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公開番号2025152281
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024054104
出願日2024-03-28
発明の名称熱可塑性エラストマー組成物
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08L 23/16 20060101AFI20251002BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ロール加工性に優れる熱可塑性エラストマー組成物であり、かつ光透過性が高い成形体を形成できる熱可塑性エラストマー組成物を提供する。
【解決手段】エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)と、875kg/m³以下の密度を有し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が1.0～3.5の範囲にある1-ブテン系共重合体(B)と、115℃以上の融点(Tm)を有する結晶性ポリオレフィン(C)と、架橋剤系成分(E)とを含有し、共重合体(A)100質量部に対して、1-ブテン系共重合体(B)の含有量は、10～100質量部であり、結晶性ポリオレフィン(C)の含有量は、10～200質量部である、熱可塑性エラストマー組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
熱可塑性エラストマー組成物であって、
前記組成物は、
エチレン・α－オレフィン・非共役ポリエン共重合体（Ａ）と、
８７５ｋｇ／ｍ
3
以下の密度を有し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー（ＧＰＣ）により求められる分子量分布（Ｍｗ／Ｍｎ）が１．０～３．５の範囲にある１－ブテン系共重合体（Ｂ）と、
１１５℃以上の融点（Ｔｍ）を有する結晶性ポリオレフィン（Ｃ）と、
架橋剤系成分（Ｅ）と
を含有し、
前記共重合体（Ａ）１００質量部に対して、
前記１－ブテン系共重合体（Ｂ）の含有量は、１０～１００質量部であり、
前記結晶性ポリオレフィン（Ｃ）の含有量は、１０～２００質量部である、
熱可塑性エラストマー組成物。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
前記１－ブテン系共重合体（Ｂ）の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー（ＧＰＣ）で測定した、ポリスチレン換算の重量平均分子量（Ｍｗ）が、３５０，０００以上である、請求項１に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項３】
前記架橋剤系成分（Ｅ）が、有機過酸化物、および前記有機過酸化物に由来する成分から選択される少なくとも１種である、請求項１または２に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項４】
前記熱可塑性エラストマー組成物が、軟化剤（Ｄ）をさらに含有し、前記共重合体（Ａ）１００質量部に対する前記軟化剤（Ｄ）の含有量が、２００質量部以下である、請求項１または２に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項５】
前記熱可塑性エラストマー組成物が、１ｇ／１０分以上、８０ｇ／１０分未満のメルトフローレートを有し、前記メルトフローレートは、ＪＩＳＫ７２１０－１：２０１４（Ａ法）の測定方法に準拠して、２３０℃、１０ｋｇ荷重の条件で測定される、請求項１または２に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項６】
前記エチレン・α－オレフィン・非共役ポリエン共重合体（Ａ）の少なくとも一部が架橋されている、請求項１または２に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項７】
前記熱可塑性エラストマー組成物が、７０％以下の内部ヘイズを有し、前記内部ヘイズは、前記熱可塑性エラストマー組成物から得られた厚さ０．５ｍｍのシートについて測定される、請求項１または２に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項８】
前記熱可塑性エラストマー組成物が、８５％以上の全光線透過率を有し、前記全光線透過率は、前記熱可塑性エラストマー組成物から得られた厚さ０．５ｍｍのシートについて測定される、請求項１または２に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項９】
前記熱可塑性エラストマー組成物が、４０～１００のショアＡ硬度（瞬間値）を有し、前記ショアＡ硬度は、ＪＩＳＫ６２５３－３：２０２３の測定方法に準拠して、前記熱可塑性エラストマー組成物から得られた厚さ２ｍｍのシートを３枚重ねて得られた試験片について測定される、請求項１または２に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項１０】
請求項１または２に記載の熱可塑性エラストマー組成物を含む、成形体。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、例えば熱可塑性エラストマー組成物に関する。
続きを表示（約 1,500 文字）【背景技術】
【０００２】
自動車の車室等において、高級感を出すためにレザーのような外観を呈する内装表皮材を備える装飾パネルを用いることがある。さらに、近年の自動車では、運転席のインストルメントパネルに様々な表示装置または操作部が設けられている。
【０００３】
特許文献１には、ウェザーストリップ用途として、非架橋性の結晶性ポリオレフィン樹脂（Ａ）１０～６０重量部と、プロピレン・１－ブテン・エチレンランダム共重合体（Ｂ）１～２０重量部と、一部または全部が架橋された、エチレン、炭素数３～２０のα－オレフィンおよび非共役ポリエンからなるエチレン・α－オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム（Ｃ）８９～２０重量部と、軟化剤（Ｄ）とを含む熱可塑性エラストマー組成物が開示されている。
【０００４】
特許文献２には、熱可塑性エラストマー樹脂（Ａ）、ポリオレフィン系樹脂（Ｂ）、ポリプロピレン系樹脂（Ｃ）、およびオイル（Ｄ）を含む、粘度が低く成形性に優れた熱可塑性樹脂組成物が開示されている。
【０００５】
特許文献３には、アイソタクティックポリプロピレン（Ａ）を１～９８重量部、プロピレン成分を４５～８９モル％、エチレン成分を１０～２５モル％、必要に応じて炭素数４～２０のα－オレフィン由来の成分単位を０～３０モル％の量含むプロピレン・エチレン（・α－オレフィン）ランダム共重合体（Ｂ）を２～９９重量部、エチレン・α－オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム（Ｃ）２～１９００重量部を混合して架橋された熱可塑性エラストマー組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
特開２００９－２１５３５６号公報
国際公開第２０１８／１４７３９１号
特開２００９－７３９１２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
例えば表示装置または操作部上に内装表皮材を備える装飾パネルの場合、内装表皮材においては、表示装置または操作部の光源が発光した時には、装飾パネルに映し出された表示が視認できる程度の光透過性が求められる。
【０００８】
従来の熱可塑性エラストマー組成物は、優れたロール加工性を有すること、および光透過性が高い成形体を得ること、を両立することは困難であった。本開示は、ロール加工性に優れる熱可塑性エラストマー組成物であり、かつ光透過性が高い成形体を形成できる熱可塑性エラストマー組成物を提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本開示の可塑性エラストマー組成物の一態様は、エチレン・α－オレフィン・非共役ポリエン共重合体（Ａ）と、８７５ｋｇ／ｍ
3
以下の密度を有し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー（ＧＰＣ）により求められる分子量分布（Ｍｗ／Ｍｎ）が１．０～３．５の範囲にある１－ブテン系共重合体（Ｂ）と、１１５℃以上の融点（Ｔｍ）を有する結晶性ポリオレフィン（Ｃ）と、架橋剤系成分（Ｅ）とを含有し、共重合体（Ａ）１００質量部に対して、１－ブテン系共重合体（Ｂ）の含有量は、１０～１００質量部であり、結晶性ポリオレフィン（Ｃ）の含有量は、１０～２００質量部である。
【発明の効果】
【００１０】
本開示によれば、ロール加工性に優れる熱可塑性エラストマー組成物であり、かつ光透過性が高い成形体を形成できる熱可塑性エラストマー組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

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