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公開番号
2025170264
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-18
出願番号
2025128051,2022526108
出願日
2025-07-31,2020-05-08
発明の名称
抗BCMA剤のための投与レジメン
出願人
アムジェン リサーチ (ミュニック) ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
,
アムジエン・インコーポレーテツド
代理人
弁理士法人川口國際特許事務所
主分類
C07K
16/46 20060101AFI20251111BHJP(有機化学)
要約
【課題】BCMA陽性新生物の治療のための抗BCMA剤の投与量及び投与を提供する。
【解決手段】BCMA陽性新生物の治療又は改善での使用のための、BCMAに結合する第1のドメインと、CD3に結合する第2のドメインと、抗体コンストラクトの半減期を延長する第3のドメインと、を含む抗体コンストラクトであって、少なくとも1サイクルにおいて800μg/日の最小用量で投与され、1サイクルが、前記抗体コンストラクトの少なくとも3回の個々の投与を含む、抗体コンストラクトが提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
BCMA陽性新生物の治療又は改善での使用のための、BCMAに結合する第1のドメインと、CD3に結合する第2のドメインと、抗体コンストラクトの半減期を延長する第3のドメインと、を含む抗体コンストラクトであって、少なくとも1サイクルにおいて800μg/日の最小用量で投与され、1サイクルが、前記抗体コンストラクトの少なくとも3回の個々の投与を含む、抗体コンストラクト。
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【請求項2】
2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25回又はそれより多いサイクルにわたり投与される、請求項1に記載の抗体コンストラクト。
【請求項3】
1サイクルが、約25~30日、好ましくは26又は27日~約29日、より好ましくは約28日を有する、請求項1又は2に記載の抗体コンストラクト。
【請求項4】
800μg/日~12mg/日、例えば1000μg、1200μg、1500μg、1600μg、2000μg、2500μg、3000μg、3500μg、4000μg、4500μg、5000μg、5500μg、6000μg、6500μg、7000μg、7500μg、8000μg、8500μg、9000μg、9500μg、10mg、11mg又は12mg/日などの用量で投与される、請求項1~3の何れか1項に記載の抗体コンストラクト。
【請求項5】
初回サイクル中に1又は2つの用量段階で投与される、請求項1~4の何れか1項に記載の抗体コンストラクト。
【請求項6】
第1の用量が800μg/日~1200μg/日であり、任意選択的な第2の用量が、2500μg/日~5000μg/日、好ましくは約3000μg/日又は約4500μg/日であり、最終用量(目標用量)が、6500μg/日~12mg/日、例えば6500μg/日、7000μg/日、7500μg/日、8000μg/日、8500μg/日、9000μg/日、9500μg/日、10mg/日、11mg/日又は12mg/日である、請求項5に記載の抗体コンストラクト。
【請求項7】
前記初回サイクルが、前記抗体コンストラクトの、3~6回の個々の投与、好ましくは4又は5回の個々の投与を含むか又はそれからなる、請求項1~6の何れか1項に記載の抗体コンストラクト。
【請求項8】
第2のサイクル中及び任意選択的に何らかの続くサイクル中に一定用量で投与される、請求項2~7の何れか1項に記載の抗体コンストラクト。
【請求項9】
非経口的に、好ましくは静脈内、より好ましくは静脈内ボーラス注射、ボーラス注入又は短時間静脈内注入を介して投与される、請求項1~8の何れか1項に記載の抗体コンストラクト。
【請求項10】
