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公開番号2025150719
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024051756
出願日2024-03-27
発明の名称無電解めっき用プライマー組成物、積層体及びその製造方法
出願人三井化学株式会社,株式会社イオックス
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類C23C 18/20 20060101AFI20251002BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】ガス透過性の高い絶縁性基材を用いた場合でも、金属めっき層との高い接着性を有し、且つ高温で加熱された後でも接着性を維持できる無電解めっき用プライマー組成物を提供する。
【解決手段】本発明の無電解めっき用プライマー組成物は、Tgが100℃以上のフェノキシ樹脂(A)と、分子内に3個以上のエポキシ基を有する3官能以上のエポキシ樹脂(B)と、メラミン樹脂(C)とを含み、前記3官能以上のエポキシ樹脂(B)の含有量は、前記フェノキシ樹脂(A)100質量部に対して10～75質量部である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
ガラス転移温度（Ｔｇ）が１００℃以上のフェノキシ樹脂（Ａ）と、
分子内に３つ以上のエポキシ基を有する３官能以上のエポキシ樹脂（Ｂ）と、
メラミン樹脂（Ｃ）と
を含み、
前記３官能以上のエポキシ樹脂（Ｂ）の含有量は、前記フェノキシ樹脂（Ａ）１００質量部に対して１０～７５質量部である、
無電解めっき用プライマー組成物。
続きを表示（約 860 文字）【請求項２】
前記フェノキシ樹脂（Ａ）の重量平均分子量は１００００以上５００００未満である、
請求項１に記載の無電解めっき用プライマー組成物。
【請求項３】
レゾールフェノール樹脂（Ｄ）をさらに含む、
請求項１に記載の無電解めっき用プライマー組成物。
【請求項４】
前記レゾールフェノール樹脂（Ｄ）の含有量は、前記フェノキシ樹脂（Ａ）と前記３官能以上のエポキシ樹脂（Ｂ）の合計１５０質量部に対して１０～４０質量部である、
請求項３に記載の無電解めっき用プライマー組成物。
【請求項５】
パラジウム粒子（Ｆ）をさらに含む、
請求項１に記載の無電解めっき用プライマー組成物。
【請求項６】
シリカ粒子（Ｇ）をさらに含む、
請求項１に記載の無電解めっき用プライマー組成物。
【請求項７】
絶縁性基材と、
前記絶縁性基材上に配置された、請求項１～６のいずれか一項に記載の無電解めっき用プライマー組成物の硬化物を含むプライマー層と、
前記プライマー層上に配置された金属めっき層と
を含む、
積層体。
【請求項８】
前記絶縁性基材のＪＩＳＫ７１２６：２００６に準拠して測定される２５℃での酸素透過度が５０（ｃｃ／ｍ
２
・２４ｈ／ａｔｍ）以上である、
請求項７に記載の積層体。
【請求項９】
前記絶縁性基材は、ポリイミドを含む、
請求項７に記載の積層体。
【請求項１０】
絶縁性基材の表面に、請求項１～６のいずれか一項に記載の無電解めっき用プライマー組成物を付与して、前記プライマー組成物の層を形成する工程と、
前記プライマー組成物の層の表面に、無電解めっきにより金属めっき層を形成する工程と
を含む、
積層体の製造方法。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、無電解めっき用プライマー組成物、積層体及びその製造方法に関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
絶縁フィルムと金属層とを積層させたフレキシブル銅張積層板（ＦＣＣＬ）は、プリント配線板等の材料として用いられる。フレキシブル銅張積層板は、絶縁性基材上に、めっきにより金属層を形成する工程を経て得られる。
【０００３】
その際、絶縁性基材と金属めっき層との密着性を高めるために、絶縁性基材の表面に微細な凹凸を形成するエッチング（粗化）を行うことがある。しかしながら、エッチングを行うことにより、工程が煩雑になるだけでなく、５Ｇ向けの高周波対応デバイスにおいては、表皮効果により伝送損失が増大しやすい。また、金属めっき層の表面の凸凹が大きくなるため、微細配線を形成しにくい。
