サイドドアおよび移動体
2日前
三井化学株式会社
サイドドアおよび移動体
2日前
三井化学株式会社
重合体組成物および成形体
2日前
三井化学株式会社
樹脂組成物およびその用途
22日前
三井化学株式会社
光学材料及びその製造方法
12日前
三井化学株式会社
アンダーカバー及び移動体
9日前
三井化学株式会社
繊維および繊維の製造方法
3日前
三井化学株式会社
絶縁電線、コイル及びモータ
3日前
三井化学株式会社
熱可塑性エラストマー組成物
2日前
三井化学株式会社
粘着付与剤および粘着性組成物
2日前
三井化学株式会社
極性重合体組成物および成形体
1日前
三井化学株式会社
繊維強化樹脂組成物および成形体
1日前
三井化学株式会社
多孔質膜及び多孔質膜の製造方法
8日前
三井化学株式会社
積層体、包装材、蓋材およびラベル
2日前
三井化学株式会社
非水電解液及び非水電解液二次電池
1日前
三井化学株式会社
シートフレーム、シート、及び移動体
8日前
三井化学株式会社
固体組成物及び固体組成物の製造方法
1日前
三井化学株式会社
オレフィン系重合体組成物および成形体
1日前
三井化学株式会社
延伸成形体および延伸成形体の製造方法
3日前
三井化学株式会社
ゴム組成物、架橋体、成形体、放熱シート
8日前
三井化学株式会社
環状オレフィン系共重合体および光学部品
2日前
三井化学株式会社
熱可塑性エラストマー組成物、および成形品
1日前
三井化学株式会社
延伸フィルムおよび延伸フィルムの製造方法
2日前
三井化学株式会社
正浸透膜エレメント及び多孔質膜の製造方法
2日前
三井化学株式会社
延伸フィルムおよび延伸フィルムの製造方法
9日前
三井化学株式会社
鮮度保持包装部材及び青果物の鮮度保持方法
12日前
続きを見る
他の特許を見る