前記BCMA陽性新生物が、多発性骨髄腫、再発性及び/又は難治性の多発性骨髄腫、重鎖多発性骨髄腫、軽鎖多発性骨髄腫、髄外骨髄腫、形質細胞腫、形質細胞白血病、ワルデンストローム大グロブリン血症及びくすぶり型骨髄腫からなる群から選択される、請求項1~9の何れか1項に記載の抗体コンストラクト。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、BCMA陽性新生物の治療のための抗BCMA剤の投与量及び投与に関する。より具体的には、本発明は、BCMA陽性新生物の治療又は改善での使用のための、BCMAに結合する第1のドメインと、CD3に結合する第2のドメインと、抗体コンストラクトの半減期を延長させるか又は促進する第3のドメインと、を含む抗体コンストラクトに関し、この抗体コンストラクトは、少なくとも1サイクルにおいて指定用量で投与される。さらに、本発明は、指定された用量のこのような抗体コンストラクトを投与することを含む、BCMA陽性新生物の治療のための方法及びBCMA陽性新生物の治療のための薬剤の製造のためのこのような抗体コンストラクトの使用に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
多発性骨髄腫(MM)は、骨髄で増殖し、パラプロテインを放出する形質細胞の悪性腫瘍である。得られる臨床検査の状況としては、感染症、骨破壊、骨髄不全、腎不全及び高カルシウム血症が挙げられる。年齢調整された年間発生率は増加しており、100,000人あたりおよそ6人の新規症例がある。発生率は、米国の黒人集団で白人よりも2倍高い。MMに関する5年生存率は、1975年に新たに診断された患者の場合は約25%だったものが、2006年には約45%に上昇した。この改善は、主にプロテアソーム阻害剤及び免疫調節剤などの新薬によるものである。しかし、MMは、現在のアプローチでは治癒可能とみなされていない。プロテアソーム阻害剤及び免疫調節剤に無反応である患者は、全生存期間の中央値が9カ月と好ましくない転帰を示す。
【0003】
del17p13陽性MMの亜群など、リスクの高い集団では転帰が特に悪い。多くの薬剤がMM用に臨床開発中であるが、新しい治療選択肢が依然として必要とされている。症候性疾患を示す患者は、最初に一次導入療法で治療され、その後、適格な患者で自家幹細胞サポートを用いた高用量化学療法が行われる。集中治療の対象となる患者は、年齢(上限として65~75歳)、併存症なし及び腎機能に損傷がないことによって決定される。このレジメンは若く健康な患者の生存率を改善したが、奏効期間の中央値は、3年を超えず、10年を超えて疾患がないままである患者は、殆どいなかった。
【0004】
改善の深度を深め、期間を延長させるために、地固め及び維持アプローチが試験された。有効性又は忍容性がないために維持療法が困難であるため、誘導、地固め又は維持ジメンに新しい治療法を追加することにより、移植環境での生存転帰を改善する選択肢が依然としてある。高用量療法の対象とならない患者は、通常、移植候補者と同様の誘導レジメンを受ける。これらのレジメンには、プロテアソーム阻害剤であるボルテゾミブ又はメルファランに基づくサリドマイドとの組み合わせが含まれる。高齢患者におけるメルファラン-サリドマイド-プレドニゾン(MPT)全生存期間(OS)の中央値は、40カ月である。デキサメタゾンと組み合わせたレナリドマイドは、再発/難治性MMのための標準的なレジメンであるが、移植不適格患者では第1選択の設定に移行し得る。
【0005】
再発した状況における他の確立されたレジメンは、反復誘導レジメン又はボルテゾミブ若しくはアルキル化剤との免疫調節剤に基づくサルベージ組み合わせ療法である。再発疾患の患者において、転帰の改善(無進行生存率(PFS)及びOS)が必要である。確立された治療に応答せず、治療が進行している患者は、治療時にOSが9カ月、治療なしで3カ月という悲惨な転帰をもたらす。依然として対処されていないニーズは、これらの患者で最も高くなる。
【0006】
BiTE(登録商標)(二特異性T細胞エンゲージャー)抗体コンストラクトなどの二特異性分子は、標的細胞上の選択された腫瘍関連表面抗原に特異的である(少なくとも)1つの結合ドメイン及びT細胞上のT細胞受容体複合体のサブユニットであるCD3に特異的である第2の結合ドメインを有する組み換えタンパク質コンストラクトである。それらの特別な設計により、BiTE(登録商標)抗体コンストラクトは、T細胞を標的細胞と一過性に結び付け、同時に標的細胞に対するT細胞の固有の細胞溶解能を強力に活性化するのに比類なく適している。第一世代、所謂「カノニカル」(非半減期延長)のBiTE(登録商標)抗体コンストラクト(国際公開第99/54440号パンフレット及び同第2005/040220号パンフレットを参照)は、AMG103(ブリナツモマブ、抗CD19x抗CD3)及びAMG110(ソリトマブ、抗EpCAMx抗CD3)として臨床に用いられるようになった。第1世代のカノニカルBiTE(登録商標)抗体コンストラクトのさらなる開発は、ヒト及びカリスリクス・ジャチュス(Callithrix jacchus)、サグイヌス・オエディプス(Saguinus oedipus)又はサイミリ・スシウレウス(Saimiri sciureus)のCD3イプシロン鎖のN末端のコンテクスト非依存的なエピトープに結合する二特異性抗体コンストラクトを提供した(国際公開第2008/119567号パンフレット)。臨床試験されたこの新しいCD3イプシロン結合ドメインを含む第1のBiTE(登録商標)分子は、AMG330であった。