【０００４】
そこで、エッチングを行わずに、絶縁性基材と金属めっき層との密着性を高める方法が検討されている。例えば、絶縁性基材の表面に、無電解めっき触媒を含む下地層（プライマー層）を形成した後、めっき層を形成する方法が知られている（特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０１３－２０９６４３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
ところで、絶縁性基材としては、通常、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）や液晶性ポリマー等が使用されている。近年では、はんだリフロー温度に耐える耐熱性や高温下での寸法安定性の観点から、ポリイミド等を使用することがある。
【０００７】
しかしながら、ポリイミド等のようなガス透過性が高い絶縁性基材上に、プライマー層、金属めっき層を積層した積層体を高温で加熱すると、金属めっき層がプライマー層から剥がれることがあった。
【０００８】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ガス透過性の高い絶縁性基材を用いた場合でも、金属めっき層との高い接着性を有し、且つ高温で加熱された後でも接着性を維持できる無電解めっき用プライマー組成物、積層体及びの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記課題は、以下の構成によって解決することができる。
［１］ガラス転移温度（Ｔｇ）が１００℃以上のフェノキシ樹脂（Ａ）と、分子内に３つ以上のエポキシ基を有する３官能以上のエポキシ樹脂（Ｂ）と、メラミン樹脂（Ｃ）とを含み、前記３官能以上のエポキシ樹脂（Ｂ）の含有量は、前記フェノキシ樹脂（Ａ）１００質量部に対して１０～７５質量部である、無電解めっき用プライマー組成物。
［２］前記フェノキシ樹脂（Ａ）の重量平均分子量は１００００以上５００００未満である、［１］に記載の無電解めっき用プライマー組成物。
［３］レゾールフェノール樹脂（Ｄ）をさらに含む、［１］又は［２］に記載の無電解めっき用プライマー組成物。
［４］前記レゾールフェノール樹脂（Ｄ）の含有量は、前記フェノキシ樹脂（Ａ）と前記３官能以上のエポキシ樹脂（Ｂ）の合計１５０質量部に対して１０～４０質量部である、［３］に記載の無電解めっき用プライマー組成物。
［５］パラジウム粒子（Ｆ）をさらに含む、［１］～［４］のいずれかに記載の無電解めっき用プライマー組成物。
［６］シリカ粒子（Ｇ）をさらに含む、［１］～［５］のいずれかに記載の無電解めっき用プライマー組成物。
［７］絶縁性基材と、前記絶縁性基材上に配置された、［１］～［６］のいずれかに記載の無電解めっき用プライマー組成物の硬化物を含むプライマー層と、前記プライマー層上に配置された金属めっき層とを含む、積層体。
［８］前記絶縁性基材のＪＩＳＫ７１２６：２００６に準拠して測定される２５℃での酸素透過度が５０（ｃｃ／ｍ
２
・２４ｈ／ａｔｍ）以上である、［７］に記載の積層体。
［９］前記絶縁性基材は、ポリイミドを含む、［７］又は［８］に記載の積層体。
［１０］絶縁性基材の表面に、［１］～［６］のいずれかに記載の無電解めっき用プライマー組成物を付与して、前記プライマー組成物の層を形成する工程と、前記プライマー組成物の層の表面に、無電解めっきにより金属めっき層を形成する工程とを含む、積層体の製造方法。
［１１］前記金属めっき層を形成した前記プライマー組成物を硬化させる工程をさらに含む、［１０］に記載の積層体の製造方法。
【発明の効果】
【００１０】
本発明によれば、ガス透過性の高い絶縁性基材を用いた場合でも、金属めっき層との高い接着性を有し、且つ高温で加熱された後でも接着性を維持できる無電解めっき用プライマー組成物、積層体及びの製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

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