【0007】
国際公開第2008/119567号パンフレットに記載されるような抗体コンストラクトは、身体からの迅速なクリアランスを受けると考えられ;従って、それらは、体内の殆どの部分に迅速に到達可能であり、迅速に作製可能であり、取り扱いが容易である一方で、それらのインビボでの持続性が短いことによって、それらのインビボ適用が制限され得る。この比較的小さい分子のインビボ半減期は短いため、治療効果を達成するために持続静脈内注入による継続投与が使用された。しかし、このような持続静脈内注入は、患者にとって不便な類のものであり、従って、より好都合な代替的治療アプローチの場合、それぞれの疾患の治療においてより効果的であることが実証された化合物の選出を妨げ得る。これは、同様の治療効果を保持し、同時に、より長い半減期を含め、好ましい薬物動態学的特性を有する二特異性治療剤の開発につながった。従って、所謂カノニカルなBiTE(登録商標)分子の重要なさらなる開発は、抗体コンストラクトの半減期を延長させるか又は促進するさらなるドメインの付加であった。得られた分子は、「HLE」(半減期が延長された)BiTE(登録商標)分子とも呼ばれ、例えば国際公開第2017/134140号パンフレットを参照のこと。
【0008】
B細胞成熟抗原(BCMA、TNFRSF17、CD269)は、TNF受容体スーパーファミリに属する膜貫通型タンパク質である。BCMAの発現は、後期の形質細胞分化中に選択的に誘導され、ナイーブ及びメモリーB細胞に存在しない。BCMAがそのリガンド(B細胞活性化因子(BAFF)及び増殖誘導リガンド(APRIL))に結合すると、骨髄形質細胞及び形質芽細胞の生存が促進される。BCMAは、正常なB細胞の恒常性を維持しないが、長寿命の形質細胞の生存に必要である。BCMA-/-マウスでの研究では、長寿命の骨髄形質細胞の生存が損なわれていることが示されたが、B細胞の発達及び初期の体液性免疫反応は、野生型マウスと区別がつかなかった。BCMAのmRNA発現は、悪性形質細胞障害で高く上昇している。対照的に、正常組織でのmRNA発現は非常に低く、正常な長寿命の形質細胞が存在するリンパ組織に限定されている。BCMAタンパク質の発現は、形質細胞のみに制限されることが報告されている。BCMAの発現は、形質芽球及び長寿命の形質細胞に限定されており、他の正常なヒト組織で検出できない。BCMAは、MM細胞の細胞表面に普遍的に発現し、悪性形質細胞では、正常な形質細胞で観察されるレベルよりも比較的高いレベルで発現する。BCMAの発現とMMの病期、最後の治療への奏効及び診断からの時間との間に相関関係はない。T細胞も、骨髄細胞も、CD34+造血幹細胞もBCMAを発現しない。BCMAの選択的発現は、抗体ベース及びキメラ抗原受容体(CAR)ベースの治療法の非常に魅力的な標的になる。
【0009】
AMG420(以前のBI836909)は、標的細胞上のBCMA並びにT細胞上のCD3-イプシロンに結合するカノニカル二特異性T細胞エンゲージャーである。これは、CTLの細胞溶解活性を標的細胞に向けることにより、MM細胞などのBCMA陽性標的細胞と細胞傷害性Tリンパ球(CTL)との間の架け橋として機能する。AMG420は、2つの単鎖可変断片(scFv)からなり、一方は、BCMAに向けられ、他方は、CD3に向けられる。scFv断片の各々は、グリシン/セリンリンカーで接続されたVH及びVLドメインからなる。2つのscFv断片は、グリシン/セリンリンカーでも接続される。AMG 701などの半減期延長抗BCMA x 抗CD3抗体コンストラクトは、国際公開第2017/134134号パンフレットで詳述されている。特にこのような半減期延長抗BCMA x 抗CD3分子を用いた、BCMA陽性新生物の治療のための治療剤の開発に対する、継続中の未だ対処されていない医学的ニーズがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
国際公開第99/54440号
国際公開第2005/040220号
国際公開第2008/119567号
国際公開第2017/134140号
国際公開第2017/134134号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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